R6 12/26 NPBジュニアトーナメント


ヤクルトJr

  
中林(R/6/170/53)
◯球速帯
105〜111km/h
◯メカニクス 
体幹の前傾が少ないが右下腿の投球方向への傾斜は上手く作れている。また肩甲骨の内転も少なく、両肩と骨盤のラインのズレを感じない。しかしながら足も速く、基礎的な身体能力は感じるが、野球用のメカニクスはまだまだといった印象。
◯その他
特になし  

波多(R/6/152/48)
◯球速帯
104〜110km/h
◯メカニクス
ジュニアの中では大きくない身体を上手く使えている。トップのタイミングや肩甲骨や骨盤の座標的な位置関係も悪くない。野球を上手くやろうとするあまり、アングルが下がり回内内旋が入らずセット時にボールの外側を叩きやすくなっている。
◯その他
野球で自己表現が出来る子、という印象。ランナー1塁で、二遊間に指示を出していると思いきや、切り返して牽制する。みたいな野球脳では無いが、その素養となるものは備わっていると感じる。

ドラゴンズJr 


倉山(R/6/163/52)
◯球速帯
111〜120km/h
◯メカニクス
ランナーが出る、2ストライクなど力を入れる、若しくは右脚のGRFが十分に得られないと早めにトップを作るコッキングになる。下腿の投球方向への角度の作り方が素晴らしい。
◯その他
特になし

山本(R/6/163/52)
◯球速帯
113〜115km/h
◯メカニクス
並進時の両股関節外転外旋が強く、若干アウトステップにはなるが並進の速度を上手く獲得できている。
◯その他
特になし

くふうハヤテJr


佐藤(R/6/162/51) 
◯球速帯
108〜113km/h
◯メカニクス
並進時の膝が三塁方向に移動するロスの大きい並進運動。ダブルプレーン傾向。回外外旋→回内内旋のリズムではなく肘外反ストレスを受ける時間が長い。是非、中学野球部で伸び伸びやって欲しい。
◯その他
特になし

桑折(R/6/168/62)
◯球速帯
105〜110km/h
◯メカニクス
評価する投球数に至らず。
◯その他特になし

ルートインBCJr


吉澤(L/6/159/49)
◯球速帯
108〜119km/h
◯メカニクス
速度は感じないが回旋が抑えられた悪くない並進。接地からの骨盤回転速度が速く、跳ね上がるようなフォロースルー。
◯その他
腕が緩まずにチェンジアップを投げられる。
今日イチの投手。

赤塚(L/6/153/45)
◯球速帯
89〜94km/h 
◯メカニクス
体幹の前傾が浅く、並進の速度も獲得できていない。並進の速度が獲得できていないのは、体格によるものが大きいと感じる。上肢の動きは悪くない様に見えるので、身体形態が成長すれば自ずと出力は着いてくるはず。イーファスをゾーンに投げられるので、その度胸と技術は高い。
◯その他

米岡(R/6/163/58)
◯球速帯
108〜111km/h
◯メカニクス
並進時に膝が三塁方向に折れる。もう少しスムーズにコッキングをしたい。
◯その他
特になし

新潟アルビレックスJr


水島(R/5/153/45) 
◯球速帯
92〜100km/h
◯メカニクス
ワインドアップからの投球。立脚〜コッキングでの上下肢のタイミングが合っておらず、運動エネルギーを生めていない。並進のロスは少ないが、前述の様に位置エネルギーを運動エネルギーに変換するメカニクスになっていないので、現身体形態ではForceを生むことが難しい。投手としては、ノースリーから持ち直すなど、まとまっている。
◯その他
新潟、水島、というキーワードにピクついてしまう。今どきワインドアップとは珍しく、やはり昭和を感じる。間を変えたり色々やる投手。

星野(R/6/155/62)
◯球速帯
104〜106km/h
◯メカニクス
右股関節外転外旋系の並進。体幹の前傾が浅く、突っ立った様なフォロースルー。肩の水平屈曲ではなく、肩の内旋で抑え込みたい。
◯その他
特になし

和田(R/6/155/43)
◯球速帯
112〜114km/h
◯メカニクス
並進の速度は感じないが、接地からの骨盤回転の速度でボールに速度を与える。上肢は横に振る様なプレーンで肩の内旋は不十分。回転が汚い。
◯その他
1番打者であり、3塁打時のベースランニングではかなり速度を感じた。投げる、走るといった基本的な能力は高いのだろう。

四国アイランドリーグJr


立岩(R/6/157/60)
◯球速帯
102〜110km/h
◯メカニクス
並進はどちらかといえばランナー無しでは右股関節外転外旋で力積を増やしてGRFを高めるタイプ、ランナーが出ると下腿の角度にどちらかというと頼るタイプの並進。
◯その他
自信を持って投げるとはこういうことなのだろうと感じる。チェンジアップも比較的緩まずに投じる事が出来る。この年代の速球派投手に見られる(今日見たような)、オリャッという感じでストレートを投げる訳ではなく、淡々と投球する。牽制等の動きも良く今日見た投手の中では、投手としての型みたいなものは1番まとまっている。

山口(L/6/148/39)
◯球速帯
87〜99km/h
◯メカニクス
今まで何人か学童野球年代での女子の投球動作を観たことはあるが、良い意味で女の子らしくない強い投球動作をしている。よくある肘を突き出したり、胸郭の拡張が大きかったりみたいなのは見られない。ロスの無い並進から、その運動量をボールに伝えて行くような動作。MAJOR2ndの眉村道塁そのものであった。
◯その他
三塁側投手手前の弱い打球におずおずするなど、性格的にはガツガツしていないのかも。

タイガースJr


関井(R/6/166/59)
◯球速帯
115〜117km/h
◯メカニクス
股関節内旋位での並進、いわゆるくの字ステップで立脚から直ぐに側方への重心移動を始める。並進はロスが無い。ランナーが出ると股関節内旋したりしなかったり、バラつく。
◯その他
特になし

大谷(R/6/163/54)
◯球速帯
114〜119km/h
◯メカニクス
同チーム関井君と似たような並進運動。速度は大谷君の方が速く、それがそのまま球速差になっている感じ。
◯その他
特になし

中川(R/6/173/77)
◯球速帯
122〜123km/h
◯メカニクス
短い並進による高めの重心から叩き下ろす。出力は今日イチ。ただNPBJr 達は120km/h程度には振り遅れないw身体密度が高く、中学で背が伸びるか心配。周囲の環境が大事になるタイプ。バーンアウトさせないように!マウンドでの振る舞いは多少オタオタ。しかし一度投球動作に入れば堂々としている。
◯その他
無事に伸びてくれると嬉しい逸材。食い潰す事のないよう祈るのみ。

ホークスJr


平井(L/6/170/58)
◯球速帯
108〜121km/h
◯メカニクス
並進時に膝が1塁方向へ折れ(折り?)、インステップからクロスファイア。左打者に対してや、ランナーが出るとインステップと球速が顕著に減る。足を上げない牽制を練習するべき。2回以降は必要に応じて球速を上げ、110km/h前後。
◯その他
特になし

松永(R/6/157/47)
◯球速帯
108〜113km/h
◯メカニクス
若干低めのアングルから投球。サイドよりのスリークォーター。アングルを下げた時にありがちな加速期での肘下がりが無く90°程度の肩外転角度で回内内旋を引き出せている。
◯その他
特になし

大原(R/6164/58)
◯球速帯
117〜119km/h
◯メカニクス
トップでの肩甲骨内転が引き出せおらず、捻転差があまりない。トップのタイミングに余裕を持ちたい。体幹の屈曲も浅い。が速度が出ているのは接地後の骨盤回転速度によると感じる。ランナーが出ると若干アングル下がる。
◯その他
申し訳ないが選手名鑑の顔が優しく弱く、マウンドでの振る舞いも四球を連発して弱々しくベンチを見る、かと思いきや奪三振後に雄叫びを上げるなどJr選手には珍しく幼く、今後が楽しみな選手。4番。

野手プロスペクト


向(ヤクルトJr)
2打席連続HR。才能に付随して身嗜みも含め、作られた感じの子。自身で才能を伸ばせる素養があるか。

久保田(ルートインBCJr)
タイミングの取り方、当て勘の良さを感じる。体格は同年代平均かそれ以下くらいながら、選抜チームの4番を打つだけのモノはある。


試合雑感

小学生は今後の変数が多すぎて予測なんて出来ないと感じるが、今大会の意義としてある方向では輩出なのだろう。基準にするのか、目標にするのか。
また、当たり前だが選手が野球をやっているというよりは大人の影響を多々感じ、やらされている訳では無いが、監督コーチ保護者といった大人に作られた野球の試合だと感じた。悪い意味では無くこの年代では当然そうなるべき感覚。だが、そこからどう子供達が昇華させていくかの道を選ばせる所まで、役割ではある。
また、パフォーマンスの結果のフィードバックによる精神的な振れが大きいのでオフェンスにしてもディフェンスにしても、崩すだけを考えて行動すれば崩すのは簡単だし、その過程の結果、勝つことは他のカテゴリーと比較すると容易である事が、ありありと想像出来た。そういう意味も込めて、このカテゴリーにおいて勝つことに固執する事に価値は無いと思った。

12月の観戦はやめようかと思うくらい寒い。8時間弱同じ席で同じ姿勢を取っていられるのは、朝から晩までMRI室にこもり、横断面積を算出した日々の経験が間違いなく活きている(昇天)。

注釈

※選手のプロフィールは名前(学年/投球側/身長/体重)の順で記載。

※選手のプロフィールは大会誌から引用。

※主観であり、雑感です。



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