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GPROスーパーライトが一強な理由について考察

昨年のVCT2023でプロ使用率50%弱だったロジクールのGPROスーパーライト。60gと軽量でセンサーの性能もよく誰もが扱いやすい形状だ。

しかし、デバイスに詳しい人なら疑問を持つこともあるだろう。

「60gってそんな軽くないよね?」
「1000hzって時代遅れじゃない?」
「誰でも80点は取れるけど、100点のは取れないマウスだよね。」

そう、明らかにGPROよりも性能の良いマウスはあるのだ。しかし、みんなこぞってGPROを使う。そこで、今回はGPROスーパーライト一強の謎を考察してみよう。

理由
・人間は良いものを周りの評価で判断する
・一般消費者はマウスの性能を見ていない
・イノベーター理論のキャズムがこれに当てはまる

対策
・プロゲーマーに普及させる
・ぶいすぽキーボードは可能性ありすぎ


人間は良いものを周りの評価で判断する

これは全員に言えるなのだが、人間は明確な基準がない限り、良いものを良いと判断できない。しかし、悪いことは判断できるので、減点方式を取る。

思い当たる節はないだろうか?例えば食べログだ。評価が高いお店の料理は美味しいと感じる。というか、むしろ美味しい理由を考える。そして特に不味い理由がなければ、まあ美味しいよね、と納得する。

スポーツのような明確に勝敗が分かるものを除き、良いものは判断出来ないものだ。

もちろんマウスも性能がいいからエイムが良くなるとは限らない。そのため、評価の集まるマウスを自然と評価してしまうのだ。

これは「ネットワーク科学」という学問分野で研究が進んでおり、下記が参考文献になります。https://t.co/l6kv0nYkxJ

一般消費者はマウスの性能を見ていない

イノベーター理論というものをご存知だろうか?

イノベーター理論とは商品やテクノロジーが普及する流れを表したもので、下記の①から⑤の順番で普及していく。

①イノベーター
②アーリーアダプター
--超えられない壁(キャズム)--
③アーリーマジョリティ
④レイトマジョリティ
⑤ラガード

まずは①②だ。これらは市場の16%を占めると言われており、その分野に関心があり製品の性能で購買を決める人達のことだ。

いわゆるデバイスオタクのことである。

その16%に普及したのち③④⑤と普及していくわけだが、ここに超えられない壁(キャズム)があり、GPROスーパーライトが強い理由もこれが大きいと考えられる。

なぜなら、③④⑤の人たちは製品の性能で選ばず、製品の実績で購買を決定するのだ。 先ほどの「人間は良いものを周りの評価で判断する」と近いものがあるだろう。

どんなに性能がよくても、

③有名人が使っていないと買わない
④身の回りが使ってないと買わない
⑤無関心

となっている。

そして③④⑤が占める割合は84%と言われてい。 ここまで読むとある程度は説明がついたのではないだろうか?GPROばかり使われる理由はここにあると考察する。


では、どうすれば良いのか?


私はプロゲーマーのデバイスにおけるイノベーターやアーリーアダプターを見つける必要があると考える。

まず、一般消費者が判断材料として使う実績はプロゲーマーだ。好きなプロや知ってるプロを参考にするのはとても効率がいい。

しかしプロゲーマーにもただゲームに興味がある③④⑤の人たちは多い。(市場の84%もいるんだから当然だ。)

ではどうやって①②と見抜くのか?それは彼らの使用デバイスを見れば割と当てがつくだろう。 使用率の低いマウスを使っているプロ、比較的新しいマウスを使っているプロなど、チラホラいる。

例えばdemon1だ。彼はHTS plus 4Kというマウスを使いVCT2023の 世界チャンピオン兼MVPとなった。それまで一部のデバイスオタクしか使っていなかったマウスだ。

しかし、彼が優勝した途端HTS plus 4Kの購入報告がXなどでよく見られた。彼らがいわゆるアーリーマジョリティなのだ。(例外はある)

このように、ちょっと変わったマウス使ってる人が結果を残すと、瞬く間に普及していく。

またZENAIMのように、彼らのためのデバイスを作るのも一つの手じゃないだろうか?

ぶいすぽっ!のキーボードが可能性ありすぎる件

先日発表されたぶいすぽキーボード、ここまでの話を聞けば売れることが分かるだろう。

そして、このプロダクトが成功されれば、模倣するプロチームも増えるだろう。例えばCRなどだ。自分たちが知っている人たちが使えば性能なんてそれほど気にしないのだ。

これが一般化してくると、デバイス企業の戦略も変わってくるだろう。これが私の未来予測だ。


最後に

私はゲーミングデバイスが大好きだ。色んな製品を試すあの瞬間が堪らない。しかし、今このマウス買うの?と思わせられる事例をいくつも見てきた。これらの普及活動を通して、もっと良いデバイスを色んな人に使ってもらえたら嬉しいです。


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