26 勤務校を愛す
職場の悪口しか言っていなかった自分だが、ある教授の最終講義を聞いて己を省みた。
「ここはよくわからない大学だった」
「この学部で自分は外様だった」
「まあ別にそれでいいんだけど」
こうはなりたくない。
大学行政に責任を負う中枢にはいられず、周辺においてもなんの役割も果たせなかったからこそ、こういう言葉が出てくる。
「この大学にいられてよかった。雇ってもらえてよかった」
「最初はジャングルかと思ったが最高の学部になった」
そう言って去りたいではないか。
自分の所属を愛したい。愛せないなら愛せるように変わりたい。
みんなサイコー! 本学サイコー!
と心から思えるようになりたい。そして次に移る。