イチルイカケル

ここに載せる官能小説はフランス書院文庫大賞への応募のためです。 従って公開は全て無料に…

イチルイカケル

ここに載せる官能小説はフランス書院文庫大賞への応募のためです。 従って公開は全て無料にしています。 こだわりは一人称で人物の脳内のあえぎを可視化することです。 ◯◯が▲▲を■■した。という三人称ではどうしても抜けないので。笑

最近の記事

官能小説【未明の宴⑤】

式部咲2 わたしは斎藤さんがわたしのことを憎々しく思っていることを知っていた。 だから女子トイレで嵌めてやった。 わたし流のやり方で。 シングルマザーで遊んでいる気配もなく、彼氏もいないなんて、性欲の塊じゃん。わたし以上のオナニストに決まってる。 斎藤さんが退勤後に回れ右して2階のトイレに籠もった所はレジカウンターのカメラに映っていた。 だから鍵の掛かった個室の隣りでわざとオナってやった。 案の定彼女は引っ掛かり、多目的トイレに連れ込むことに成功した。 バイブ

    • 官能小説【未明の宴④】

      斎藤正子 わたし杉本店長のコンビニでアルバイトをしている斎藤正子といいます。 女手ひとつで息子を育てるシングルマザーをしています。 「斎藤さん、ちょっといいですか?」 店長が5年前にここを2階に増築した目的は、 広いイートインスペースと多目的トイレを作ることだったのですが、 「時間ないから下だけ脱いで」 わたしと同じく下だけを脱いだ店長が便座に座ります。 そこにわたしも同じ向きで座ります。 くっぽりと店長のオチ◯チンをバックで受け入れながら。 これは万引き

      • 官能小説【未明の宴③】

        橋口恭介 俺は便利屋をしている。 仕事の依頼は多岐にわたり、庭の草むしりからエアコンの洗浄、犬の散歩などなど、だが、収益の最大のコアは「人情沙汰」だ。 アリバイ作り、不貞の証拠集め、別れさせ屋•••• 盗聴器?見つける方も取り付ける方もやるよ。盗撮もしかり。 危ない橋はできるだけ渡らないようにしているが、案件を断れない依頼主もいる。 〈田所真奈〉 コイツからの依頼は断れない。 ターゲットはいつも式部咲。 高校の同級生らしい。 依頼内容はマッチポンプ。式部咲

        • 官能小説【未明の宴②】

          式部 咲 唐突だけど、わたしの乳首は赤味が濃くて太い。 高校2年までずっとコンプレックスだったけど、今は平気だ。 「サキの乳首、エロくて羨ましい。好き」 そう言って口に含んでくれるマナがいるから。 高校の修学旅行のとき、思いがけなくマナから告白されて以来、わたしとマナは互いの恋愛事情も包み隠さず話せる付き合いをしてきた。 「マナ••••」 一人暮らしのこの部屋に、今マナはいない。看護師として働くマナは今頃、夜勤明けの引き継ぎをしていると思う。 寂しさを紛らすた

        官能小説【未明の宴⑤】

          官能小説【未明の宴①】

          性的表現を不快に感じられる方もいらっしゃると思いますが、自分としてはまだまだ未熟で足りないとさえ思っております。 従って、書いたものを有料化することなく全て無料で公開します。 フランス書院文庫大賞へ応募するために推敲していますので、適宜修正されます。 杉本健士 えーと、今夜のシフトは•••• 布団に寝転びながらバインダーを取ろうしたけど無理だった。 仕方がないので起き上がる。 アルバイトのシフト管理はもちろんパソコンでしている。が、私のようなジジイはどうしても手書き

          官能小説【未明の宴①】

          官能小説『乱反射』

          『乱反射』 【この空に無限に満ちた色の中青しか見えぬ不自由さかな】 GWが過ぎた頃、小学校時代の担任、日下部先生が亡くなった。 葬儀は滞りなく進み、今、先生は荼毘に付されている。 火葬場の煙突の先の空気が揺らめいて、さながら時空の歪みを見ているようだ。 「よく晴れましたね」 「亡くなったときは雨だったのにね」 「晴れ男の面目躍如ってやつ?」 わたしは食事には手をつけずお茶だけをすすって座布団に座っていた。 GWの後半、雨が続いていたときは寒くて震えていたのに、

          官能小説『乱反射』