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5 研究っぽいことがしたいだけ

招待講演や招待報告をすると、終わった後で「この学会に入ってくれ」「研究チームに入ってくれ」と言われる。他の業界同様、学問の世界も人不足。パイの奪い合いが起きている。

その会を維持するためにメンバーになってくれというのはわかるが、不思議なのは入会とセットで報告(発表)も求めてくることだ。そんなに集まって研究したいなら自分で報告したらどうかと思うが、誰もしたがらない。

「ぜひahoさんに研究会に入ってほしい。まずはahoさんの論文について発表してもらって~」。まだ仕事を頼むのかと驚く。
「ここで報告すればahoさんにとってもためになると思うし」。自分たちのためではなく相手のためだと言えることがすごい。

本当はただ他人と集まりたいだけ。学問っぽいことがしたいだけ。
でも、そのための叩き台を提供するのは誰かにまかせたいらしい。

若手大学院生は、報告を頼まれても断ろうか迷ったら断ってよいと思う。ちゃんとした場からの依頼なら迷わないから。