恩情の連鎖で人が育つ
先週はバグジーの久保社長、西精工の西社長をゲストにお迎えし、「未来×幸せ経営フォーラム」の第二回目を開催させていただきました。今回のテーマは「大家族主義の経営と人材育成」。そのことに全力を尽くしてこられたお二人のお話を少しご紹介します。
そもそも大家族主義とはどんなことなのでしょうか?
「もし、自分の子供ならどうするか?」「もし、自分の妹、弟ならどうするか?」。判断する時に、“自分の家族ならどうするか”と考える経営を家族主義と呼ばれています。例えば遅刻が続く後輩がいたら、普通の会社なら罰則で管理しようとしますが、大家族主義の会社は、自分の弟ならと考えます。「間覚まし時計を買ってあげる」「起こしにいってあげる」…バグジーの中では仲間がそんなことを言い出して対応するようです。入社してくれた社員を自分の子供のようにみんなで育てる。仕事を超えて悩みを共有し、親身になって新人を育てていくのは両社に共通する文化です。
自分の時間を使って、その子を一生懸命に育てる先輩たちの恩情をいっぱい受けた人は、先輩に好意を持ち、慕うようになる。「ここまで自分のことを思ってくれているんだ」と上司に恩情を感じた後輩は「よし、もっと成長して期待に応えよう」と頑張ります。「部下の成長は、上司の恩情の量で決まる」という久保社長の言葉の通り、部下の成長は、上司の恩情の量に比例していくのでしょうか。
そして、そんな上司の恩情をたっぷりと受けて育ってきた人は、次に自分に後輩が出来た時に、その恩を返していこうと、親身になって後輩を育てます。そんな「恩情の連鎖」が広がっていくのが大家族主義の経営です。
半沢直樹のドラマでも「施されたら、施し返す」という名セリフがありましたが、やはり上司からめいっぱいの愛を受けた人は、お客様や後輩に愛を返していこうと思うのでしょう。人財育成の手法はいくらでもありますが、いくらテクニックで人を育てようと思っても、その奥に「愛」がなければ、伝わる訳がありません。人材育成のベースは、上司が部下を自分の身内のように思う気持ち、つまり心の底から「成長させてあげたい」と願う気持ちだと思います。
激動の時代だからこそ、人が育つ会社は、これからどんどん輝いていくはず。恩情の連鎖、大事にしていきたいですね。
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