もう悩まないで!「怒鳴るヒト」の信じられない正体
はじめに
こんにちは、ゆめのです。
過去に上司のパワハラで退職した経験から、繊細さんがスルースキルを身につける大切さを感じるようになりました。
現在は、Instagramの発信や、電話相談サービスの運営をしています。
今回は、「怒鳴るヒト」の正体を紹介します。
この記事はこんな方にオススメです
このようなお悩みがある方、ご安心ください。
この記事ではこのようなお悩みを細分化しています。
あなたが怒鳴るヒトのせいで困っている理由は、怒鳴られたことで絶望してしまっていることにあるのです。
これらの理由はまず、怒鳴るヒトの思考回路や心理が分からないままショックを受けてしまっていることにあります。
もちろんサンドバッグになって良い人など存在しません。
しかし、あなたの現状はどうですか?
辛くて辛くてどうしようもないし、この状況が良くなると思えていないんですよね?
私個人の主観ですが、怒鳴らなければ数秒後に大惨事になってしまうくらいの緊急時なら、大声でまくし立てるような言い方をしても良いと思います。
しかしそれは事故などを防ぐことが目的であり、憂さ晴らしのためではありません。
また急に人に向かって大声を出すと、相手を驚かしてしまうことになります。
そのため正当な理由で怒鳴ったとしても
・びっくりさせて申し訳ない
・今後は気を付けてほしい
・いつも感謝している
というような冷静なアフターフォローが必要なはずです。
しかしこれが出来る人が一体どれくらいいるでしょうか。
ほとんどの人がそんな出来た人を見たことは少ししかない、あるいは全くないはずです。
なぜなら大抵の人は怒鳴る時、自分のストレスを押さえられないという理由でその行動をしてしまっているから。
その被害者が、自分の意見を言いやすい人・控えめな人なのです。
そんな理不尽がまかり通って良いはずがありません。
本当は、真面目で優しい人は多くのまともな人と上手くやっていけるはずです。
大変なことでも周囲と協力して乗り越えられます。
それなのにたった少数の、怒鳴ることでしか自分の意志を伝えることが出来ない理不尽なヒトのせいで自責の念に駆られたり、心を病んでしまったりするのです。
こんな経験はありませんか?
これらの理由は、あなたに問題を細分化して考える能力があったとしても、怒鳴られたことでとてつもないショックを受けてしまったことにあります。
怒鳴るヒトにはとある特徴が隠されています。
もしあなたが困っているなら、その正体を知る必要があるのです。
そしてその「正体」というのは、このnoteを読めば知ることが出来ます。
「怒鳴るヒト」?
なぜカギ括弧付きで、しかも「ヒト」とカタカナなのか。
それは、あなたの記憶を少し修正して欲しいからです。
怒鳴るヒト。
何だか他の惑星から来た、そもそもの常識や感覚が違うヒトのように思えてきませんか?
理解したいですよね?
怒鳴るヒトの正体を。
でも今のあなたからは、怒鳴られた記憶が焼き付いて離れないかもしれません。
辛い記憶を思い出す時、あなたの記憶と感情の距離は近すぎるのです。
だから、さっき怒鳴られたわけでもないのに今日の出来事かのように辛くなるのです。
記憶で泣いたことはありませんか?
私はあります笑
上記のように、私は上司のパワハラで退職にまで追い込まれた訳ですが、人生に絶望していました。
せっかく頑張って作業療法士の資格を取ったのに、こんなことになるなんて、と。
つまり、この記事を書いている私のためでもあるのです。
怒鳴るヒト。
この記事を読むには自分の記憶と向き合わざるを得ないので、こう表記します。
さぁ「怒鳴るヒト」ゲートをくぐって、一緒に怒鳴るヒトの正体を見てみましょう。
導入
あなたの周りに怒鳴るヒトはいませんか?
家族、職場の同期や先輩、上司など……。
怒鳴られるというのは普通の感覚の人にとっても辛いことです。
しかし繊細さんが怒鳴られようもんなら、立ち直れなくなってしまいますよね。
私もネットのセルフチェックで、HSPという判定結果が出ます。
この画像は、私が職場の人間関係について発信しているInstagramのハイライトです。
また、実際に以前の職場では上司の勘違いで怒鳴られたり半日かけてネチネチ言われたりしたので、とても辛かったです。
今日はそんな繊細さんのために、怒鳴るヒトの正体と怒鳴られた時の対処法を紹介します。
この記事を読むと、「家庭や職場で怒鳴るヒトは、一体何者なのか」ということが分かります。
もう悩まないで!「怒鳴るヒト」の信じられない正体
13,000文字以上のボリュームですが、最後まで無料でお読みいただけます。
ぜひ、ご自身の経験に当てはめながら読んでみてください。
「怒鳴るヒト」の信じられない正体
「あのヒトが怒鳴ることさえしなければな……」
こう思ったことはありませんか?
なぜ、「あのヒト」は怒鳴るのか。
家庭、職場、偶然立ち寄ったお店。
至る所に怒鳴るヒトっていますよね。
そう、彼らの正体は以下の通り。
聞いただけで納得できるものも、全く理解できないものもあると思います。
もう何回も調べたよ、というものもあるかもしれません。
しかしせっかく「怒鳴るヒト」ゲートをくぐったのですから、再度一緒に見ていきましょう。
1. 感情のコントロールが出来ない
怒りやイライラなどの強い感情が制御できなくなると、怒鳴るという手段に出てしまうヒトです。
この場合、感情が理性を上回り、思考や行動を制御することが難しくなります。
その結果、怒鳴るという選択をしてしまいます。
大抵の場合、怒りを感じても表出することはほとんどないのです。
親がすぐ怒鳴るタイプである・だった、という方はあまりピンと来ないかもしれません。
しかし普通の大人は怒りを感じても抑えて行動しています。
怒りを感じてから抑えるということをするためには、自分の怒りを認識する必要があります。
「怒りを感じる⇒認識する⇒抑える」
という流れです。
しかし怒鳴るヒトは、その場で怒りを認識するということが困難なのです。
そのため、「怒りを感じる⇒表出する」という流れになってしまいます。
また、思考のパターンも特徴的です。
怒鳴るヒトはネガティブな思考パターンに陥りやすいのです。
自分や他人に対してネガティブな解釈や評価をし、小さな問題を大きく見積もって怒りを引き起こすことがあります。
前職の福祉施設でこんな出来事がありました。
職場で上司から指示を出されて、とある作業をしていた時のことです。
私が座って作業をしていたデスクの上に、小さくて重めの金具を落としてしまいました。
それは一度だけだったのですが、金具を落として音を立ててしまった瞬間、上司が
「金具が歪んで使えなくなる。絶対に落とすな」
と言ってきたのです。
一度落としたくらいで使えなくなるほど歪むということは考えにくいのですが、上司が目の前で起こった出来事を上記のように認知したということです。
実際その金具は、その後問題なく使えました。
その日はそれ以降ずっと、何かにつけて普段は言われないようなことまで指摘されました。
小さなことをネガティブに解釈して大事にする、という典型例だったと思います。
それに上司の気分次第で指示を出されると、次の日からはどう動いて良いか分からなくなるんですよね。
現場で人に指示を出す立場の人が、業務に関する指摘や指導をしているように見せて、単なる憂さ晴らしをしているということは他の会社でも起こっているようです。
このようなことは断じて許されるものではありませんし、会社も知らなかったでは済まされません。
これは上司のストレス発散法として不適切であり、怒鳴るヒトの特徴でもあります。
このようなヒトは、ストレスやプレッシャーに対処する能力が不足している場合があるのです。
普通はストレスが溜まっていても、家族や職場の人にぶつけるものではありませんし、大抵の人は自分でどうにかしています。
これが大人というものです。
しかし怒鳴るヒトはフラストレーションが高まると、不快感を他人にぶつけることでストレスを解消しようとします。
感情のコントロールが出来ずに怒鳴るヒトの中では、
ということが起こっているのです。
2. ストレスや不安を抱えている
ストレスや不安に耐え切れなくなると、怒鳴るという手段に出てしまうヒトです。
ストレスや不安が高まると、よりイライラします。
そして小さなことでも怒りやすくなるのです。
そのため、そのストレスや不安が発散される形で感情的になります。
さらに怒鳴るヒトがストレスを感じると、防衛機制を発動させることもあります。
自分の不安や弱い部分を隠すために攻撃的な行動を取り、他人から自分自身を守ろうとするのです。
では何故、怒鳴るヒトは自分の弱い部分を隠そうとするのか。
それは過度な競争心があるためです。
怒鳴るヒトは社会的地位や権力を重視する傾向にあります。
そして自分の地位や成功を自分の価値に結びつけるのです。
そのため怒鳴るヒトは他人を、自分のポジションや権力を脅かす存在として見ることがあります。
地位や権力を脅かされることは、自己肯定感や自尊心に対する直接的な攻撃であると感じてしまいます。
さらにこの怒鳴るヒトは、周囲の人々との比較を通じて自分への評価を行います。
そこで怒鳴るヒトの中での順位が自分より下の人によって、超えられたり負かされたりすることは自己肯定感や自尊心を傷つけられる原因になるのです。
このように競争心が強い人は、自分の地位や権力が揺らぐことを恐れる傾向にあります。
その恐怖心は彼らの自己肯定感や自尊心に深く根ざしているため、簡単に変わることはありません。
そして怒鳴るヒトの行動や判断に大きな影響を与えるのです。
さらに彼らは過度な競争心があるだけでなく、自信がないという側面もあります。
自信がない場合は、自分の能力や価値を低く見積もって評価していることが多いです。
加えて自分と他人の比較をやめることが出来ません。
そのため他人の優れた能力や成功体験を見ると、自分と比較して自己評価がさらに低下するという無限ループに陥ります。
そして、そのような上手くいっている人や褒められた人を敵とみなしてしまうのです。
前職でこんなことがありました。
あなたは令和5年の春から自転車に乗る時に、ヘルメットを着用することが努力義務になったことを覚えていますか?
私はそれをきっかけに、自転車通勤していた職場にヘルメットを被って出勤するようになりました。
するとすぐにパートさんから
「あなた、もうヘルメット被ってきてるの。ちゃんとしてるのね😊」
と褒めて頂きました。
すると先述した金具心配上司が、私が照れながらお礼を言うのと同時に
「あら、私だってちゃんとしてるわよ!私も原付バイクに乗る時はずっとヘルメット被ってるもん!私もちゃんとしてる!!」
と大騒ぎし始めたのです。
全員唖然。
理屈が通っているのかいないのか、とにかく私が褒められたことが気に入らなかったようでした。
私はすぐにその場を離れたので、その後はどうなったか分かりません。
しかし言うまでもなく上司から見た他人である私が、パートさんに褒められたことで上司が過敏に反応していたことは事実です。
上司が怒鳴った訳ではありませんが怒鳴るタイプの上司の行動が、余裕のあるものではなかったというエピソードです。
3. コミュニケーションの方法に問題がある
怒鳴るヒトの更なる正体は、意思疎通が上手くいかない時にも表れます。
相手が自分の意図を理解してくれない場合、怒りや苛立ちを感じるのです。
その結果、怒鳴ることで相手に意思を伝えようとすることがあります。
ではなぜ、自分の意志を相手に伝える時に怒鳴るという行動を取るのか。
それは、そのような行動が習慣化されているためです。
一度習慣化されたものを変えることが難しいというイメージは、読者の皆さんにもあると思います。
いつも同じ時間帯にゲームやSNSを触っているという習慣があるとしましょう。
今日からそれをやめようと思っても簡単にはやめられませんよね?
それとほとんど一緒なのです。
長年にわたって怒りを表現することが習慣化されていると、冷静な対応が難しくなります。
では、なぜ怒鳴るヒトは怒鳴るという行動を始めてしまったのでしょうか。
よく考えてみてください。
言葉を習得する前の赤ちゃんは、泣くことで自分の不快感を伝えますよね。
そしてその後、言葉を覚えて自分の気持ちや意志を伝えるようになります。
この言葉は、誰から学ぶでしょうか。
幼稚園や保育園などでもたくさんの言葉を覚えますが、家庭の影響も大きいです。
もし家族や身近な大人が、日常的に怒鳴るということをしていたらどうでしょう。
幼少期ならより一層その影響を受け、マネしてしまいます。
つまり怒鳴るヒトの親もまた怒鳴るヒトである可能性が大いにあるのです。
このような養育環境では、子どもに対する教育や叱ることが不適切な方法で行われたり、一貫性が欠けたりしているといえます。
とある日には許されたことを別の日にやった時には、大声で怒鳴られるというような経験が繰り返されてしまうのです。
先述した通り、怒鳴るヒトは感情のコントロールが困難です。
怒鳴るヒトの親もまた怒鳴るヒトだった場合、親が子どもに感情的になっていたということがいえます。
このような環境では、怒りやイライラをコントロールする能力が育まれず、怒鳴る行動が増加する傾向があります。
さらに怒鳴るヒトが育った環境では、ストレスや不安が高まる要因が多い場合があります。
家庭内の不安定さ・経済的な問題・親戚同士のいざこざなどが、怒りやイライラを引き起こしやすくするのです。
このような環境では、子どもに対する感情のフォローや理解が足りていないことが多くあります。
適切なコミュニケーションのお手本を見ていなければ、適切なコミュニケーションスキルを身につける機会が限られるということです。
建設的なコミュニケーションが行われなければ、その子どものコミュニケーションスキルが不足します。
加えて感情を適切に表現し、理解してもらえる経験をしなかった場合にも、怒鳴るヒトは怒りや苛立ちを不適切な方法で表現しやすくなります。
一方でこれらに関して、必ずしも全ての怒鳴るヒトが同様の環境で育ったということではありません。
それぞれの状況や背景に応じて、影響を受ける要因は変わってきます。
他の可能性として考えられるのは、幼少期にいじめを受けていた可能性です。
いじめのストレスによって、その子どもが描く絵に色が使われなくなったという事例もあります。
幼少期にいじめを受けることは、その後の行動や感情の形成に大きな影響を与えます。
いじめは、被害者に対する身体的・精神的な苦痛を引き起こすだけでなく、自尊心や自己価値感を傷つけ、不安や抑うつの原因となることもあるのです。
いじめを受けた子どもは、その経験から様々な心理的影響を受ける可能性が高くなります。
例えば、自己評価が低くなる・他人に不信感を抱く・攻撃的な行動や言動をとる・ストレスや不安が増加するなどです。
これらの影響は、成長して大人になった時にも続くことがあり、その結果、自分の意志を伝えるために怒鳴るという選択を取ってしまうことがあります。
いじめを受けた人全員が、怒鳴るヒトになる訳では全くありません。
しかし、怒鳴るヒトのコミュニケーション方法に問題がある理由の1つとして考えられるものではあります。
4. 他人に対する支配欲を持っている
怒鳴るヒトは声を荒げるという手段で相手を支配したり、自分の意見や要求を通そうとする場合があります。
なぜなら、大声を出すことで支配力や威圧感を演出できると考えているためです。
これもまた、怒鳴るヒトの正体の一つです。
確かに自分がコントロール出来るという感覚は、自立して生きていく上で必要なものです。
反対に、自分ではどうしようも出来ないと考えることが多いと、人生に悲観的になってしまいます。
しかし一人の人間が他人に対する支配欲のままに行動してしまうと、社会生活の中であなたのような被害者が生まれることになってしまいます。
これが決して健全な関係性とは言えないことくらい、あなたはよく分かっていると思います。
では支配欲があるヒトは、一体どのような心理なのでしょうか。
それは、自己肯定感が低いということです。
怒鳴るヒトは、他人よりも自分を上位に置こうとする傾向があります。
その行動の背後に自己肯定感が低いという感覚があるのです。
自己肯定感が低い人は、自分を価値がある存在として受け入れることができません。
そこで他人を支配することによって自分自身に対する不安や劣等感を埋め、自分の価値を補おうとします。
そのため自分の利益や欲求を優先させてしまうのです。
その結果、他人の欲求や感情に対して配慮することを忘れ、自己中心的な行動を選択します。
これが他人の感情や立場に共感したり、尊重したりすることが困難だということです。
怒鳴るヒトの全員が支配欲と自己肯定感の低さが混ざっている訳ではありませんが、相互に影響し合っていることがあるのです。
また、他責的な思考パターンを持っているヒトもいます。
「他責的」というのは読んで字のごとく、他人を責めるということです。
何か問題があった時に、その原因が自分ではなく他人にあると考えます。
怒鳴るヒトは、問題に対する責任を歪めて捉えていることが多いです。
そこで保身に走り、責任転嫁をします。
こうすることで仮に自分のミスによるトラブルが生じた場合でも、他人を責めることで自分が優位に立つことが出来ると考えるのです。
責任を取ることよりも自分の身を守ることを優先し、相手を責めることでコントロールしようとします。
さらに感情のコントロールが難しいということが絡み合って、怒鳴るという選択をしてしまうのです。
そのため解決できる問題でも、怒鳴るヒトが他責的な発言をすることで解決できないどころか、かえって言った言わないの問題に発展してしまうこともあります。
また問題の解決が遠のくだけでなく、自ずと人間関係にもヒビが入ってしまいます。
怒鳴るヒトが責任から逃れるために他人を責める態度を取ると、周りの人からの信頼を失います。
お互いの信頼は人間関係を築くために重要なものであり、他責的な態度はこれを大きく揺るがしてしまいます。
そして先述した通り、怒鳴るヒトにとって他人の存在は自分の価値を相対的に決めるものです。
周囲からの信頼を失うと、なおさら自分に価値を見出せなくなります。
そして処理しきれないストレスを感じてしまい、事あるごとに怒鳴るということを繰り返すのです。
前職でこんなことがありました。
先輩がレクリエーションを考えていた時のことです。
私は入社直後だったので、レクリエーションの企画には携わっていなかったのですが、その時その時の先輩方のやり取りを見ていました。
登場人物は、先輩・金具心配原付乗車時ちゃんとメット上司・エリアマネージャーです。
するとちゃんとメット上司がいないところで、先輩とエリアマネージャーがそれぞれ上司に言われていた内容が違っていたということが発覚したのです。
上司は、先輩にAという指示を出しながら、エリアマネージャーには
「部下(私から見た先輩)にBという指示を出した」
と報告していたということが分かりました。
一人の人間があちこちで食い違う情報を出す時、その情報を操作することでその場を支配しようとしているということがあるのです。
レクリエーションの企画を通じて、先輩とエリアマネージャーに違う情報を与えることで混乱が生じました。
確かに、上司がどこまで計算していたのかは分かりません。
加えて上司が無意識に食い違う発言をしているとしたら、上司自身もどこまで計算しているのか把握できていないまま行動していることになります。
いずれ支配欲がある人の選択は支配が目的であり、コミュニティの成長のための行動を取ることはありません。
怒鳴るヒトの支配欲が表面化した出来事でした。
5. 過去の経験や学習の影響がある
過去に怒鳴ることが効果的だったり、親や指導者が怒鳴ることで指示を与えてきた場合、そのような行動が習慣化されることがあります。
怒鳴ることによって成功体験を積んでしまうと、当然怒鳴るという行動が強化されます。
ここでいう強化とは、心理学や行動科学でいわれるものです。
その行動が特定の結果や条件によって増加、強化、または促進されることを指します。
Aという行動をとったことによって自分の思い通りになった時、Aという行動が強化されるのです。
具体的には、怒鳴ることによって何かを得られたり不快な状況を回避できた場合、怒鳴るという行動が強化されるといいます。
例えば子どもがお菓子を欲しいとねだった時のことを想定します。
子どもは普通に言ったらもらえなかったのに、怒鳴ったらお菓子をもらえた場合、子どもは怒鳴ればお菓子をもらえるという経験をしたことになります。
そのためこれを繰り返していると、怒鳴るという行動が強化されるようになり怒鳴ることが習慣化されるのです。
これが怒鳴るヒトの原体験になっていることもあります。
これは怒鳴ること以外にも褒めることやイタズラなど、様々な行動が当てはまります。
いずれにせよ、怒鳴るということによって自分の思い通りの結果になった場合、他のタイミングで自分の思う通りにしたかった場合にもその行動をとるようになるということです。
先ほどの具体例では子どもがお菓子を欲しいという欲求を通すために怒鳴るという行動をしていました。
これは、親がお菓子の量を管理しているという場面ではさほど問題がないように思えます。
しかしその子どもが成長して友人と関係を築く時はどうでしょうか。
友だちと話し合いで解決しなければいけない時に怒鳴ってしまったら、良好な人間関係を構築できるとは考えにくいです。
そこで仲間から孤立してしまった場合、大きなストレスを感じてその後の発達に影響を及ぼしてしまう可能性もあります。
さらに社会に出てからも問題があります。
一般的に怒鳴ることが社会的に許容されない会社という環境では、社会に出てから問題に直面するということです。
怒鳴ることが原因で職場での人間関係や仕事の成果に悪影響を与える可能性があります。
昇進などのキャリアにも影響を及ぼすことが考えられます。
社会に出ると、商品やサービスを販売・提供するために行動することが求められますよね。
そのためには相手の立場に立ち、周囲と調和しようとすることが必要です。
そこで怒鳴るということをしてしまうと一瞬で信用を失い、自分や他人の人生に大きな影響を及ぼします。
それでは、怒鳴る人の最後の正体を見ていきましょう。
6. 間欠性爆発性障害である
今まで、この言葉を聞いたことはありますか?
もしかしたら、ないという人の方が多いかもしれません。
カンケツセイ バクハツセイ ショウガイ、と読みます。
英語では Intermittent Explosive Disorder:IED という名前です。
間欠とはある出来事が一定の時間を置いて、起こったり止んだりすることです。
また、ここでいう爆発とは怒りや感情を抑えきれず衝動的に生じる行動を指します。
間欠性爆発性障害(以下、IED)は感情の制御が困難であり、怒りや攻撃的な行動が間欠的、爆発的に現れることが特徴です。
専門的な場面では以下のように説明されますが、この囲み枠は読み飛ばして頂いて差し支えありません。
非常に難しい言葉で表現されていますが、ここは完全に理解できなくても大丈夫です。
頻度や、実際の出来事に対して怒りすぎであるというようなことが書かれています。
しょっちゅう、小さなことに腹を立てて怒鳴り散らす人は周りにいませんか?
その人をIEDであると、ここで言い切ることはできません。
しかしこれは性格が悪いということではなく、脳の問題なのです。
個人的な感覚ではありますが、「認知症で記憶が抜け落ちてしまうのは、本人の頭が悪いということではなく脳の病気である」というイメージは世間一般的に広く定着している気がします。
脳は会話をしたり料理をしたりするときに、それぞれに必要な場所が活発になります。
脳の中にも役割分担があるということです。
そして怒りを感じたり抑えようとした時にも、脳が働きます。
例えばアルバイト先で新人さんが、ちょっとした物の置き場所を間違えてしまったとします。
そこで怒りが沸いたとしても衝動を抑える脳の部分が働くことで、
「次からは気を付けてね!」
という一言くらいで済ませることができるのです。
しかしIEDの方は、この役割分担が上手くいきません。
そのため先ほどの例で新人さんが少し間違えただけでも、
「なぜそこに置くのか」
ということを、過剰に責め立てるのです。
実際に部下に必要以上の叱責をしたとしてパワハラ認定され、上司自身が退職に追い込まれたという事例もあります。
また、パートナーとの関係が終了したり家庭が崩壊したりする例もあります。
さらに物を投げたり、人を殴ったりすることもあります。
これはIEDの方全員に当てはまる訳ではありませんが、些細なことで頭に血が上ったことで、暴力を振るってしまうのです。
これは犯罪であり、人生を棒に振ってしまいます。
この爆発は短時間で収まるということも特徴的です。
そして爆発が終わった後に後悔や罪悪感を感じることがありますが、次の爆発が起こると再び同じ行動パターンが繰り返されます。
いけないと分かっていても、その場で強い怒りなどを抑えることが困難なのです。
IEDについて簡単に説明をしてみましたが、イメージできたでしょうか?
もし周囲にIEDの特徴に当てはまる方がいる場合、まずはあなたのせいで怒鳴られていたという訳ではないということになります。
しかしこれはあくまで理屈であり、怒鳴られた記憶や恐怖心は残ると思います。
「怒鳴るヒト」はどうしようもないのか。
今回は、「怒鳴るヒトの信じられない正体」について紹介しました。
怒鳴るヒトって、性格が悪いんだと思っていませんでしたか?
実は私も、過去にそう思っていました。
しかし実際はそうではないこともあるのです。
特に「間欠性爆発性障害」を抱えていた場合、普段は良い人なのに突然、それも有り得ないくらい怒鳴るという行動を取ってしまいます。
有り得ないくらいというのは先ほどもお伝えした通り、相手のしてしまったことに対して不釣り合いなほどに、というレベルです。
しかしこれを、「怒鳴られた側は悪くない」の一言で気持ちをスッキリさせられるでしょうか。
そんな人はこの記事を最後まで読んでいないと思います。
ではどうすれば良いのか。
それは次の記事で紹介しています。
作業療法士について
作業療法士として、様々な疾患をお持ちの方と接してきました。
近年特に情報が広まっている「自閉スペクトラム症 (ASD)」「ダウン症」「学習障害」「脳血管疾患」「認知症」なども当然、大学で勉強しました。
ところであなたは、「作業療法士」という職業を聞いたことはありますか?
私が発信しているInstagramでもアンケートを取ってみました。
「作業療法士って聞いたことある?」
「作業療法士の仕事内容、知ってる?」
作業療法士の仕事内容に詳しい、リハビリであることは知っているという方が回答者の6割でした。
簡単に作業療法士の仕事について説明すると、ケガや病気で生活に支障をきたすようになった方が対象です。
しかし最近は予防医学も重要視されており、全ての人が対象であるともいわれています。
ケガや病気の方にどんな関わりをするかというと、作業を介してその方の生活全般に介入するというものです。
領域は身体障がい・精神障がい・老年期障がい・小児期障がいの4つがあります。
私について
私が福祉施設で働いていた時の領域は小児期障がいでした。
もし発達障がいのお子さんに関わる時には、一緒に走ったり、ブランコや折り紙をしたりと、ありとあらゆる作業を提供します。
これらによって、脳・神経・筋肉を生活の中で上手く使えるようにするためのサポートをするのです。
もちろん、どの領域でもご家族へのケアも欠かせません。
利用者さんや患者さんなど、対象の方の生活にご家族の関わりは不可欠だからです。
卒業論文では脳の認知に関する研究をしました。
脳の認知について
「認知」というのをざっくり説明すると、「物事の捉え方・考え方」となります。
視覚の話では「ずっと光っているものよりも点滅しているものの方が気づきやすい」ということなどがあります。
また人間関係でいうと、例えば自分の後ろで他の人たちが笑っていたとします。
これを、「何か楽しい会話をしている」と考える人もいれば、「自分のことを笑っているに違いない」と考える人もいます。
このような勉強をしたり実際に福祉施設で働いたりして、周囲と適切に人間関係を構築することが苦手な方とも接してきました。
間欠性爆発性障害について
先ほども説明したように「間欠性爆発性障害」の方は、脳の役割分担が上手くいかないことでコミュニケーション方法に問題を生じている場合があります。
そこで、この方に作業療法を行うならどうするかということをまとめました。
また、対象者のご家族や職場の人へのサポートについてもまとめています。
周囲の方はどう接すればいいのか、という内容です。
周囲の人に怒りを表出する症状・特性を持つ場合のある疾患や障がいに「自閉スペクトラム症 (ASD)」「注意欠陥 / 多動性障がい (ADHD)」「脳梗塞」「脳出血」「認知症」なども挙げられます。
この時の関わり方と似ている部分も、異なる部分もあります。
職場に怒鳴るヒトがいて転職したいけど、すぐには無理。
家族が些細なことで怒鳴るから家を出たいけど、なかなか難しい。
このような方にオススメの記事です。
具体例を想定して、ヒロさんという間欠性爆発性障害の方が自分で行う対処法と、ご家族や部下が取るべき行動について説明しています。
当事者の周囲にいる方へ向けても書きました。
有料記事ですが、冒頭部分の具体策は無料で読むことが出来ますよ。
決済方法
クレジットカードの明細には、「note」とだけ表示されます。
明細から購入した記事のタイトルがバレることはありませんので、ご安心ください。
さいごに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
もし本記事だけででも何となく楽になったという方がいらっしゃれば、とっても嬉しいです。
情報量が多かったと思いますので、何度も読み返してください。
金具心配原付乗車時ちゃんとメット上司みたいな人に悩まされるのは、私で最後にしたいんです。
理不尽に怒鳴られて辛かった経験を何度もしましたが、今回紹介したことを知ってからは楽になりました。
また、怒鳴られる側は悪くないという言葉の意味も理解出来た気がします。
あなたの明日が、少しでも過ごしやすいものでありますように。
ゆめの
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