SSSS.DYNAZENONを劇中歌「少年の日はいま」から考察してみる

どうも!今日よりnoteを開始した海牛です。かねてより、なにか創作活動、アニメの考察などの発信をしたいと思っており、先日見たアニメでついにその気持ちが爆発して書き始めました。

本日はその記念すべき第一回目。
SSSS.DYNAZENONの考察を書いてみようかなと思います。現在とても話題となっており、すでに様々な方が考察を動画などでアップされていらっしゃいますね。私なんかがその活動に参加していってもいいのかという疑問はありますが、若輩者ながら頑張っていきます。よろしくお願いします。 


「少年の日はいま」とは

さて、件のSSSS.DYNAZENONですが、このアニメには前作のSSSS.GRIDMANと同様に合唱曲が劇中歌として採用されています。その中でも登場人物自身の夢芽が歌っている曲というのが、作詞はしまなぎささん、作曲は鈴木行一さんが手がけた「少年の日はいま」です。

今なお更新され続けているSSSS.DYNAZENONの考察ですが、この「少年の日はいま」についての考察だけは比較的少ないように思います。ざっとSNSや動画配信サイトなどで探してみても歌詞まで踏み込んだ考察というのはあまり見受けられませんでした。今回は、素人ながらも考察の多様性を広げるといった意味で私が投稿する価値があると思い、書かせて頂きます。

さっそくこの「少年の日はいま」を考察していきたいのですが、まず歌詞全体を見ていきましょう。

~1番歌詞~ 
君は 心に
大きな翼持った 白い 白い鳥

地球をつつむ 青空は
すべて 君のもの

さあ 翔ぶがいい
希望という名の 風に乗って

少年の日はいま
少年の日はいま
いま 君だけのもの

~2番歌詞~
君の 眸は 果てない未来映す
海の 海のいろ

波間を 染める 夕陽に
心 心 燃やせよ

さあ 翔ぶがいい
試練という名の 嵐に耐えて

少年の日はいま
少年の日はいま
いま 君だけのもの

出典:少年の日は いま/合唱-カラオケ・歌詞検索|JOYSOUND.com

いかがでしょうか?
影がある夢芽の背景とは逆のイメージなのではないかと感じるかもかもしれませんし、逆に九話を見てからだと、これからの夢芽のことを暗示しているのではないかと感じるかもしれませんね。
一番の歌詞の冒頭に注目してみても「君は心に大きな翼持った」とあり、先駆者の方は夢芽がダイナウイングを手にしたことを意味していると考察していらっしゃいました。
また一話放送の時点では、夢芽のお姉さんが定期演奏会で歌う予定の曲だったのでは?と考察されている方もSNSで見かけました。たしかに、合唱部の姉が定期演奏会で歌うということであれば、妹が知っていてもおかしくないと考えられます。


今までの考察の抱える疑問点

このように様々な考察が、「少年の日はいま」を歌った夢芽を主体としてなされています。しかし、注目したいのはこのタイトル。この曲はあくまでも「少年」を主体とした曲であり、夢芽を主体として考察するうえでは少し疑問が残ります。
ではこの曲の表す「少年」とは?と新たに考えていくのですが、この「少年」というのは「大きな翼」を手にした者であり、なおかつこの曲と関わりがある人物が候補になると考えられます。この条件を踏まえ、登場人物を順に照らし合わせていくと、ある登場人物が浮かび上がってきます。

それが、作中大きく夢芽と関わることになる蓬です。


「少年の日はいま」から考えられる解釈

蓬は、夢芽と出会い心に夢芽を思う気持ちが生まれた登場人物です。また、夢芽のダイナウイングと合体することでダイナソルジャー・ウイングコンバインとなれる唯一の存在でもあります。ここから考えるに、心に夢芽という存在が生まれ、その夢芽が翼である(心に大きな翼をもった)と解釈することが出来ます。つまり、この曲の主体は蓬となってくるわけです。

また、このことを踏まえて実際に今までのことを振り返ってみます。一話の物語内で初めて蓬が夢芽と出会うシーンでは、夢芽が「さあ 翔ぶがいい」と口ずさんでいます。つまり、夢芽が「さあ 翔ぶがいい」と言っているわけです。それに蓬が気づきます。なんだかこれからの未来に対して、夢芽が蓬に投げかけた言葉であるように思えてきます。作中でも、ダイナソルジャー・ウイングコンバインとなって、夢芽がダイナソルジャーを操縦できない蓬を助ける場面が見受けられますね。

さらに九話においては、姉と付き合っていた相手から死の真相について聞き取り乱してしまう夢芽と、その様子見てかける言葉が上手く見つけられない蓬といった場面でこの曲が流れます。
この場面は一見すると、夢芽とお姉さんの繋がりを強調する演出と捉えられますが、九話の夢芽を迎えに行くシーンを踏まえて見直していくと、蓬を主体とした夢芽との関係であるとも解釈することが出来ます。

というのもこの迎えに行くシーンは、前作のオープニングのオマージュのように描かれており、彼は夢芽のヒーローとして象徴的に描かれています。これは、夢芽が救われたといった見方が出来る訳ですが、言い方を変えれば蓬がヒーローとなった瞬間であるとも言えます。つまり、「大きな翼」を心に持った少年がヒーローとなった訳です。


そうなれば、この「少年日はいま」というワードの意味が見えてきます。
この「少年」というワードは、男として覚悟を決めた「ヒーロー」という意味であり、この曲が流れた時点では何もできなかった蓬に、その「ヒーロー」となる瞬間がいま訪れつつあるということを暗示しているといった解釈が出来るようになる訳です。


こうして考えると、この「少年の日はいま」を選曲した制作陣の皆さんの手腕に脱帽といった感じですね。非常に驚かされます。
また少々蛇足気味ですが、二番の歌詞についても実は当てはまる部分があります。二番の歌詞は「君の眸は 果てない未来映す 海のいろ」という言葉で始まります。一見すると、海は青なのだから蓬よりも夢芽の方が色合いが近いし、なんなら夢芽の眸の色は緑であると思うかもしれません。
しかし次の歌詞を見てみると、「波間を染める 夕陽に 心燃やせよ」となっています。もしこの「海のいろ」というのが夕日に照らされた海の色なのであれば、これは間違いなく蓬の眸の色と合致します。となると、やはりこの曲の主体は蓬と捉えられるわけです。

まとめ

はい、という訳でここまで長々と書いてきましたが、この考察は終わりとなります。

簡単にまとめますと、

・「大きな翼持った」というのはダイナウイングを手にした夢芽とも取れるが、心の中に夢芽を思う気持ちが生まれ、さらに合体によって翼を得た蓬もその意味に合致する。

・劇中歌として使用された場面からも、「夢芽の蓬に対する言葉」(一話)、「ヒーローとなる蓬への暗示」(九話)と蓬を主体とした解釈をすることが出来る。

・二番の歌詞も、眸の色をどう捉えるかで蓬と解釈することができる。

・以上の事から、「少年の日はいま」は夢芽を主体にしているとも取れるが、蓬も主体としていると捉えられる。

といった感じでしょうか。

果てしなく長い文章になってしまいましたね……。しかも二番の歌詞の考察については、少々こじつけ感が強いですし……。
一応言っておきますと、今回は蓬が主体ということを前面に出して書きましたが、自分は二人の要素によってこの曲の解釈は成り立っていると考えています。蓬をベースに二人の関係を投影しているという解釈って感じですね。ちょっと分かりづらくて申し訳ないです。
また、この考察についても完全であるというわけではありません。一番の歌詞は実はまだこれからの展開でしたーとなるかもしれませんし、なにより二番の歌詞の重要な部分である「心 燃やせよ」が残っていますからね。個人的に、この歌詞に沿った内容が展開されればいいなあという思いでこの考察を書いている部分があります。(そうなってほしいなあ)

何はともあれ今回の目的は、解釈の多様性を広げることで、皆さんの考察がより良いものになることにあります。もしこれを読んで、皆さんの考察がより奥深いものとなったのであれば幸いです!不愉快に思われた方は、大変申し訳ありません。

ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございました。初めて故の拙さが目立ち、申し訳ないです。一応読み返しましたが、誤字があるかもです。重ねてお詫びします。
また次も、この「少年の日はいま」を題材にしてSSSS.DYNAZENONの考察を書くかもしれません。そのとき、もしお付き合いして頂けるのであれば、また読んでくださると大変ありがたいです。繰り返しになりますが、今回は読んで頂き本当にありがとうございました!

それでは!

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