10年前の空き巣の話
(この話は縄文とは関係がありません)
ちょうど10年前の話、ちょっと思い出したのでnoteに書いておきます。
その頃、僕の経営する渋谷区北参道のデザイン事務所では2匹の事務所猫がいました。その頃といっても二匹は10年後の今でも健在で、ただしほぼ僕の自宅で元気にゴロゴロしています。
名前は「やつい」と「かたぎり」。好きな深夜ラジオのパーソナリティの名前を付けましたが、とくに深い意味はありません。雑に付けた名前の割には結構気に入っています。
その「やつい」ですが、当時もう3歳なのにトイレがうまくできないというか、うんこをトイレではなく必ずトイレの真横にしてしまいます。なので、毎朝だれかがやついのうんこを片付けることから弊社の朝は始まります。が、今回はそのくさい話は少しだけ横においておいて。
「夜の校舎窓ガラス壊してまわった」のは、尾崎豊でしたが、ある日の早朝に窓ガラスが割られ僕の事務所に泥棒が入りました。朝の4時に警察から電話があり、事務所の窓ガラスが割られて不審者が侵入したと事務所の隣の住民から通報があったことを伝えられ、「えっ」と、飛び起きました。適当な服を羽織りつっかけるように靴を履く。急いでいるときほどやけに赤信号にひっかかるなと思いながら車を飛ばし、15分で事務所に。事務所のドアの前には何人も警察官が集まり、鍵が開けられるのを待つ。挨拶もそこそこに鍵を開け、現場検証が始まる。
室内はまったくといっていいほど荒らされておらず、幸いにも何も壊されたり盗まれたりもしていませんでした。
もともと現金や貴重品は事務所に置いていないので盗まれて痛いものは無いといえば無いのですが……、仕事道具やMacも大丈夫でした。
むしろアルミニウムの粉末を綿ポンポンのような道具で壁や床に付け、指紋を採る刑事とそれらの道具の入っている木箱を初めてみることができて、なんだか得をしたような気分にもなりました。
一番心配だったのはもちろん猫達。「やつい」と「かたぎり」は部屋の奥のほうに2匹とも隠れていて無事。普段は事務所に人が来るたびにドアの前で待ち構えるほど人懐っこい2匹ですが、深夜から早朝の泥棒にはそれなりに臆病だったようで助かった。
そして、猫のトイレの横にはいつものようにやついのうんこが。そのうんこには泥棒の足跡がしっかりと付いていました。
写真は防犯カメラにうつった泥棒。ゴミ置き場を通って逃げていく様子。奴の靴にはうんこがついている。
その数年後、完全に忘れた頃にそのうんこ野郎(犯人)が捕まったとの知らせを受けました。空き巣の常習犯だったようで、別の空き巣で捕まって、白状した余罪の中に弊社の件もあったのだそうだ。
うんこを踏んだことは覚えていただろうか。
「やつい」の失敗はその後、少し良くなったけど、その時の3歳から4歳の間、つまり3歳と数ヶ月。その間一度も欠かさずトイレを失敗し続けていたんだ。