雨の日のメッセージ

春雨、五月雨、梅雨、秋雨、霧雨、時雨.. 日本には様々な雨の呼び方があるように、わたしたちは昔から雨を自然の恵みとして、共に生きてきました。 ところが、天気予報どおりにいかない土砂降り、舗装された快適な道路以外に溜まった水たまりなど、いつしか雨の存在を、快適な生活の邪魔としてとらえてきているようです。 しかし、雨はいまも農作物を育てるために、わたしたちの心と体に潤いを与えてくれるものです。 色鮮やかな紫陽花のきれいさにはっとしたり、田んぼの中で鳴くカエルの鳴き声に、遠く過

幸せバリごはん

バリに行くと、３日に１度はかならず食べる料理、ナシ・チャンプルー。 ナシ・チャンプルーが味わえるのは、ホテル、レストラン、ワルン（バリの食堂）といろいろで、その味わいは値段とともに各種さまざまです。 ナシ・チャンプルーの "ナシ"はご飯、"チャンプルー"は混ぜるという意味。インドネシアの白いごはんの上に、野菜や肉料理、揚げ豆腐など、いろんなおかずを盛り合わせた、バリの幕の内ごはんのような感じです。 お気に入りのナシ・チャンプルーは、バリ人の食通イワンさんに教えていただい

快適に生きるためには、感覚を常によい状態に保つことが重要。 あらゆる感覚は体験によって発達し、未体験を受け入れることによって成長してきました。 それなのに、新しい感覚に対し手の届かないものと、そうでないものを認識し分け隔ててしまうのはなぜでしょうか？

ホイアン｜無音を楽しむ喫茶店。

入り口を入ると、店員さん誰もが無言の笑顔で迎えてくれます。 少し暗めの店内にBGMはありません。席に座ると、テーブルの上に置かれた文具類とブロックが目に留まります。これらはどうやら店員さんとやりとりするために使う、ツールのようです。 筆談やジェスチャーで注文をすると、いままで誰かと必要のないことまで、話しすぎていたことに気づきます。 どこへ行っても、音に追いかけられる現代。 言いたいことを声にして伝えなくても、自然音に心を預けて、それを味わってみるのもいいものです。

言葉は、一度口に出すと取り消すことができないもの。 それだけに相手の心を傷つける恐れのあることを伝えなければならない時、わたしたちはその言い回しに思い悩んでいます。 傷つけたくないし、嫌われたくない。 だからこぞ人は頭を働かせて、さまざまな言い方を考えだすのでしょう。

感謝の水

海外にいるとき、帰国したとき。 日本は改めて「豊かな国」だなぁ。と感じます。 貧しいとはどういうことで、豊さとはいったい何なのでしょうか？ 今回は。お金の保有量だけから感じることではなく、 生まれつき安全で衛生的で、豊かな国で暮らしてきた私が、旅先で感じた ″ 貧しいということ、豊かであること″ について振り返ってみたいと思います。 先進国で生まれ育ったっ私が豊かなこと、貧しいこと、それぞれに分けたのは、「水の存在」。 水道の蛇口から透明な水が勢いよく出るのを見ると、

幸せの、歪んだイメージ。

わたしたちは子供の頃から人と自分と比較することに慣れてしまい、自分が幸せかどうかさえも、人と比べて判断しがちです。 しかし、幸せの尺度は一人一人違うものです。 例えば、他人から見ると平凡な毎日の繰り返しであっても、本人にとっては何より幸せな人生かもしれません。 また、過酷な日々であっても、自分の夢や可能性を常に追い求めている人生こそが幸せだと感じている人も多いでしょう。 有名な学校を卒業し、安定した会社に就職して、マイホームを持つ。そんな従来の幸せのイメージも崩れつつあ

バリ島｜自然が奏でる村

モンキーフォレスト脇の小道を通り抜けた先は、のんびりとした風情が漂う「ニュー・クニン村」。 村の中心部には大きな広場があり、聖樹プリンギンと呼ばれる巨大バンヤンツリーがそびえ立っています。 広場の木陰では何をする訳でもなく、座り込んでいる村人たちの集う古くからの社交場。 ウブドは旅行者に大変便利な滞在エリアとなった反面、ウブドならではの魅力を年々感じにくくなっている部分もあるかもしれません。 しかし、ここで暮らす人たちと接したり、文化を学ぼうとすればいくらでも感じるこ

満員電車では、獲得したスペースを守ろうとしがち。 そんな時さりげなく気遣ってもらったり、席を譲る人を見ると、それまでの苛立ちは和らぎます。 見ず知らずの人とでも、違いを気遣い分かち合う。 いつでも自然な思いやりを失わずにいたいですね。

バリ島｜サルが暮らす神秘の森

猿たちが旅行者を歓迎する森のパワースポット。 緑の茂る大きな木々は、肌を焦がすような日中の日差しも和らげてくれます。ここでたくさんの猿たちが暮らしているため、モンキーフォレストと呼ばれる鬱蒼とした自然保護区は、森林浴が楽しめる絶好の散歩スポットです。 木々の呼吸が聞こえてきそうな深い森の中へ入ると、森のあちこちでは猿たちが気ままに振る舞い、訪れる人々を楽しませています。 この地域に暮らす村人たちは、森の精霊の住む場所として敬い、寺院や火葬前の死体を仮埋葬する墓地も置かれ

斬新な発想やアイデアで行動する人。脇目もふらず一つのことに打ち込んでいる人たちは、ときに奇異な目で見られ仲間外れにされることもあるようです。 しかし、ガリレオもライト兄弟も、当時は周りから変人だと思われながら偉業を達成しました。変えることができるのは、実行力のある変わり者です。

バリ島｜精霊のとおり道

神々の宿る島には不思議な霊や妖怪なども存在しています。 元々バリ・リヒンドゥー教には古来からの精霊信仰が融合しており、精霊は敬われています。精霊は渓谷や窪地のほか、道のが交わる所にも住むとされ、そんな場所に車で通り過ぎる時は軽くクラクションを鳴らすか「失礼します」と心でつぶやく人も多いようです。 神々や精霊へのお供えものは、チャナンと呼ばれて、祭壇に置かれますが、地界では、悪い神さまが人間を病気や災いで苦しめると言われています。チャルと呼ばれるものは地面に供えられます。