打てない走れない期日も守れない

80~00年代のアニメを観ているオタク。好きなアニメは『プラネテス』『カウボーイビバップ』『逆シャア』など。

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80~00年代のアニメを観ているオタク。好きなアニメは『プラネテス』『カウボーイビバップ』『逆シャア』など。

最近の記事

不変の友情 / 『マクロスプラス』レビュー【ネタバレあり】

マクロスシリーズについて1982年『超時空要塞マクロス』を皮切りに、40年に渡って作品がリリースされ続けているマクロスシリーズ。 作品群にはいくつかのお約束があり、1つは歌が大きなテーマとなっている点です。 初代マクロスではヒロインの一人であるリン・ミンメイがアイドル歌手という設定で、声優はテレビシリーズ放映終了後、実際に歌手としてデビューする飯島真理が担当しました。 劇中には声優本人が歌唱する楽曲が挿入され、作品に彩りを与えています。 また、劇場版『超時空要塞マクロス 愛

    • 自分が「竜とそばかすの姫」を楽しめなかった理由

      映画「竜とそばかすの姫」を観てきました。 まず個人的なことを書くと、自分が映画を観に行く時はあらすじや登場人物などの情報をあらかじめインプットしないようにしているので、事前に認識していたこといえば予告編で観た「電脳世界を舞台にシャロン・アップルみたいなバーチャルアイドルが登場する」というイメージくらいでした。 ゆえに、自分の嗜好とアンマッチを起こす可能性も孕んでおり、「竜とそばかすの姫」に対する感想も「自分に合う作品では無かった」というものになってしまいました。 ※以下、あ

      • 映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」感想

        映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」を観てきました。 思い返してみればナラティブ公開(2018年11月30日)の時点で公開が「next winter」とアナウンスされていましたが、コロナの影響で延期を繰り返し気づけばすでに2021年も折り返し地点。 デラーズ・フリートのエースパイロットは3年待ちましたが、我々ガンダムファンは1年半待つこととなりました。 感想としては肯定的に観ることができました。 そもそも原作小説は富野由悠季の文章が読みづらく、話の展開を追っていくだけ

        • 劇パト2を観てきて

          「機動警察パトレイバー2 the Movie 4DX」を観に行ってきた。 90年代の名作ロボットアニメ映画として取り上げられるイメージがある本作だけど、自分にとっては正直なところ「凄い作品」であって、「好きな作品」ではなかった。 見どころは多い。作戦指揮所と戦闘機パイロットの交信を軸に展開される幻の空爆はスリリングだし、ラストのイングラムの戦闘シーンはパトレイバーファンを満足させるには十分すぎる出来だ。 でも、昔の自分は、荒川の「嘘の平和と真実の戦争」の話を処理することがで

          拙文4/「神様になった日」

          「神様になった日」を観た。 受験を控えた男子高校生と自らを全知全能の神オーディンと名乗る少女の話。 2話まで観たところだと、ギャグの割合を多めに主人公の周辺人物を掘り下げていく展開。 まず感じたのはギャグ描写がテンポよく面白いところ。 2話では主人公が思いを寄せる幼馴染みを振り向かせるために、映研に所属する妹と映画撮影するのだけど、何の説明も無く主人公の父親がノリノリで演者として参加していて笑ってしまった。 ただ、ギャグは作り手側の年齢層の高さが出ているきらいがあり(上記の

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          拙文3/「夏のあらし!」とシャフト

          「夏のあらし!」の1話を観た。 原作は小林尽(代表作にスクールランブル)作の漫画で、2009年に1期「夏のあらし!」と2期「夏のあらし! ~春夏冬中~」が放映された。アニメーション制作はシャフト。 もし昔の自分に「好きなアニメ制作会社は?」と聞けば迷わずシャフトと答えたことだろう。 自分が深夜アニメを観始めた時の一作が「ぱにぽにだっしゅ!」だった。 20分強の本編にねじ込まれるギャグ(黒板ネタといって、教室の背景にある黒板には本筋とは全く関係のない小ネタが大量に仕込まれて

          拙文3/「夏のあらし!」とシャフト

          拙文2/「BURN THE WITCH」

          また先日の話。 「BURN THE WITCHが」が2週間限定で劇場上映されるというので観に行ってきた(現在は上映終了) 普通の人間には目視できないドラゴンが具現化する世界で、ドラゴンの保護・管理を任務とする主人公たちの物語。 主人公のニニー・スパンコールを演じるのは田野アサミ。自分が出演作を観るのは「スマイルプリキュア」以来でかなり久しぶりなのけれど、スマプリの時に比べてキーが高めの演技。個人的には嫌いじゃない。 ロンドン、魔法使い、ドラゴンという要素に目新しさは感じら

          拙文1/「サクラ大戦3」プレイ記

          ふと先日「サクラ3」がやりたくなった。 「新サクラ」のアニメ放映が6月で終了し、正直自分の中のサクラ熱が沈静化していたところだったが、思いつきに身を委ねてみることに。 ドリキャス本体とソフトを引っ張り出して起動。 そういえばビジュアルメモリ(コントローラーに刺すメモリーカード)ってボタン電池入ってたよな、とセーブデータが消えてる予感がするも、セーフ。 調べてみるとビジュアルメモリはフラッシュメモリなので、電池が切れてもデータは消えないとのこと。 ありがとう、セガ。丈夫な機器を

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          サクラ大戦の思い出と『愛が香るころに』

          懐古厨へと至る道私がオタクになったきっかけの一つは叔父さんが観せてくれたアニメだったと思う。 今や記憶は薄れつつあるが、叔父さんは私に『新世紀エヴァンゲリオン』や『カウボーイビバップ』を観せてくれて、当時テレビで放映されていたゼロ年代のアニメとは違った魅力を感じたことは覚えている。 そこからもっと面白いアニメを知りたくて、私はネットサーフィンで情報収集を繰り返した。 『エヴァ』のガイナックスはもともと自主制作アニメを作る学生たちの集まりで、彼ら若手スタッフが中心となって『王

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          良い障壁、悪い障壁『ヒーリングっど♥プリキュア』

          アニメを観ていると、物語を展開させるためだけに存在するキャラクターを目にすることがある。 例を挙げると「主人公の邪魔をしたいだけのキャラクター」で、彼ら彼女らは他人への敵意が自己の大半を占め、主人公に悪口を浴びせ、行動を妨害することこそ自分の生きがいかのように描かれている。 このようなキャラクターが視聴中に高い頻度で登場すると、私は食傷気味でうんざりした気持ちになる。 そうはいっても、主人公に立ちはだかる障壁は物語に必要不可欠だ。 主人公に戦いを挑んでくる敵キャラクターから

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          【ネタバレあり】恋愛を抑えたギャルゲー原作アニメ 『To Heart(1999)』

          ギャルゲーを映像化する難しさあなたはギャルゲーを遊んだことがあるだろうか。 個性豊かなヒロインたち、プレイヤーはお気に入りの子を選び攻略を進めていく。 エンディングを迎えても新しくゲームを始めればまた別の子を攻略できる。 しかし、そのギャルゲーをアニメ化するとなると作り手は頭を悩ませることになる。 なぜなら、決められた話数で複数のヒロインを登場させなければいけないからだ。 全てのヒロインを描ききるのに1クール/2クールの尺は短く、影が薄くなるキャラクターが生じてしまう。 ま

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