転職をしない為には極力転職へのハードルを上げること
とあるキャリア関連の記事を読んでいると、特異な人ではあるとは思うが、最近は「何度も転職をしているのですが、40代でこれまた転職をしました」という感じの記事を何度か見るようになった。恐らく私のように何度も転職をしていて行き詰まっている方々に対するエールのような形で需要があるので、記事になるのだと思っている。
それはそれでいいのだが、個人的には40代で転職を考えてしまうこと自体があまり好ましいことではないように思う。仕方ない時はあるが。
ただ、その記事の冒頭で「正直だな」と思ったことが、その記事の方の転職の理由で、それが要は「なんとなく」というような理由ではあった。どういう「なんとなく」なのかというと、転職サイトに自分をずっと載せていて仕事がある程度一段落した状態で興味深い分野を紹介されたから、というような内容だった。
ジョブホップをしていると思うのだが、転職活動が完了しても昨今は自分の情報を積極的に転職サイトから消そうとは思わない。或いは転職活動が完了しても、しばらくしてもう一度するときに、今まで登録した自身のデータなどはどこかに残しているため、比較的効率よく転職活動を再開することができる。
良いか悪いか、世の中がものすごく便利になってきているので、手間や工数と言う意味では転職活動をすることに対するハードルはものすごく下がってきてしまっているように思う。
全てのピースが嵌って、万人が転職を全く考えることのない職場と言うのはこの世には恐らく存在しない。客観的には転職する理由がない会社は多く存在するが、主観においては千差万別であり、万人が転職を望まない会社は無い。
そう考えると、転職を繰り返さない、或いは気軽にして後悔しない為に出来ることと言うのは、転職に対するハードルを限りなく上げることが一つで、自分の職務経歴書などの情報を全て一度抹殺する、など極力「めんどくさい」と思うようにしてみることも一手だ。或いは目指す待遇を本当に理想に近い形に引き上げるとか。
転職をしない為の最大の力は「そもそも転職と言うものを考えない」「転職活動をしない」ということに他ならない。幸せは転職以外の方法でも存在はする、ということを考えてみるものも一つ。
上記はジョブホッパーになりかけている人達へのアドバイスであり、決して転職活動をしない方が良いということではない。ただ、転職活動は繰り返さない方がいい、と言うのはある。特に若い時には当てはまる。ある程度、自分の実績に箔がついている場合は、短期間で結果を出して移動するということはあるが、一部、超人的な実力を持つ人のストイックな生き方であり、眠れない夜もあっただろうボディビルダーのような茨の道であることをお伝えしておく。
転職活動は繰り返さない方が、いい。
良い、定着を。