皐月賞の調教傾向と考察について
まず始めに今週4月10日に逝去された藤岡康太騎手のご冥福をお祈り致しますとともに、心からお悔やみ申し上げます。藤岡康太騎手には、初GⅠ勝利となったNHKマイルCのジョーカプチーノの単勝的中など、お世話になりました。まだ35歳でこれからという年齢での事故。残念で仕方ありません。
お兄様の藤岡佑介騎手が、コラムで仰っしゃられていましたが、本当に競馬が好きだったとのことでしたので、天国でも競馬を楽しんで欲しいと思っております。
どうか安らかに。
今まで本当にありがとうございました。
さて、今週は牡馬クラシック第1戦「皐月賞」です。
今年のGⅠは、フェブラリーSを的中させてから、穴狙いが定着してしまい、無謀とも言える買い方をしているような気がします。
先週も、桜花賞で好走事例の少ない(過去6年で18頭中2頭のみ)坂路単一調教馬であるセシリエプラージュを本命にして見事に撃沈しました😰
桜花賞の結果は、1着のステレンボッシュが標準併用トラック主体(W最速)、2着のアスコリピチェーノが多め併用(W最速)、3着のライトバックが乗り込み併用トラック主体(パドック気配抜群)で3着までが標準以上の併用調教馬となりました。やはり傾向自体に間違いは無かったと言うことで、思い込みで買うものでは無いという事なのだと思います。
今回の皐月賞は、先週の桜花賞同様に標準以上の併用調教かつ最終追い切りで上がり1ハロン最速(W最速)の馬が強いレースです。トラック単一調教の馬が過去6年で2頭馬券に絡んでいますが、2頭とも3着なので中心は「標準以上の併用調教馬」で良いと思います。
それでは実際に過去6年の調教傾向を見てみましょう。
①勝馬は、2021年のエフフォーリアを除いて、全て標準以上の本数を追われた併用調教の馬だった。また最終追い切りで全ての馬が上がり1ハロン最速(W最速)を出していた。
②3着以内に好走した馬は、2021年のエフフォーリアを除いて標準以上の本数が追われた併用調教の馬が16頭を占め、残りの2頭はトラック単一調教で共に3着だった。
③3着馬以内に好走した馬は、最終追い切りの場所が18頭中16頭がトラックで坂路が2頭だった。
④3着以内に好走した馬は、全ての馬が最終追い切りで上がり1ハロン最速(W最速)を出していた。
先ほど、「標準以上の併用調教馬」が好走の調教傾向だと言いましたが、エフフォーリアだけが調教本数が標準未満で例外的に勝っています。ただ、エフフォーリアは古馬との初戦である天皇賞(秋)を勝った馬ですので、特別な馬との考え方で良いと思います(実際に他の勝馬の5頭は古馬との初戦で2着以下に敗れています)。
それでは、今回の出走馬の調教過程を見てみましょう。
まずは、調教傾向に合致しない併用調教以外の馬を挙げると、ジャンタルマンタルが標準坂路で唯一坂路単一調教でした。ジャンタルマンタルは、マイル以下が合うと思いますし、調教傾向も合わないので思い切って消しとします。
次に標準以上の併用調教でなかったのは、ウォーターリヒトのみですので、ウォーターリヒトも消しとします。
残りの馬の中で標準の本数の併用調教馬と多め以上の併用調教馬に分けると次のようになります。
【標準併用】
メイショウタバル
アーバンシック
サンライズアース
ビサンチンドリーム
【多め併用以上】
サンライズジパング(乗り込み併用坂路主体)
エコロヴァルツ(乗り込み併用)
シリウスコルト(乗り込み併用)
ミスタージーティー(多め併用坂路主体)
アレグロブリランテ(多め併用)
ルカランフィースト(多め併用)
レガレイラ(多め併用)
ホウオウプロサンゲ(多め併用)
コスモキュランダ(乗り込み併用)
ジャスティンミラノ(乗り込み併用)
シンエンペラー(乗り込み併用)
ダノンデサイル(乗り込み併用)
過去6年の好走馬のうち18頭中10頭が多め以上の併用調教でしたので、標準以下の馬を消しとします。
また、最終追い切りの場所が坂路だった馬は後に三冠馬となったコントレイルと朝日杯と牡馬クラシックで好走したステラヴェローチェの2頭が好走しただけで、その2頭以外はトラックでの調教でした。
調教本数が多め以上の併用調教馬の最終追い切りを場所を加えると、
サンライズジパング(乗り込み併用坂路主体):坂路
エコロヴァルツ(乗り込み併用):坂路
シリウスコルト(乗り込み併用):南W
ミスタージーティー(多め併用坂路主体):坂路
アレグロブリランテ(多め併用):南W
ルカランフィースト(多め併用):南W
レガレイラ(多め併用):南W
ホウオウプロサンゲ(多め併用):坂路
コスモキュランダ(乗り込み併用):南W
ジャスティンミラノ(乗り込み併用):坂路
シンエンペラー(乗り込み併用)坂路
ダノンデサイル(乗り込み併用):CW
となり、最終追い切りをトラックで追われた馬は、13頭中5頭のみでした。
その5頭から勝馬を選びたいと思いますが、本命はダノンデサイルとしました。
ダノンデサイルは、1週前追い切りの動きが抜群で、自己ベストを更新しました。最終追い切りは馬なりで調整程度でしたが、追いかけて一時前に出て少し併せた馬を待ったところ、アタマ差だけ遅れたという内容で、全く遅れを心配するものではありません。馬場が先週と同じフラットであれば、外枠も問題ないですし、Photoパドックを見てもデキの良さはハッキリしています。
みなみに最終追い切りの場所が坂路悪いというわけでは無いと思いますが、ダービーを3勝している友道厩舎が、皐月賞はアンライバルド1勝のみという成績なのも、友道厩舎の定番の調教は、1週前追い切りをCWでしっかり追われて、最終追い切りを調整程度で坂路追いというパターンであり、これが皐月賞1勝のみという成績に繋がっているのだと思います(ちなみにアンライバルドの最終追い切りはCWでした)。
相手にはシンエンペラーとレガレイラ、穴で調教の動きが良いアレグロブリランテを加えた馬券で勝負したいと思います。