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【随想】猛暑なり 嘆くのみにぞ 進歩なき /水素エネルギー社会へ
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ロシアに白くあるはずの永久凍土が見られない
命に危険のある猛暑が続く。夏の平均気温は年々高くなり、今年も平年比で1.76℃高く、1898年統計開始以降最高に<気象庁>。原因は地球規模の温暖化に因る気候変動とされる。
毎年7月になると、アントニオ グテーレス国連事務総長がその危機感を世界の指導者に訴えている。今年も、「分断された世界を結び付けるものが一つあるとすれば、われわれ全員がますます暑さを感じているということだ。地球は一層暑くなり、あらゆる場所が危険になっている」と。<2024.07.26 NHKニュース>
環境に影響を及ぼす化石燃料の消費を減らす技術の開発、森林を再生する環境活動など、研究者や技術者の手で進められている。
しかし、一般の市民の力こそ大きい。簡単なことではないが難しいことでもない。衣食住を通して無駄を省く、つまり、無駄にエネルギーを消費しないこと。
もう一つ、水素を利用するエネルギーの実効性を知ることにも価値がある。
既に50年前から研究が進められている。
水素は、水や地下資源に含まれ、燃焼しても二酸化炭素(CO2)を排出しない。気体、液体、固体と場合に応じた状態で貯蔵、輸送が可能、高いエネルギー効率、低い環境負荷ゆえに、化石燃料、原子力に替わるものとして期待されている。
水素を燃料としてタンクに溜めて空気中の酸素と化学反応させることで水になる。その時に生じる電流を利用できる仕組み(電池)を作る。生成される排出物は水だけ。一般に「燃料電池」と呼ばれるが、実質は発電機である。
家庭、工場、住宅・商業地区などに電力を賄う発電機として設置し、自動車、電車の動力として搭載して使用する。化学反応の際に生じる熱は、温水供給機として活用する。
現在の発電方式のままでは、二酸化炭素の排出が多く、無駄になる部分も多い。
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<ウェブサイト「ビジネス+IT」>
各地域で使用する発電設備の設置、自動車、電車に燃料を供給する設備の建設など水素を利用するための都市づくりが必要になる。
これらは未来技術に位置づけられているが、前倒しにして問題はない。一般の人々の知識が期待につながり、需要を呼び、実現を促進することになるであろう。知ることは力なり。
#未来のためにできること