石川 温

スマホ/ケータイジャーナリスト.日経新聞電子版でコラム「モバイルの達人」を連載中。有料メルマガ「スマホ業界新聞」を毎週配信。

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最近の記事

povo炎上した武田総務大臣は国民の感覚とズレていないのか

以下は、2021年1月16日に配信したメルマガ「スマホ業界新聞 Vol.403」の一部コラムを転載したものになります。

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    • 菅官房長官「4割値下げせよ」にキャリアは「見せかけ値下げ」で対抗

       ソフトバンクが9月6日から新しい料金プラン「ウルトラギガモンスター+」を投入する。 月間50GBに加えて、YouTubeなどの動画、FacebookやInstagramなどのSNSが使い放題になるプランだ。料金は、割引を適用しないと月額7480円からとなる。また、同社では、月額1980円で1GBから使える従量制プラン「ミニモンスター」も投入する。 菅官房長官の「通信料金は4割値下げできる余地がある」という発言の直後の発表ということもあり、今回の発表は特にメディアの注目を

      • 「店頭で手続きに時間がかかりすぎる」のは総務省のせいじゃないのか

         菅官房長官が21日に「携帯電話料金は4割程度、値下げする余地がある」という発言に注目が集まっている。 そんななか、30日には菅官房長官は「店頭で手続きに時間がかかりすぎているという声もある」として、キャリアショップ店頭での手続き業務を簡素化させたい意向であることも明らかにした。 確かに、キャリアショップは週末ともなれば、数時間待ちは当たり前であり、さらに手続きともなれば、2時間近くかかることもある。ショップでの手続きに半日近く、時間を費やすなんてこともあるのだ。菅官房長

        • iPhone Xはアップルにとって「大成功」だったのではないか

          アップルは7月31日、4〜6月期決算を発表した。詳細は日経電子版の記事に譲るとして、注目したいのは、iPhoneの販売だ。 販売台数は4130万台と前年を僅かに上回る程度だったが、平均販売単価は前年同期(605ドル)よりも19.6%高い724ドルになったという。  昨年と今年の同時期を比べて、何が違うのか。iPhoneのラインナップを比較すると、ハイエンドモデルである「iPhone X」の存在が大きいようだ。調査会社などが発表している端末の販売ランキングを見ると、売れ筋は

        • povo炎上した武田総務大臣は国民の感覚とズレていないのか

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        • 菅官房長官「4割値下げせよ」にキャリアは「見せかけ値下げ」で対抗

        • 「店頭で手続きに時間がかかりすぎる」のは総務省のせいじゃないのか

        • iPhone Xはアップルにとって「大成功」だったのではないか

          LINEがQRコード決済で専用決済端末を導入

          © iskw226 LINEは7月30日、QRコード決済において、LINE Pay専用の決済端末を2018年中に導入すると明らかにした。 QRコード払いは、店舗側もスマホで決済を受け取れる手軽さが魅力だが、一方で「店長の決済手段スマホを使ってしまうと、他の人が使えなくなったり、持ち出せなくなる」というデメリットも出てくる。 そのため、LINEではレジ横などにおける専用決済端末を開発。テンキーで金額を入力すると、画面上にQRコードが表示されるため、客はそのQRコードを

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          LINE Payの期間限定手数料0円は「決済革命」と言えるのか

          © iskw226  LINEがこの1年で行った取り組みや実績について振り返り、今後の方向性を語る「LINE CONFERENCE 2018 」を取材してきた。 金融、コマース、エンターテインメント、AI、メディア、広告など、LINEが手がける様々な事業を「Redesign」すると語り、ニュース配信事業や旅行商品の販売、トヨタとのAIスピーカーにおける提携、仮想通貨取引所への参入など、本当に話題豊富なイベントであった。 日本発のプラットフォームとして、アジア地域でも

          LINE Payの期間限定手数料0円は「決済革命」と言えるのか

          スマートスピーカー、普及のカギは「シニア層」

          Amazonが、7月26日に画面付きのスマートスピーカー「Amazon Echo Spot」を発売する。 音声での呼びかけに対し、情報などを画面上に表示してくれるというものだ。将来的にはビデオ通話にも対応する。 ただ、同じくAIエージェントを手がけるNTTドコモなどは「画面付きのスピーカーは不要であり、スマホで十分ではないか」というスタンスだ。このあたりの指摘は連載「モバイルの達人」を参照してもらいたい。 確かに、NTTドコモの主張は理解できる。スマホは生活に欠かせない

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          海外動画配信サービスがキャリアと組みたがる理由

           KDDIがNetflixとタッグを組み、Netflix視聴とデータ通信料金をセットにした料金プランを今夏に開始する。25GBのデータ容量とNetflixの視聴料がついて月額5500円(各種割引施策含む)という値付けだ。 Netflixは2015年の日本上陸時にはソフトバンクと提携。今回はソフトバンクとの関係を継続しつつ、KDDIとデータ通信料金とのセット料金を提供してきた。 海外の動画配信サービスとキャリアの提携といえば、NTTドコモとDAZNの組み合わせが成功例といえ

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          メーカーで個性異なる「デュアルカメラスマホ」夏の陣

          夏商戦向けの新製品スマホが出揃った。 今夏のトレンドはスマホ本体の背面に複数のカメラを内蔵する「デュアルカメラ」であることは間違いない。しかし、各社とも2つのカメラをどのように使い、画作りに活かしていくかの考え方が大きく異なるのが面白い。 すでに発売済みのサムスン電子「Galaxy S9+」では、望遠と明るいレンズとの組み合わせとなっている。特にF値1.5のレンズにより、夜景での撮影に強いのが特徴だ。 今夏からデュアルカメラに対応したソニー「Xperia XZ2 Pre

          メーカーで個性異なる「デュアルカメラスマホ」夏の陣

          孫社長、わずか5か月で「スプリント経営権放棄」の心変わり

          数日前の噂通り、アメリカ第4位のキャリアであるスプリントと第3位のTモバイルが経営統合に合意したと発表があった。 新会社はTモバイルとなり、CEOにはTモバイルのJohn Legereが引き続き就任。持ち株比率はTモバイルの親会社であるドイツテレコムが41.7%、ソフトバンクが27.4%で、これによりソフトバンクの子会社ではなくなる。 スプリントのTモバイルの合併交渉は、3度目の正直でようやく達成されたことになる。 しかし、2度目が失敗した直後、昨年11月に行われた決算

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          アメリカ市場からはじき飛ばされた中国スマホメーカーたち

          中国・ファーウェイのフラグシップスマホ「P20 Pro」をローマで購入して、現地で使ってみた。世界初のトリプルカメラであり、センサーサイズも大きいことから、とにかく美しい写真が撮れる。素人でもスマホでこんなに綺麗な写真が撮れてしまうのか、と驚いてしまうほどだ。日本でもSIMフリーだけでなく、キャリアでも取り扱われる可能性が高いようなので、是非とも試してもらいたい。 ファーウェイは、他のスマホメーカーを脅かすほどの製品を出せるにも関わらず、残念ながらアメリカ政府の意向により、

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          ブロードコム「クアルコム買収計画」で揺らぐ5Gのスケジュール

           先週、スペイン・バルセロナで開催された世界最大の通信関連イベント「Mobile World Congress」では、2019年開始と言われる次世代通信規格「5G」の話題で盛り上がりを見せた。まるで「前夜祭」のように、基地局メーカーやキャリアなどが5G一色に染まっていた。 そんな盛り上がりをよそに、バルセロナで業界関係者の間では「3月6日はどうなるのか」というフレーズが挨拶代わりとなっていた。3月6日に、半導体大手・クアルコムの株主総会が控えている。現在、クアルコムはシンガ

          ブロードコム「クアルコム買収計画」で揺らぐ5Gのスケジュール

          ケータイ参入の楽天・三木谷社長「勝算アリ。馬鹿じゃないんだから」

          先頃、電波獲得の申請を行い、いよいよ携帯電話事業への参入に動き出した楽天・三木谷浩史社長。スペイン・バルセロナで開催中の通信業界関係者が集うイベント「Mobile Wordl Congress」で、三木谷社長が基調講演に登壇し、「ネット通販事業とクレジットカードなどの金融事業と携帯電話事業の相性の良さ」が語られ、携帯電話事業への参入は必然であると語りました。 通信業界関係者の多くが、楽天の参入については「無謀」という見方をしています。それに対して三木谷社長は「勝算はある。馬

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          アップル、サムスンを抜いてスマホNo.1をめざすファーウェイ

          ここ最近、SIMフリースマホで人気のファーウェイ。実はキャリア向けではモバイルWi-Fiルーターやタブレットを数多く納入する。ファーウェイの端末部門トップが語る「アップル、サムスンを抜き、スマホシェア一位になるための秘策」とは。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27443560X20C18A2000000/

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          2018年は「eSIMスマホ」元年になるか

           2017年12月に民事再生法適用を申請したプラスワン・マーケティング。格安スマホ「フリーテル」ブランドで攻めの経営をしていたが、あっさりと会社が傾いてしまった。今年1月、プラスワン・マーケティングの端末事業を引き継いだのがMAYA SYSTEMという会社だ。もともと、海外Wi-Fiルーターのレンタルや販売を手がける会社だ。 彼らの売りが「eSIM」の技術だ。通常、スマホやWi-FiルーターにはLTEや3G回線に接続するために契約情報などが書き込まれた「SIMカード」が挿入

          2018年は「eSIMスマホ」元年になるか

          海外スマホメーカーが日本で成功する秘策

          世界第4位のスマホメーカー、OPPOが日本に上陸する。 詳細は連載「モバイルの達人」に書いているので、そちらを参考にして欲しい。 コラムでは書けなかった話をひとつだけ。 日本では、SIMフリースマホ市場で中国のファーウェイが人気となっている。すでに調査会社のデータでは2017年、Androidスマホで、シャープ、ソニーに続き、第3位のシェアになっているという。 彼らが日本で成功した背景のひとつに「Liteモデル展開」がある。ファーウェイは、自社でチップセットを開発する

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