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転職理由を二種類に大別し、それぞれを言及してみる。

 現在、割と充実した日々を送ることができている。もっと早く自分が求めているものに気づければ良かったが、気づけたとして、それを求めても、様々な阻害要因が新たに出てきてしまい、うまくいかなかった日々も多かった。人生と言うのは、運の要素が多いと改めて思う。

 今がそれなりに良いのは、転職をした結果であるものの、転職して後悔した日々もあった。やはり転職はしない方がいいという想いは変わらない。ただ、転職しない為にはそもそも源流のところである「なぜ転職をしようと思ったか」というところに遡って、そこで思いとどまるか否かを考えるべき、と考えていた。その観点から考察していきたいと思う。

 まず、転職理由はシンプルに2種類に分けられる。「回避的転職」か「攻撃的転職」。敢えて消極的、積極的という言葉を選ばなかったのは後で言及する。

 まず回避的転職はその言葉の通り、自分ではどうにもできない理由で転職を選択することであり、正直転職することが致し方ない部分がある。列挙すると「上司からのパワハラ」「給料が低すぎて草」「転勤により会社が最果て」など一部は生命に関わる部分があり(ここは大袈裟ではなく)、止むを止まれない事情で転職を試みること。これを消極的と書いてしまうと「逃げ」のような印象が強くなってしまい、「逃げ」ではなく「避け」なのであるということで、今、迷っている方には「転職をしても大丈夫ですよ」というエールを送りたい。
 しかし、我慢できるのであれば、我慢してもいいかもしれない。パワハラに対抗する強いメンタルを。低い給料で生き抜く生活力と創造力を。そして最果てまで日々通勤するバイタリティを養える機会にもなるかもしれない。タフネスはこの魑魅魍魎が跋扈する時代を生き抜く不可欠なスキルであり、少なからずそれを身に着ける必要があり、チャンスであると前向きにとらえることもできる。が、無理は禁物。

 次に攻撃的な転職理由。攻撃的というと語弊があるかもだが、前向きな理由にて転職をする場合、そして回避的な転職以外の理由と言っても良いかも知れない。
 例えば「キャリアアップをしたい」「昔から興味があったあの仕事に就きたい」など。ちなみによく転職理由にある「このままここで仕事をしていたら人間ダメになる説」もここに当て嵌めます。なぜか。
 確かに先々を見据えて今、誰でもできる(と自分が思っている)仕事をし続けることにリスクを感じて転職を考える人もいるが、基本的に同じ仕事をし続けることは転職を繰り返した私としてリスクでは無いと考える。仮にこれをどうしてもリスクだと思ってしまうのであれば、現職を進めながらも空いた時間に何かスキルを磨いて仕事が無くなった時に備える、ということで十分という見方もできる。或いは現職の中で新たなスキルを創造してみるなど。
 「そんな時間が取れないんですわ!」という方はどちらかというと、時間が無いので転職をしたいという回避的な転職になる。このあたりの線引きは非常に難しいのだが、見極めは冷静に。
 お伝えしたいのは、この攻勢に転じる転職活動はMustではないということ。ですので、何か自分が強く実現したいということで無ければ、慎重にということになる。年収が50万円ぐらい上がるとか、通勤時間が片道1時間半から1時間に変わる、というような変化であれば個人的にお勧めはしない(転職理由がそれだけ、ということは無いと思うが)。
 
 また、特に「転職時点で実現できない」という時はより慎重になった方が良い。例として「今と給料は変わらないが、こちらの会社の方が昇給の可能性がある」という場合。
 正直、私も幾度とした転職の中で賭けてしまうこともあるのだが、基本的に会社と言う存在は確たる将来を約束してくれることは少ない。なので、「将来こういうことができる可能性がある」ぐらいであれば、今すぐにでもその「将来なりたい姿」にチャレンジすべきであり、どうせ攻勢的に転職をするのなら、より振り切ってみせる、という方が後悔は少ない。

 多様なキャリアにより人材が構成されていく昨今、転職においても慎重かつ大胆に。冷静かつ直情的に。

良い、ご判断とご決断を。
(転職を促しておりません)


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