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5年刻みのお祝い
「お祝いは5年ごとに祝おうよ」
お祝いごとを覚えていられないわたしは、
そう誰かに、確かに言ったように思います、
何十年と続く、この、
忘れやすい「お祝い」を、
私はすっかり、不安なく
忘れて過ごしていたかった、
冷たい奴!!と一喝。
この寂しい、乏しい自分を一喝。
誕生日や付き合った記念日、
忘れずに過ごせる人は偉大だ。
わたしはすっかり忘れてしまうことが、
大の得意でした、
スケジュール帳を授業中、
ペラペラペラとめくりながら、
こまごましい文字や数字を記入する、
「12:00〜バイト」、
「〜17:45 入金」、
「〜2限 レポート提出」、
文字や数字が、
四角のマスの中に並んでいく、
なんかそれに恥ずかしながら、
謎の恍惚感と達成感、
それを得ることも、ありました、
そんな私のスケジュール帳に、
いよいよ「誕生日」などと言った
楽しげな言葉は並ぶことはありませんでした、
2019年。
「人はたった1年じゃ、
微々しか成長しないんだよ、
爪や髪の毛がのびたり、
体重が増えたり、
せいぜい成長する、
っていったらそんなもんだから。」
すっかり忘れた誰かの誕生日、
今もお祝いしないことを正当化しようと、
何とか言い訳を考えて、
毎日を過ごしてます、