感覚と論理の英文法 文型① 基本文型
こんにちは
今回から早速英文法解説をしていきたいと思います
今回のトピックは文型① 基本文型
苦手意識のある人も多いかもしれませんが、この記事を読めば、文型に対する見方が少し変わるかも?!
今回は #感覚 をメインに解説していきたいと思います
文型について考える前に…
まずはS,V,O,Cが何かを理解しましょう
S(主語)とは何か
S(主語)とは難しく言うと、「文法上、述語に対し、それが表す動作・作用を持つものを表した語」のことです
簡単に言うと、日本語の「〜が」に当たる語のことです
これは日本語や英語など、言語にかかわらずですが、人間の視線が集まるもの(注目されるもの)が主語になりやすいです
一般的な文法の解説書では、主語になるのは名詞や代名詞だと書かれていますが、実はそんなことはなく、どんな単語であれ、主語の位置に置かれたら主語になることができます
具体例を見ていきましょう
上の例文で太字の部分が主語、主部です
1の文では代名詞が、2の文では名詞が主語になっています
3,4,5の文ではそれぞれ動名詞、不定詞、接続詞thatが主部をつくっています
また、6の文では前置詞句が、7の文では形容詞が主語になっています
前置詞句や形容詞でも、主語の位置に置かれたら主語になることができるのです!
いま出てきた、「主語の位置」というのはこのあと解説します
*補足
6,7の文では前置詞句、形容詞が主語になっていますが、このとき、前置詞句と形容詞は主語の位置に置かれたことで半分名詞化していると言うこともできます
なので、一般的な文法書の「主語になるのは名詞か代名詞」という説明は正しいとは言えないけれど間違っているとも言えないんです
V(動詞)とは何か
V(動詞)とは「行為や状態の変化を表す語」のことです
動詞の位置にはその名の通り動詞、動詞相当語句が置かれます
動詞相当語句とは、「法助動詞(can,will,may,must,shouldなど)と動詞の原形ひとかたまり」または「相助動詞(be,do,have)と動詞の原形、現在分詞、過去分詞ひとかたまり」のことです
具体例を見ていきましょう
上の例文で太字の部分が動詞、動詞相当語句です
1,2,3ではbe動詞が、4,5では一般動詞が使われています
また、6のように「don't 動詞」はひとかたまりでVと考えます
7,8の文も同様、「助動詞 動詞の原形」ひとかたまりでVと考えます
ところで6の文に戻るのですが、don't、すなわちdo notの「do」って何でしょう
実は助動詞の一種、相助動詞というものの仲間なんです
また、9,10,11の文の進行形、受動態をつくる「be」、完了形をつくる「have」も相助動詞です
7,8の文のwillやcanのような助動詞は法助動詞といいます
さらに、12,13の文の「have to」や「be able to」のような助動詞を擬似法助動詞といいます
いずれにしても「助動詞 動詞/動詞相当語句」をひとかたまりでVと考えることは共通です
助動詞についてはまた別の記事で詳しく解説したいと思います
さて、今までの例文では普通の動詞/動詞相当語句について見てきました
では次の文はどうでしょう
Xeroxとはアメリカのコピー会社の名前です、つまり名詞です
ですが、動詞の位置にあります
これはどういうことなんでしょうか
原理は簡単です
Xeroxは名詞であるが、動詞の位置に置かれたので、動詞のように振る舞っているのです
英語は位置言語、単語や句の置かれた位置によってその役割が決まります
これは、V(動詞)においても例外ではありません
上の文ではXeroxが動詞の位置に置かれたことで「コピーを取る」という意味を持ったのです
他の例も見ていきましょう
これらの語はもとは名詞ですが、動詞の位置に置かれると上のような意味を持ちます
動詞の位置に置かれたら動詞として振る舞うことができるのです
* 発展的な内容(読み飛ばしてもらって構いません)
名詞の動詞化にはクオリア構造(語彙意味構造)の目的クオリア(目的や機能)が深く関わっています
名詞が動詞化するとき、その目的クオリアに記述された情報が利用されて、意味が抽出されるのです
具体例を見ていきましょう
他の名詞が動詞化する際も同様です
詳しくは、
file:///home/chronos/u-c9154b592a883f4b84f64828ecae07ef2c8be2a4/MyFiles/Downloads/SFLE_44-51.pdf
をご覧ください
O(目的語)とは何か
O(目的語)とは難しく言うと、「他動詞の表す動作、作用が、必要条件として影響を及ぼす対象を表す語」のことです
簡単に言うと、日本語の「〜を」に当たる語のことです
「目的語になるのは名詞か代名詞のみ」という、よくある説明は間違ってはいないです
なぜなら、目的語の位置に置かれる語は名詞か代名詞だけだからです
形容詞も副詞も目的語の位置においたら目的語になることができます
ですが、そんな場面がないのです!
目的語の位置にある単語の役割は「対象を表す」こと
対象を表したいのに形容詞や副詞を使うのはあまりにナンセンスでしょう
対象を表したいときに使うのは名詞か代名詞
これは日本語でもそうですよね?
上の文では、太字の部分が目的語となっています
「本」「図書館」「プレゼント」は名詞、「彼に」は代名詞となっています
英語も同じです
対象を表したいとき、その対象は名詞か代名詞なので目的語の位置には名詞か代名詞が来るのです
*補足
一応形容詞や副詞を目的語にすることもできます
上の文で太字の部分は目的語となっていますが、単語の品詞自体は副詞です
ですが、“ slightly ”はこの文では名詞のように扱われています
形容詞や副詞も目的語の位置に置くことはできるが、そのときに半分名詞化すると言うこともできるのです
では具体例を見ていきましょう
上の文で太字の部分が目的語です
1,2の文では動詞/動詞相当語句の後ろに名詞が来ています
3,4,5の文ではそれぞれ動名詞、不定詞、that節が目的語になっています
どれもひとかたまりで目的語と捉えるのです
※4の文で「to open」だけで目的語と考えても大丈夫です
6の文では名詞が目的語となっていますが、位置が違います
目的語は動詞/動詞相当語句の後ろになくてもいいんです
その一例が、6の文でも使われている「付帯状況のwith」です
C(補語)とは何か
C(補語)とは「主語や目的語の性質や状態、特徴を説明する語」のことである
またもや登場、「英語は位置言語」
補語でも今までと同様、どんな語句であれ補語の位置に置かれたら補語になることができます
具体例を見ていきましょう
上の文の太字の部分が補語です
1の文では名詞、2の文では形容詞が補語となっています
1の文では「a doctor」が「I」を、2の文では「tired」が「You」を説明しています
どっちも補語が主語を説明していますね
3の文では名詞、4の文では形容詞が補語となっています
3の文では「Ken」が「me」を、4の文では「upset」が「her」を説明しています
どっちも補語が目的語を説明していますね
ところで、1,2の文と3,4の文で補語の位置が違うことに気づけたでしょうか
英語は位置言語、単語や句の置かれた位置によって役割が変わります
補語の位置が違うことで主語を説明するのか、目的語を説明するのかが変わるのです!
5,6,7の文ではそれぞれ現在分詞、過去分詞、不定詞(原形不定詞)が補語となっています
*6の文でleaningのみが補語、7の文でinstallのみが補語と考えても大丈夫です
8,9の文ではそれぞれ前置詞句、副詞が補語となっています
*9の文の「on」は前置詞ではなく副詞です
名詞や形容詞じゃなくても補語になることができるんです!
※ M(修飾語)について
S,V,O,C以外の文の要素をM(修飾語)と言います
Mについては「補足している」感覚さえあれば十分です
文の構造で重要なのはS,V,O,Cであって、Mはあくまでも「補足している」だけなのです
これまで、S,V,O,Cについて解説してきました
これで準備は完了です
それではさっそく文型の解説に進んでいきましょう!
基本文型
文型を考える意義
まずは疑問から
どうして文型について考える必要があるのでしょうか
実は、単語や句の置かれた位置が役割を決めるように、文型は文の意味を決めるのです
具体例から考えていきましょう
1,2,3の文ではすべて「find(過去形がfound)」を使っています
すべて動詞です
ですが1,2,3の文でそれぞれfindの意味は違いますよね?!
1の文では「〜を見つける」、2の文では「〜を見つけてあげる」、3の文では「〜とわかる」という意味になります
あとで一つずつ解説しますが、1の文はSVO、2の文はSVO₁O₂、3の文はSVOCという文型になります
この文型の違いが意味の違いを生み出したのです
このように、文型は文の意味に大きく関わっています
正確に読むためには、文型の学習は必須なのです!
文型の種類
文型の分け方は様々です
5つに分けたり7,8個に分けたり、多いものだと25個や78個まで分かれます
その中で、日本では5つに分けたものを学習しています
SV,SVC,SVO,SVOO,SVOCのことですね
順に第1文型、第2文型、第3文型、第4文型、第5文型と呼ばれています
さて、文型学習で一番大切なことをお話したいと思います
それは、文型の "イメージ" を掴むことです
ネイティブは英語を読み書きするときに文型について考えているでしょうか
そんなことはないですね
ネイティブは文型を考える代わりに、文がイメージとして頭の中に入ってきているのです
その感覚に近づけるために、文型をイメージで掴む必要があるのです
それでは、各文型のイメージを見ていきましょう
第1文型 SV
まずはSVからです
SVのイメージは「単なる動作・状態」です
Vは「単なる動作・状態」を意味する、そのため、自動詞が使われます
*自動詞と他動詞
目的語を必要としない動詞を自動詞、目的語を必要とする動詞を他動詞と言います
目的語を必要としない自動詞と、単なる動作しか表さないSVは非常に相性がいいのです
それでは、具体例を見ていきましょう
1の文では「電話がただ鳴っただけ」、2の文では「痛みがただなくなっただけ」
どちらも単なる動作・状態ですね
ところで、次のような文を考えて見ましょう
「私は泳いだ」という意味の文です
なんか物足りないですね
文としては成り立っている、でも物足りない
何か情報を付け加えたいですね
これはSVの文すべてにおいて言えます
単なる動作・状態だけだと物足りない、何か情報を付け加えたい
そのため、SVでは動詞のあとに副詞や前置詞句を取ることが多いです
さっそく具体例を見ていきましょう
1の文ではSVのあとに副詞、2,3,4,5の文ではSVのあとに前置詞句が続いています
SVで完結するよりも、その後に何かあったほうがいい感じがしますね
*義務的な副詞句(読み飛ばしても構いません)
さて、4,5の文に着目したいと思います
4,5の文では前置詞句が本当に補足情報となっているでしょうか
goやliveは自動詞の中でも特に「単なる動作・状態」を表す語です
これらは、「単なる動作・状態」すぎてSVだけだと文が意味をなさないことがあります
なので、副詞や前置詞句が必要となってくるのです
補足説明をするわけではなく、必要なのです
なので、4,5の文の前置詞句は補足情報というより、メインなんですね
このように文に意味をもたせるための(補足情報ではなくメインの)副詞や前置詞句を義務的な副詞句と言います
義務的な副詞句があっても、結局「単なる動作・状態」であることは変わらないですよ
復習です
SVのイメージは「単なる動作・状態」です
このことを頭に入れておきましょう
第2文型 SVC
次にSVCです
SVCのイメージは「SとCに説明関係がある」です
目的語がないので、当然自動詞が使われます
具体例を見ていきましょう………..といきたいところですがその前にSとCの説明関係について考えていきたいと思います
もちろん、説明関係とは説明する関係のことですが、必ずしも=(イコール)とは限りません
イコールとは、左右を入れ替えても意味が変わらないということを意味する記号です
なので、仮にこの文にSとCのイコール関係があるとすると、「医者はトムだ」という関係性も成立してしまいます
もちろん、医者全員がトムであることはあり得ませんね
説明関係は必ずしもイコール関係ではない、重要ですよ!
では、説明関係はどういうイメージで捉えればよいでしょうか
そのために、「be」のイメージを押さえましょう
be動詞はもとは存在を表す動詞でした
現在のbe動詞にもそのニュアンスが少し残っていることが画像からわかると思います
この画像だけだと抽象的で分かりづらいので、具体例で確認していきましょう
1の文に、「AがBという〈場〉に在る」というBEのコアを適用してみましょう。この例文では、Aは ‘Tom’、Bという〈場〉は ‘a doctor’ に相当します。
つまり、「トムが医者という集合の〈場〉に在る」というニュアンスが出てきます。
2の文にも、「AがBという〈場〉に在る」というBEのコアを適用してみましょう。
2の文では、Aは ‘I’、Bという〈場〉は ‘happy’ に相当します。
3,4の文も同様です
‘here’ と ‘in the kitchen’ という物理的な空間に、‘I’ と ‘My father’ が存在しているイメージです。
*beのコア
be動詞のイメージは、進行形や受動態にも応用できます
5の文では、〈場〉を構成するのは〈現在分詞〉、6の文では、〈場〉を構成するのは〈過去分詞〉になっています。そして両者は「状態を表す〈場〉」という点が共通です
beのコアについて以下のサイトを参考にしました
また、もっと詳しくは以下のサイトを御覧ください
さて、SVCの文型となるのはbe動詞だけだったでしょうか
このような文もSVCですよね
Sの「He」をCの「tired」が説明しています
be動詞以外のSVCはどのように考えればよいでしょうか
ポイントは「オーバーラップ」です
オーバーラップとは重ね合わせること
SとCの説明関係にVのニュアンスをオーバーラップして(重ね合わせて)いるんです!
具体例を見ていきましょう
順に見ていきましょう
1の文は「I」と「thirsty」の説明関係に「feel」の「感じる」というニュアンスがオーバーラップしています
2の文も同様、「This flower」と「nice」の説明関係に「smell」の「匂う」というニュアンスがオーバーラップしています
1,2のようにSとCの説明関係を「感覚系」のニュアンスでオーバーラップするのはよく使われていますね
3の文では「Her death」と「a mystery」の説明関係に「remain」の「状態を保つ、そのままにする、残しておく」というニュアンスがオーバーラップしています
「状態を保つ系」のVもよく使われますね
この系の動詞は他にkeep,stayなどがあります
4の文では「His dream」と「true」の説明関係に「come」の「意識の中心に入っていく」というニュアンスがオーバーラップしています
5の文では「My injury」と「better」の説明関係に「get」の「動き」のニュアンスがオーバーラップしています
6の文では「The weather」と「bad」の説明関係に「turn」の「変化」のニュアンスがオーバーラップしています
4,5,6の文のように「状態になる系」の動詞もよくこの型で使われますね
SVCにはこんな文もありますよ
この文がSVCだと気づけましたか?
「He」と「young」に説明関係がありますね
これを「marry」がオーバーラップしています
この文の訳は「彼は若くして結婚した」といったところでしょうか
復習です
SVCはSとCの説明関係、押さえておきましょう
第3文型 SVO
さて、SVOです
SVOのイメージは「Oへの直接感」です
具体例を見ていきましょう
1,2の文はOへの直接感が顕著に現れていますね
1の文は Tom が(直接) the ball を kicked した
2の文は He が(直接) the glass を broke した
という感じです
3の文は He が(直接、自分で) his room を clean した
4の文は I が(直接、自分で) his call を answer した
という感じです
これもOへの直接感がありますね
5の文はどうでしょう
この文は、soccer への直接感を出すことで、「soccer を少し、わずかに好き」ではなくて「soccerが本当に好き」というニュアンスを出しています
*このOへの直接感は他動性という概念にも関係してきます
今回は概念をあまり必要としないため説明しませんが、重要な概念の一つですよ!
復習です
SVOはOへの直接感、マスターしましたか?
第4文型 SVO₁O₂
さてさて、SVO₁O₂です
SVO₁O₂には目的語が2つあります
このうち、O₁は「誰に」を示す名詞がよく使われ間接目的語、O₂は「何を」を表す名詞がよく使われ直接目的語と呼ばれます
SVO₁O₂のイメージは「SがO₁にO₂を授与する」です
SVO₁O₂には多かれ少なかれ授与のイメージがあります
さっそく具体例を見ていきましょう
1の文では My grandfather が me に this watch を gave した、つまり祖父が私にこの腕時計をくれたということですね
My grandfather から me への授与が感じられます
2,3の文も同様、show(見せてあげる)、tell(話をしてあげる、言ってあげる)によって He から me への授与を表しています
1,2,3のようなパターンでは、「誰かに何かをあげる」という意味を表します
give,hand,lend offer, show,teach,tellなどがその例です
このパターンではものや情報などの移動を表し、結果的に相手がそれを所有することを意味しています
4の文では My father が me に a scarf を bought した、つまり父が私にスカーフを買ってくれたということですね
My father から me への授与が感じられます
5,6の文も同様、choose(選んであげる)、make(作ってあげる、作ってくれる)によって She から him への授与を表しています
4,5,6のようなパターンでは「誰かのために何かをしてあげる」という意味を表します
buy,find,get,makeなどがその例です
このパターンでは誰かのために何かをしてあげることを表すので、その行為をする時点では相手が何かを所有することにはなりません
さあ、他の例も見ていきましょう
7,8の文の意味、わかりましたか?
これがSVO₁O₂だと見抜けたら文の意味を捉えることができますよ
ポイントは授与です
7の文から見ていきましょう
まず、SVO₁O₂なので、My girlfriend から me へ a beautiful poem の授与がありますね
また、Vは write で「書く」という意味ですね
これらを組み合わせると、My girlfriend が me へ a beautiful poem を write してあげた、つまり「ガールフレンドが私に美しい詩を書いてくれた」となります
8の文は少し難しいですね
まず文型を確定させます(SVOCを説明している部分を読んでから御覧ください)
goodが形容詞だと仮定します
そしたら文型はSVOCとなりますね
このとき you と good に説明関係があり、それを do するというニュアンスになるので一見SVOCでもいいように思えます
しかし、doとは行為の過程に重点のある単語です
you と good の説明関係が生まれるのは Moderate exercise の後、つまり Moderate exercise の結果として you が good となりますよね
(運動中に健康"になる"ことはないですよね)
これは、do のイメージに反します
よって、この文をSVOCとすることはできない、つまりgoodは形容詞ではないということです
goodの品詞は形容詞、副詞、名詞です
⇑より形容詞ではないことがわかったので、副詞か名詞ですね
goodが副詞だと仮定しましょう
このとき文型はSVOとなります
なので、「 Moderate exercise が you を(直接)〜する」という意味になりますね
ところでこの「〜する」には何が入るでしょうか
doの訳例(SVOの)を全て載せてみます
この中に適する訳はあったでしょうか
ないですよね
そもそも「Moderate exercise が you を(直接)〜する」という文の時点でん??っとなりますよね
なのでこの文をSVOとするのは不適切、すなわちgoodは副詞ではないです
さあ、goodは形容詞でも副詞でもないことがわかりました
ということはこの文のgoodは名詞ですね
名詞goodの意味は下のようになります
goodが名詞であるので、文型はSVOCかSVO₁O₂となります
SVOCだとするとOとCに説明関係があります
今回はCが名詞なのでOとCに(ほぼ)イコール関係があるといっていいでしょう
つまりyouとgoodに(ほぼ)イコール関係があります
でもこれはおかしいですよね
「あなた」と良いこと,利益,価値 etc が(ほぼ)イコールとは考えられませんよね
よってgoodが名詞のときSVOCと考えることはできない
したがってこの文の文型はSVO₁O₂となります
SVO₁O₂のイメージは授与
今回の文では Moderate exercise が you へ good を授与 というイメージになります
このときgoodの訳は「利益」とかが妥当じゃないでしょうか
そして、これにdoのニュアンスが入っていきます
なのでこの文の意味は「適度な運動はあなたに利益をもたらす」、自然な日本語にすると「適度な運動は健康に良い」という感じになります
SVO₁O₂のときはdoの行為の過程に重点があるイメージにも説明がつきますね
実際、適度な運動によって、(運動中に)血行が良くなるなどの利益を得られますよね?!
(健康になるのは運動後なのでSVOCは不適ということです)
次の文はどう考えればよいでしょう
もちろん文型はSVO₁O₂
ですが、文の意味はそれぞれ「その車は随分とお金がかかった」、「そのチケットを受け取るのに2時間かかった」となるので、授与というよりもかかる,奪われている感じがしませんか
SVO₁O₂は(単なる)授与のイメージだけでは攻略できなさそうです
授与のイメージを進化させましょう
かかる、奪うという語は授与の反対のように思えませんか?
実際、授与の対義語「受領」をネガティブに捉えようとするとかかる、奪うというニュアンスになると思います
この授与の反対をマイナスの授与、(区別するために)単なる授与をプラスの授与と考えてみましょうと考えてみましょう
するとSVO₁O₂のイメージは(プラス・マイナスの)授与 とまとめることができましたね
SVO₁O₂のイメージ、進化です
さあ、9,10の文を攻略しましょう
9の文はSVO₁O₂で、the carはa lot of moneyを(プラスの)授与してくれる訳が無いのでのでマイナスの授与ですね
なので、The car は me に a lot of money をマイナスの授与する、つまりThe car には a lot of money がかかる というニュアンスになります
10の文も同様、SVO₁O₂で、プラスの授与の訳が無いのでマイナスの授与
なので、it は me に two hours をマイナスの授与する、つまり it には two hours がかかる というニュアンスになります
第三文型、第四文型の書き換えは以下の記事を御覧ください
現在作成中です もうしばらくお待ち下さい
復習です
SVO₁O₂は プラス・マイナスの授与 、しっかりと理解しましょう
第5文型 SVOC
いよいよ最後、SVOCです
SVOCのイメージは「OとCの説明関係」です
O(目的語)をA、C(補語)をBとしたらこのようになります
これまた分かりづらいので具体例で確認しましょう
このときはOとCに説明関係があるのでこのようになります
他の例も見ていきましょう
1の文では him と Ken が説明関係、2の文では their daughter と Jane が説明関係になっています
1,2の文は補語に名詞がきていますね
3の文では your room と clean が説明関係、4の文では the door と open が説明関係、5の文では the sofa と comfortable が説明関係になっています
3,4,5の文は補語に形容詞がきていますね
さて、SVO₁O₂とSVOCはどのように見分ければ良いでしょうか
一つは、どの動詞がSVO₁O₂をとれてどの動詞がSVOCをとれるのかを覚えることです
ですが、SVO₁O₂,SVOC両方とれる動詞や自分の知らない動詞の場合はそうはいきません
その時に役立つのがイメージです
文脈から授与が感じられるか、それとも説明関係が感じ取れるかを判断し、文型を決定しましょう
単文の場合、SVO₁O₂,SVOCどっちでとっても大丈夫なものもありますよ
これは、SVO₁O₂と考えれば「君にカエルの人形を作ってあげる」、SVOCと考えれば「お前をカエルにしてやる」というように解釈できます
文章の中の一文の場合は文脈に合っている方を選びましょう
復習です
SVOCは OとCの説明関係、他の文型と合わせて覚えておきましょう
まとめ
今回押さえておきたいことは
1️⃣ 文型は文の意味を決める
2️⃣ SVのイメージは 単なる動作・状態
3️⃣ SVCのイメージは SとCの説明関係
4️⃣ SVOのイメージは Oへの直接感
5️⃣ SVO₁O₂のイメージは (プラス・マイナスの)授与
6️⃣ SVOCのイメージは OとCの説明関係
ぜひ、今後の学習に活かしてください
長くなりましたが、最後まで見ていただき、ありがとうございました
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