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庭の手入れ

見て見ぬしてた庭がそろそろ限界で、
重い腰をあげて仕方なしにとりかかっている。
草は茫々で庭木が埋もれてしまっている。
今年はいつもより暑く、
草達は元気にお育ちになったようだ。

ここ近年私は夏の間、庭の草取りをしないことにしている。
庭木に蜂が巣を作っていて、
それは気がつきにくく蜂に刺されるのが嫌だからである。
それから潜んでいる蛇や有害な虫たちに出会いたくないし。
大きな言い訳は、暑い夏に地面を草で覆い乾燥を防ぐためである。
庭にまで毎日の水やりは大変だから、しなくていい方法として考えた。
毎年暑さが増してくのであるから、それなりに色々考えるのである。

我が家の庭は田舎の庭であるから、広い方なんだろう。
父が道楽的に見栄を張って作った庭である。
父が生きてた頃は
植木屋さんを呼んでキチンと手入れしてたのだが、
私は庭に思い入れもなく、お金もない。
それでもほったからしの庭も格好悪く、
どうでもいいやと自分で剪定しはじめた。

嫌々やってた剪定もやりはじめると面白い。
なんてたって庭木は生きている。
思いどうりにはいかず、
あれ?そっちに伸びたの?てな具合で。

ここしばらくは庭仕事に専念している。
もう1週間以上である。
近年の暑い夏は、
暑くてやってられないのと
熱中症対策で外仕事は1時間以上は出来なかった。
それが習慣になって集中力が持たなくなった。
それからすぐ疲れてしまうのだ。

しようがないので少しづつチマチマと、
草取りして剪定して。
少しのスペースに私が何やら植えているのだが、
本人もすっかり忘れてて引っこ抜いてから
んっ?と残念がってばかりである。
あっちこっち植えた水仙が芽を出していて、
気付かず芽を切ってしまうことも多々。

寒い時期に庭を彩る少ない花、水仙。
草に埋もれていても季節を感じ、
芽吹き花を咲かせる水仙を愛しく思う庭の手入れである。


毎年3月末頃、庭に残ってる水仙をすべて切って玄関に飾る。玄関から家中に水仙が香る。それは私の春の楽しみになっている。


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