墨染の麻帯
暦は大暑。
夏らしい日が続いています。
少し遅ればせながら麻帯が仕立て上がってきました。
地は墨で染め、中濃度のグレー。単色ながらも手績みの麻と掛け合わせが良く、深い味わいに仕上がりました。
存在の厚さで言えば、季節は夏に限らず、春〜初秋にかけ、紬の着物なんかとも相性が良さそうです。現代の気候に合わせた着こなしの提案です。
平凡に見せるということが実は如何に大事なことか、ということが着物にかぎらず様々な文化ごとに共通して感じることが多くあります。
麻もシンプルで一見するとなんてことはなさそうにも見えたりしますが、実は他にはない存在感であり、その作られ方、加工の背景があるからこそだと感じています。