それでも忘れられない君へ。⑬

 加奈子と少年とがジュースを手にニコニコとしている後ろで、綾は恐る恐るその様子を見つめている。心のどこかでまだまだビビっていることには違いないが、最初の頃よりは緊張感はだいぶほどけているようである。
「こ、こわくないの…?」
 恐る恐る綾が尋ねる。
「たしかに怪しいやつだけど、悪いやつじゃなさそうだよ。インスタのおじDMなんかより全然まし」

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