R6.10/29 秋季関東地区高等学校野球大会
健大高崎
石垣(2/R)
◯球速帯
ストレート:147〜158km/h
◯メカニクス
確認出来ただけでも、157km/h × 2、158km/h × 2球と、破格の出力。ガンの精度や特性もあるが、それでも速い。体幹の前傾は安定しないが、内旋の速さは凄まじく速度を感じる。この投手の特筆すべき動作はコッキング期であると感じる。肩の水平伸展を出さずに体幹の非投球側への回旋が引き出せる。それによりトップからリリースでの内旋が遅れずに引き出せている。体幹の非投球側への回旋に追従してトップの座標軸での位置も水平伸展方向へ行きがちだが、この投手はそれが無い。また、左脚の使い方もロスの無い並進を実現させており、投球動作の完成度は高いと感じる。
◯その他
加速距離を長く作っていくタイプでは無いので、相方とは違い肩肘の怪我なく進んでいける可能性が高い。相方とは異なり、そういう意味で、また良い意味で1球の価値が低い¹。
更には中盤から138km/h前後のカットなのかスプリットみたいなボールも投じはじており、その球速帯で変化させるのは現カテゴリーではオーバーキルであると感じた。
佐野日大
洲永(2/L)
◯球速帯
ストレート:134〜140km/h
◯メカニクス
リリースでの体幹の前傾が浅い。と思ったが、2回以降はしっかり体幹前傾引き出せている。ランナー有りでの投球時に並進が弱く、小さい。ランナー無しでの並進は淀み無いリズム。また、出力を上げた時にアングルが上がり叩くようなリリースになる。スライダー後のストレートや組み合わせのリリースがあまり安定していない。若干、ジャイロが大きいか?
◯その他
特になし
和田(2/R)
◯球速帯
ストレート:132〜138km/h
◯メカニクス
プレートの1塁側から投じる、右オーバー。並進時、左脚のリードは上手いが右脚の強さはあまり感じないため、一瞬並進で止まってみえる。ランナー無しでの投球も見たかった。
◯その他
特になし
注釈
※あくまでも肉眼で確認した投手のみを、完全な主観によって判断しています。
※球速帯はスコアボードに映し出された球速表示を自分が確認した範囲での数値です。
※投手のプロフィールは、"名前(学年/投球側) "で表しています。
※投手のプロフィールは一球速報から引用。
※あくまでも主観であり、雑感です。
1."1球の価値が低い" とは、ボールを投じる時に消費するエネルギー/身体への負荷が低い事を良い、効率の良い動作で少ないエネルギーを用いて投球動作が行えている事を表す。すなわち、その投手にとって自身へのダメージが低い投球は多くの数を投じる事が出来るため、価値が低いと表現される。これとは別に被打率の高低によって価値が表されることの方がパブリックである。今回の文脈では、佐藤龍月選手はかなりのインステップやマネーピッチであるスライダーを投じる投手である事、トミー・ジョン手術を行った事を鑑みて1球の価値が高く、相対的に石垣投手の方が現在では価値の低い投球が出来ているのでは無いかと感じた。無論、一般的な価値は双方至極高い。