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切られた水玉ジーンズの詩
やがて影を追う手順は厳格になっていき
実際の舟が辿ることのない航路を短い紙に鉛筆で追って引いては潰して財布のポケットにまたしまい込む折
皺の、
その音があり その音が鳴る
とすればこの人はこの後は、と、唇を開けずに喋る喉のシルエットを気にしながら階段の向こうに降りる人がいまいか確かめている静かな耳介、柔道をしたことがある
もうじき私は夢を覚ます
見られたら恥ずかしいもの
熟した考えごとや仕草の作法を閉じ込めている小さな綿があってそれはいまベンチにガラスの反射が当たって生まれた3色のプリズムを友達と一緒に見ている間にも遠くの私の家の部屋のベッドの隅に寝ている私の
わた
を噛んでいっていっていると言い難いけれども確かに恋愛は、その尾が短い、透明な血が垂直にたれているのを見ずに触って識る
はずだった
プリズムは本当は何色なのだろう
あからさまに熱狂する畑、帯は切ない 四方に見切れたススキの枝が何かを深刻に告げようとしている声が聞こえないから
酔った友達が冷凍品のコスプレをしながら千鳥足で家までやって来て膝が痛いから泊めてくれと言った発音は日本語に限りなく近い違う言語だと分かるような、それでいて重く美しい声を持つ宇宙人と性交する後、八ツ橋を食べるふりをして口の中で溶けきるまで舐めているとぶーんと冷蔵庫が共鳴した冷たい彼女の皮膚に 閉じる
(だって頭の方はもうばっちり渦中じゃないもの)
誰にも言ったことないけどこうやって