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フランスの海なし地域から港町に引っ越した話

こちらは、15年ほど前のフランス留学の出来事を思い出しながらぽつぽつ綴っているnoteです。
最新の話題ではないのですが、今と比較してみたりしたら面白いかもしれません。
ここで発信する何かが、誰かの留学のお役に立ったらとても嬉しいです。

プロフィールにも書いていますが、私は2つの語学学校に通っていました。

今日は、2回目に行った街での生活(良かったところ)を一部お届けします。

山山山

1校目は9ヶ月、2校目は3ヶ月。
最初の学校は山に囲まれていて、見回しても見回しても山ばかりでした。
山は好きです。それにここは、水も豊富で空気も綺麗で、最高に美味しいケバブ屋さんもあって、大きな川もあり、超刺激的な炭酸水であれば道端の蛇口から好きなだけ持ち帰れたし、良い環境ではありました。
留学生が多かった街なので、私がぼけーっとしていただけかもしれませんがそんなに差別などされた記憶もなく、良い距離感の優しい人と優しいおじいちゃんおばあちゃんの多い所でした。

ところが長年育った地が海の見える山の上だったので、海が見えないという、私からすると「閉鎖的」な環境に想像以上に馴染めませんでした。
同じ場所で暮らしていても、そこを過ごしやすいと感じるか過ごしにくいと感じるかは、人によって全然違うので、あくまで『私は』ということなんですが。

そして私は、半年ほど経ってから「いや、海ないとか無理だわ」メーターが上限に迫ってきているのを察知したわけです。日本で染みついた「毎日何気なく見ていた海が無いこと」に違和感・圧迫感を感じていたことに、我ながらとても驚きました。
スーパーの魚介類といえば、謎の白身魚(ブロックの切り身に処理済み)しか無かったというのも大きな要因だと思います。「しか」は言い過ぎだと思いますが、でもあの切り身しか思い出せない...。
もちろん、スモモとか美味しいものもいっぱいありました。スモモはめちゃくちゃ美味しくてしょっちゅう食べていました。

少し脱線したので話を戻します。
「ここを卒業したら、絶対海の見える所に行くぞ」と早々に決意し、2校目は港町にある学校にしました。
日本でも、海のすぐ近く!港町!という所に住んでいたわけではないので、選択が極端、というか...、それはそれで馴染めないのでは?と思わないわけではなかったのですが、でもあの頃は広い海にかなり飢えていたんですよね。

ですので、まずその学校に「通いたいんです!」という旨のメールをし、web上でテストを受け、色々ありましたが諸々の手続きを終え、1校目卒業後、念願の海の見える街へ引っ越しました。
(色々の部分は、また別のnoteでお話ししようと思います^-^)

ようやく海へ!

昔からケルト文化の根付いている土地にとても興味があったこともあり、ブルターニュ地方の学校で最後の3ヶ月を過ごすことにしました。
何てこった!というハプニングに見舞われることも沢山ありましたが、実際にフランス生活を経験した上で、自分が「行きたい!」と決めた土地で暮らせることは本当に幸せなことでした。

ブルターニュ──特に私の住んでいた街ブレストは、真夏でも涼しい!気温だけでいうとめちゃくちゃ快適な所でした。
ただ、霧雨が凄かった!不定期に襲ってくる、晴れているのに降る霧のような雨。
傘の意味はありませんでしたね。
ショワーーッと四方八方からミストをかけられているようで、さらに風が強い。ひっくり返るわ、下から雨吹き込んでくるわで、即刻、傘は持ち歩かなくなりました。
クラスメイトの子はいつも撥水加工された服を着ていました。(偉い!)
ほぼ毎日、長そで長ズボンでしたが、それでも適温なくらいに涼しかったです。
引っ越し前に住んでいた街は、日本同様「暑い?当たり前だろ、夏なんだから」という気候だったので、ブレストは夏の暑さが苦手な私にとって天国でした!
今でも日本の暑さに耐えられない時は、ブレストに舞い戻りたい程です。

そして、魚介類が新鮮!美味しい!
牡蠣好きの私には、ブレストはパラダイスでした。
プリップリで身が大きくて、なんといっても生で食べられる幸せ。カルパッチョも美味しかったなあ。
レストランで生牡蠣をこれでもかと食べたのは良い思い出です。

因みに、フランスの牡蠣は50年以上前に病気が蔓延し絶滅の危機にありました。
そこで、宮城県の真ガキの稚貝を輸入し危機を脱したそうで、ここブルターニュ地方の牡蠣も日本がルーツになっているんだよ、と友だちの家のホストマザーが教えてくださいました。

まだまだ楽しかったこと嬉しかったこと、ご紹介したいことはありますが、今回はこの辺で終わります。
雨さえ気にしなければ、本当に気候は最高でしたよ!
でも、ケバブ屋さんは最初の街にあったお店がものすごく恋しかったです。
ブレストにもケバブ屋さんはありましたが、前のところの方がボリューミーでジューシーで美味しかったなあ...。また食べに行きたいです^-^

ではまた、お会いしましょう。

À demain !

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