幸せだった【頃】と凄惨な【日々】。白雪千夜の過去を振り返る
本稿は題の通り、千夜ちゃんの過去を振り返った記事です。
イベント自体の感想は実況ツイほぼそのまま張り付けた別記事で概ね語ってるので興味がある方はそちらをご覧ください。
それでは早速本文です。
千夜ちゃんの「幼い頃」
これまでも千夜ちゃん・お嬢さまの言葉を基に過去を推察してきましたが、「Drastic Melody」でも千夜ちゃんの過去に関した言葉が描写されました。
本稿で主に取り上げるのは、報酬カードこちらの台詞です。
「追いかけるのは、いつも私の役割だった。…幼い頃の、遊戯の話です。」
「幼い頃」です。
「幼い頃」の千夜ちゃんとちとせの、仲睦まじい思い出話ですね~
なお「幼い頃」という時期に千夜ちゃんが触れたのは今回が初めてではありません。
最初のイベントコミュ[Fascinate]第5話でも、独白として語っています。
「幼い頃、私の夢は……夢は、何だっただろう。ずっと前から、夢を見なくなった。」
こちらの独白からは「幼い頃」は見ていた夢を何時からか忘れてしまったことが伺えますね。
[Drastic Melody]と[Fascinate]で語られた「幼い頃」が出そろったため、千夜ちゃんにとってどのような時期か、ここで一先ずおさらいです。
【幼い頃】
・千夜ちゃんがまだ夢を見ていた
・お嬢さまと楽しく遊んでた
・この時期前後で、いつからか夢を見なくなった
全てを喪う前の幸せ。
変貌を遂げてしまう現実。
これらが隣り合わせの時期だったようです。
千夜ちゃんの「あの頃」
「幼い頃」から千夜とちとせが親密だった形跡が読み取れました。
でも「幼い頃」以外に、二人が過去から近い距離で接していたと示す時期がもう一つ存在します。
「あの頃」です。
「あの頃の私たちはまだ、ただの友だちで……お嬢さまは銀世界に遊ぶ、無邪気な少女で……私は……自分のことは、覚えていません。」
(復刻ガチャで遂に引きました。周年スカチケ待ってもよかったかも。七夕お嬢さまは多分周年スカチケ待ち。)
【あの頃】
・自分自身の記憶はおぼろげ
・お嬢さまと過ごした記憶や交わした言葉は覚えている
「あの頃」の時系列は明確に掴めていません。
ただ、ふたりの関係が主従ではなく「ただの友だち」で、ちとせが『白雪千夜』という名前を知っただけで晴れやかは反応を示した背景から、「あの頃」は「幼い頃」より前か殆ど同時期で、ふたりの出会いと限りなく近い頃と筆者は捉えています。
そして千夜ちゃん自身は「あの頃」を「随分と、昔のこと」であり「もう遠い過去」とも語っています。
「あの頃」および「幼い頃」といった、千夜ちゃんが【頃】と形容する時期、ちとせと「ただの友だち」として戯れていた時は、現在17歳の千夜ちゃんにとってかなり古い記憶の様ですね。
白雪千夜は『夢を見ることが許されない』
千夜ちゃんにとって「随分と、昔のこと」であり「もう遠い過去」の「幼い頃」と「あの頃」。
時期が近しいだけでなく、共通点が何かとあります。
夢を見ていたけど思い出せない「幼い頃」。
自分のことはよく覚えていない「あの頃」。
どういうわけか、千夜ちゃんが【頃】と指し示す時期は、彼女は自分の記憶が抜け落ちているようです。
では、千夜ちゃんが夢を見なくなった原因、遠い自分を思い出せない理由とは何なのか。
先ずは夢を見なくなった原因から展開します。
実は、夢を見なくなった原因は既に千夜ちゃん自身が作中で打ち明けています。
『許されないから』です。
「夢を見ることが許されるのは、華やかな人生を送る人だけと決まっている。」
先に載せたFascinateの独白内の言葉です。
千夜ちゃんによると、白雪千夜は夢を見ることが許されません。
彼女が何故『夢を見ることが許されない』人間なのか、初登場からDrastic Melodyに至る全てのイベントおよびカードでそれらは語られていません。
Drastic Melodyでは、千夜ちゃんは己が抱えている怨嗟を吐き出しました。
「世界、理、人、光。それらに対する怨嗟は吐き出しても、私の道しるべは……見失ったまま。」
しかし吐き出した怨嗟の中にも白雪千夜が『夢を見ることが許されない』理由は含まれていないと筆者は解釈しました。
白雪千夜が吐き出した怨嗟とは何なのか。
Drastic Melodyでは、千夜の錯綜した心模様が千夜自身の言葉で象られました。
今まで抱え続けていたもの、まさしく本音の数々です。
「家族を喪い、雪の中に佇む孤独がわかりますか。唯一の友人が、喪われるとわかっている恐怖がわかりますか。あの苦しみを知らず、よく言えたものだ……!」
『たいせつなものを喪い続けてきた人生を生きる白雪千夜が、たった一つだけ遺されたよすが・黒埼ちとせの喪失という脅威にさらされ、再び喪失の恐怖に飲み込まれている。』
Drastic Melodyにおける白雪千夜の精神は非常に不安定で危険な状態だったと思えます。
その一部をここで抜粋しました。
(Pは己の不届きでお嬢さまが倒れてしまった上その結果こんな状態になった千夜ちゃんを前にして『この3人に可能性を感じる』とか言ってる場合じゃなくて、お前のミスで倒れたお嬢さまを労わるのが最優先だったし、結果的によかったけれど、結果的によかったけれど、お嬢さまの心配よりお前の仕事のモチベーションでアイドル達の言葉に上の空だったのはオレの中で評価落ちたよ…)
本コミュで白雪千夜が象った怨嗟は、彼女を今再び襲わんとする脅威・喪失という実体験に基づきます。
そして、そういった実体験・喪失と『夢を見ることが許されない』背景は全くかみ合わないのです。
『私が夢を見ることが許されないのは、家族を喪ったから』
『私が夢を見ることが許されないのは、光に包まれなくなったから』
喪った者、いわば被害者である千夜が、なぜこの立場で『夢を見ることが許されない』と信じて疑わなくなるのか。
あくまでも筆者の私見ですが、『家族を喪ったから夢を見ることが許されない』を彼女の真意とは解釈できませんでした。
つまり、白雪千夜が『夢を見ることが許されない』原因は、彼女の喪失体験それ自体とイコールではないのです。
千夜が『夢を見ることが許されない』明確な原因は喪失体験とは別に存在する……というのが筆者としての結論です。
『夢を見ることが許されない』原因を考察した記事は執筆済みなので興味がある方は下のリンクを読んで頂ければと思います。
(3編・3万字くらいなので長い)
Drastic Melodyを通して、筆者としては自分の解釈がより補強させてもらえた~って感じになりました。
無論このコミュ完結時点ね。
おわりに、本稿のまとめを載せます。
本稿のまとめ
Fascinateに続いて、再び千夜から「幼い頃」の記憶が語られた。
やはり千夜は「幼い頃」の自分をあまり覚えていないが、Fascinateの独白同様に、ちとせとの思い出は今なお残されている。
「あの頃」という「幼い頃」と殆ど同時期の過去でも、千夜は自分のことはおぼろげだが、ちとせのことは記憶に刻まれている。
「幼い頃」「あの頃」と、千夜が【頃】という言葉で回顧する記憶は『自分のことは覚えてない』『でもお嬢さまと過ごした思い出は楽しそう』という点で共通してる。
「あの頃」「幼い頃」以降の何時かららか千夜は自分が『夢を見ることが許されない』と思い込むようになった。理由は今なお語られていない。
【頃】を載せるだけでも長くなったので一区切りです。
この記事の続きは千夜が語る「日々」ですね!
『凄惨たる』と記したように、千夜が「日々」という言葉を用いて回顧する場合は【頃】とは180度くらい違う景色が広がってます。
【日々】、やばい。
以上! ドラメロ読了!
あとがき
「Drastic Melody」おつかれさまでした。
白雪千夜、第一部完! みたいなシナリオだったなあ。
凛ちゃんも涼さんもすごく優しくて二人に感謝しきりでした。
アイドルになってからの千夜ちゃんは人に恵まれてるみたいで…お嬢さま、この世界に身を置いてくれてありがとう。
個人コミュでお嬢さまコミュの裏側を描くと思ってたんですけど、まさかイベントで描かれるとは予想できなかった。
本音を語った千夜ちゃんの個人コミュがどうなるのか今後も楽しみですね!
◆考察全般と、コミュ実況part1まとめ
◆モバマスまとめ
次の記事ネタ
①この記事の続き
②Drastic MelodyのEDコミュスクショ実況
③過去イベント振り返りスクショ実況
④白雪千夜の最新時系列の私見
⑤コレ↓の後編
⑥コレ↓の後編
おしり
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