ガラスの向こうは「もうどく展 極」
先日、池袋で演劇を観た後、行ってみたかったサンシャイン水族館へ。
『ビルの水族館』がどんな感じなのかとても楽しみにしていました。
また、特別展として開催していた「もうどく展 極」。テーマは生き物の持つ『毒』。
人気の展示会で、今回が最終章だそう。巡回展示での「もうどく展」に行ったことがあり、今回の『毒』もどんな毒なのか気になっていました。
サンシャイン水族館
ビルの水族館なので、正直、そこまで期待していなかったのですが……
都会の一角であることを忘れ、夢中になりました!
イソギンチャクってこんな風に剥がれるんですね。
ひとつひとつが単体かと思っていました。まさかの丸ごとでひとつの生命体だったんですね。初めて知り、衝撃。
また、サンシャイン水族館といえば『クラゲ』のイメージでした。
そして屋外ゾーンへ。
都会の夏だけど、水に囲まれているから涼しい。
まずお出迎えしてくれたのがモモイロペリカンの足でした。
夕方だったので、ペンギンはもう寝てるかもしれない、と思っていたけれど元気に泳ぎ回っていました。
空、飛んでる!!
ペンギンが空を飛んでる!!!
実際は目まぐるしい勢いで泳ぎまくっていて、ブレた写真ばかり撮っていました。
天気良い時に来れてよかった〜
もうどく展 極
カメラロールを潜ったところ、2018年に名古屋パルコで巡回展示されていた「もうどく展」の写真が見つかりました。
初回は全体が紫色な展示で"攻撃する毒"を持つ生物が展示されていました。「もうどく展2」は行けませんでしたが"防御する毒"がコンセプトだったそう。
今回は森な展示場。
約30種類の毒生物が展示されていました。"生存戦略のための毒"をもつ生物たち。自然の中に溢れる毒たちが紹介されていました。
ガラス1枚を隔てて、毒のもつ生物がこちらを見ています。
サンゴヘビの仲間。赤・黒・白のサンゴヘビを見ると、『ザ・ファブル』を思い出します。主人公・明が岬ちゃんを褒めるときに"サンゴヘビみたい"と言っていました。
毒を持つカエルって鮮やかな青や赤の派手なイメージ。マジックで塗りたくったような鮮やかさに危険を感じる。
でも、この黄色のカエルは、そこまで鮮やかではないことが怖い。
しかも、この『ミヤコヒキガエル』は日本にいるカエル。毒を持ったカエルって日本にもいたんだ、と驚く。
でも、2000年前の人間はこの毒を利用していたらしい。
止血や痛み止めの塗布薬として、動悸・息切れの服用薬として、使用されていたそう。毒成分は現代の医療現場でも呼吸興奮剤(レジブフォゲニン)や局所麻酔作用(ブファリン)として使われているそうで、毒をもつカエルがいる驚きより、それを利用する人間の強さに驚きが大きい。人間ってたくましいな。
コラムみたいに掲示されている『本当にあった飼育スタッフの毒話』がおもしろかったです。飼育員さんの大変な毒エピソードが衝撃でした。
写真はないけれど、忘れられないのが『ワサビ』。私たち人間がお寿司に付ける薬味。霧の中にそっと展示されていました。
辛み成分が他の植物の成長を阻害するらしい。ワサビはこの物質を根から放出して、周りに植物が生えないようにしているらしいけれど……ワサビもこの影響を受けるらしい。自らが出す毒によって、自らの成長を阻害して、大きくなれないらしい。
ガラスの向こうにいる毒をもつ生物は、説明がないと毒をもっていることすら分からない。毒ひとつとっても、いろんな毒の種類・用途があって、それを活用する人間も面白い。