
Level0. 外資系企業でバリキャリする女(2)
「御社をパートナーとさせていただきます、決め手は粘り強さです。」
私は毎日お客さまに電話をしてお役に立つため、お客様の期待値を満たすために、
平日の夜も土日も働いてこの栄光を手にした。
・・・はずだった。
もちろん、嬉しかった。
他にもっと安価な会社さんだったり、たくさんの選択肢がある中で、
私の粘り強さを買ってもらい、そして一緒に新しい挑戦をしていくパートナーとして選んでいただけて。
もう途中で案件自体立ち上がらないかもしれないな、と思ったし。
だけどね、私の心は踊らなかった。
私は学生の時、無償でカンボジア向けのボランティアをしていた。
プロジェクトを進める費用も学生団体で無償で働き、カンボジアの渡航費費用も自費。

そのプロジェクトを通して現地が変化したのを目にした時の方が心は踊った。
ああ、きっと私はこの先はこの会社で働くことは続けられないだろう、
と気づいた。
そこから、じゃあ私はこれからこの人生何をしていくんだろう?という自分と向き合うミッションが始まる。
同時に選定いただいた案件の立ち上げや、新たな大型提案などが始まり
気づけば1日12ー13時間労働、土日の稼働も当たり前となり
その年に卒業したステロイド剤の影響もあり
心身ともに大きく疲弊する、でも立ち止まれない日々が続いた。