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#24-戦略的に期待値調整する金髪下駄おじさん

物流のラストワンマイルをDX化する【207株式会社】がお届けするPodcastの文字起こしnoteです。今回は外資系IT企業に勤務しながら、ビジネスオーガナイザーとして207社含め数社で活躍する渡邉侑さんに、これまでの仕事遍歴や207との出会いについて話を伺いました。

インタビュアー:207代表 高柳
インタビュイー:ビジネスオーガナイザー Tasuku(主催Podcastはこちら

高柳:今月からは207株式会社(以下「207」)の代表高柳がファシリテートをやっていきます。持ち回りという形で、毎月人を変え企画を変えてやっていこうと思っています。よろしくお願い致します。では、簡単に自己紹介をお願いします。

渡邉:渡邉 侑(たすく)と申します。今髪が黒色ですが、基本髪色が奇抜です。金だったりオレンジだったり変な髪型をしているビジネスパーソンです!

高柳:(笑)

渡邉:実は足元も24時間365日下駄を履いていまして、キャラクターとして下駄を履いた髪が奇抜な人って面白いじゃないですか(笑)。

今の会社に正社員として入って3~4年くらいですが、そこから基本的に金髪下駄の人というアイデンティティでやらせて頂いています。207では主にビジネスサイドのお仕事をあまり線を引かずにやらせてもらっている感じです。

高柳:格好の事を切り取るとすごく奇抜な人だなと思っていますが、奇抜な格好をするきっかけや意図はあるんですか?

渡邉:ずばり期待値調整に使えるかなと思い戦略的にやっています。例えば金髪の人というだけで「あいつちょっとヤバそうな人」と思えるじゃないですか。なので金髪の人が電車で席を譲るととても喜ばれるんですよね。

人の満足度は人の期待値によって左右されるという経験があり、ある時自分の期待値を下げておけば普通にやっている事でさえも相手の印象に残りやすいのかなと思いました。自分というものが色々な人の記憶に残るような人材になりたいと考えている時期があったので、それを含めて期待値調整の為にあえて期待値を下げるという目的で、奇抜な格好をしている感じですね。

高柳:良いですね(笑)それは逆にマイナスに振れるポイントもありますか?

渡邉:それはあると思っています。僕は副業で色々な会社さんやプロジェクトをお手伝いさせて頂いた経験がありますが、例えばあちら側からスカウトしてくれたので意気揚々と行ったら、入ってすぐに圧迫で接されることも結構ありました。

高柳:それは格好が金髪だからですか?

渡邉:多分そうですね(笑)上から下までジーっと見られて「こいつヤバいやつだな」と思われて圧迫される経験は過去にありました。それも含めて良いかなと思っていて、ある種自分が付き合う人の踏絵的に機能しているかなと思います。

外見で偏見を持つ人とはあまり関わらないでいいように、勝手にフィルタリングする意図があるかなと思っています(笑)

高柳:確かに!それ良いですね!207でもカルチャーフィットを見る時、「レコーディングちょっと無理です」という人は同じ様なロジックで踏絵になっていますね。

渡邉:レコーディングするのが嫌な人は結構いますか?

高柳:本当にたまにいらっしゃいますね。だから面接の時にレコーディング回していたら「無理です」と言われることがあるので「こういうカルチャーがあるので」と説明して理解してもらっています。あとは調達の時VCの方とお話する時もレコーディングをしますが、VCの方も無理な方はいらっしゃるので、そういう時は合わないなと感じますね。だからそういう踏絵は人を見極める時には良いですよね。

渡邉:仰る通りですね。人生の時間は有限なので30分1時間、無理して嫌いな人と話さなくていいという事ですよね。

高柳:確かに。本当にそうだと思います。いま207に関わって頂いて1年くらいですよね?

渡邉:高柳さんと初めてお話したのは去年の7月か8月でしたよね。

高柳:そうですね。この1年207でどういった立ち回りをしてきたか、簡単に教えて頂けますか?

渡邉:基本僕のバックグラウンドとしては、プロダクトを作っていく部分が強かったので、一番最初はTODOCUサポーターのアプリケーションの改善を主にやっていたのが立ち回りとして大きかったと思っています。

具体的に言うとプロダクトマネージャー(笑)みたいな感じで、開発チームがやるべき事のタスクのファシリテーションや、要件を棚卸しして提議してFigmaでデザイン叩くことがメインだったかなと思っています。

最近は少し変わってきていて、プロダクトマネージャーに福富が就いて、その辺のベロシティが上がったかなと思っています。それで僕は何をしているかというと、TODOCUサポーター側で分析系のタスクを任せて頂く事が多くなったかなと思います。

高柳:確かに。SQLをたくさん書いてRe:dashがとても充実していますよね!

渡邉:仰る通りですね!正社員でやっている会社でも肩書がアナリストなので、SQLを書いたり分析をして考察を出したりする方が割と今のテーマではあるので、そこと上手くマッチしているかなと思っています。

高柳:1年前はプロダクトもそんなにユーザーがいなかったので、データというより使われるところにコミットしようという話でしたが、ある程度使われるようになってきたので、データ分析がようやく出来るようになってきた素地が出来てきていますよね。

渡邉:やらなければいけない事がある程度出来てきて、KPIを毎週追う為に何が出来るのか自律駆動で皆動けるような組織になっていって、本当に景色が変わったなと思っていますね。

高柳:どんなキャリアを渡ってきたのかお聞きしたいのですが、最初のキャリアはどんな感じで、それから変遷を経てきたんですか?

渡邉:僕は2012年新卒で、新卒で入った会社はリクルートという会社です。分社をする前だったので株式会社リクルートの時代に入って、その中で日常消費領域と呼ばれている旅行や食事や美容やECの領域のプロダクトを合わせたリクルートライフスタイルという会社があり、そこに最初入社しました。何をやっていたかと言うと、ホットペッパーグルメの営業です。鹿児島で働いていましたが、飛び込み営業として、アポなしで1日に100件飛び込みましょうみたいなところからキャリアをスタートしました。

高柳:そういう事をやりたかったのですか?

渡邉:全然そんな事は無く、大学から就職活動をする時に就職活動がゲーム感覚で、自分としてやりたい事があまり無かったのでモラトリアム期間的に幅広い事をやっている事業会社だったら潰しが効くかなと思い、「これをこういう風に言ったら面接通るでしょ」という感じで、あまり軸があって就活していたわけではなかったです。

高柳:なるほど。リクルートに入って営業をしていた期間はどのくらいでしたか?

渡邉:大体1年半くらいやっていましたね。

高柳:すごいですね!1年半続いたんですか?

渡邉:仰る通りで、微妙に役割が変わっていき、飛び込みだけをやる部隊に配属されたり鹿児島というすごくローカルな編集部に配属されたりしていたのですが、基本的にホットペッパーはとても型化が進んでいるんですよね。

トークスクリプトをいかに演劇部で上手く読むかで実績が出るような、型化が進み過ぎているくらいの編集部だったので、自分が工夫する余地が小さいなと思ったんですよね。例えば「7月は年末に向けてこういう提案をしなさい」など全てトークスクリプトがあるので、逆にそれから外れて実績が出ていないと怒られる事が、1年やり切ってまた同じ事をやるのが嫌だと思った事がきっかけで、1年半やった後に新規事業系の部署に移動させて頂きました。

高柳:その新規事業系の部署ではどういう事をされていたのですか?

渡邉:ショプリエというプロダクトを担当していました。当時Online to Offlineというワードが流行っていてそのプロダクトを立ち上げようという話だったんですね。

リクルートはバーティカルでサービスを立ち上げる文化があり、いわゆる旅行や飲食や住まいなど、そういうところに小売りというバーティカルが無いという話があり、その領域のお客さんを上手く囲い込めるビジネスが出来ないかというところでショプリエというプロダクトをやっていました。

例えばデパートやアパレルショップがお客さんになるのですが、ショップの方達いわく「お店に入ってくれさえすれば、接客でちゃんと買わせるコンバージョンは出来るから、リードの数が足りないんだ」という事を言っていました。それなら、待ち合せの空き時間に「今近くのこのお店に行ったら30ポイント貯まりますよ」みたいな、少ないインセンティブで誘致して暇つぶしさせるところから上手く送客が出来ないかというビジネスをやっていました。

高柳:そこから半年ほどで転職されたんですか?

渡邉:そこから新規事業系は合計3年くらいやって、リクルートは合計4年半働いた後にDeNAに転職しました。

高柳:それはどういうきっかけで転職されたんですか?

渡邉:よくある話ですが、イノベーションのジレンマみたいな話が当時流行っていて正にそれに直面したんですよ。クライアントかカスタマーかという議論があり、要はお金を払ってくれる飲食店を向いて仕事をするのか、はたまたホットペッパーグルメというアプリを使うユーザーを見て仕事をするのかということが結構あったんですね。

僕が当時出していた企画が完全にユーザー側を向いて結果が出た施策があり、それをTOC的にやって成功したら全国展開しましょうと言って部長会などにプレゼンをしたら、結論NGが出たんですよ。

理由は「既存のお客さんに説明が出来ないから」と言われたんです。既存のお客さんとは、例えばホットペッパーグルメを悪く言うつもりはありませんが、ホットペッパーグルメで言うと居酒屋チェーン店さんで、お金を持っているチェーン店さんがお金を高く払った分、上から下に並ぶというロジックなんですよね。

だから、お金さえ持っていれば上にくるという話なんです。逆に言うとそういうお店は皆知っているわけで、別にホットペッパーグルメのディスカバリーというか、新しいお店を知りたいというニーズと全然マッチしていないと思ったんですよね。その時に読んでいた本の1つにDeNAの南場さんの『不格好経営』というものがあり、「DeNAのユーザー目線が素晴らしい!」と思い転職したという感じですね。

高柳:なるほど。良い本ですよね!DeNAではどういう事をされていたのですか?

渡邉:これもすごく良い思い出ですが、WELQなどを当時やっていた、Web業界をお騒がせしていたキュレーション事業部の新規事業担当みたいな感じで入社しました。

高柳:へえ!そうだったんですね!

渡邉:ただ入社して1~2ヶ月で潰れてしまいました…

高柳:あの騒動があってから?

渡邉:そうです(笑)

高柳:なるほど(笑)ではそれからWELQから移動したんですか?

渡邉:仰る通りです。キュレーション事業部ではWebのトラフィックを稼いで広告貼り付けて、設けたお金でコンテンツに投資してというサイクルを回していました。これは広告業界でいう潜在層、例えば旅行の記事を見ている人は旅行に行きたいと思っている潜在層ですが、一方でリクルートなどがやっているじゃらんは旅行の予約なわけじゃないですか。

だからそのカスタマーアクションにより深いところをやっていて、この辺をもう少しDeNAでも出来るようになれば事業の幅が広がると思っていたのですが、如何せん何も出来ずに終わってしまって…。とはいえ折角DeNAという会社に入って何もやらずに出ていくのは勿体ないと思い、社内ニートを2ヶ月くらいやりながらオファーを待っていたんですよね(笑)

高柳:そういう期間があるんですね(笑)

渡邉:本当に社内ニートでした!出社は出来るけど仕事が無いみたいな。

高柳:へえ!そんな事があるんですね!大企業ではあることなんでしょうか?

渡邉:どうなんですかね。特に規模が大きかったので、数百人分の移動を一気に考えるのはHRとしても大変ですよね。

高柳:確かに。ああいう事件もそう無いですからね。

渡邉:仰る通りです。そこから僕が移動したのは自動運転系のプロジェクトでした。そこでプロジェクトマネージャーをやっていましたね。

高柳:それはとても面白そうですね!話せる範囲で良いので、どういう事をされていたのですか?

渡邉:そもそも自動運転と言ってもたくさん種類があり、1つが乗用車、1つがバス、1つが207の領域でもあるロジスティクスですね。当時、乗用車系は日産さんと組んで色々やっていて、バス系はいわゆる過疎地域の路線バスの代替になるところを目指すプロジェクトで、ロジスティクスはヤマト運輸さんと組んでロボネコヤマトという自動運転で回ろうみたいなところを実証実験する感じでしたね。

僕がやっていたのはバスです。バスの自動運転の領域も色々なプレーヤーがいて、まず車両のレイヤーいわゆるバスを作っている会社さん、その次は自動運転で動かすというOSを司っているベンダーさん、あとはアプリケーションのレイヤーという大きく3つのレイヤーがあり、DeNAが当時担当していたのはアプリケーションのレイヤーだったんですよね。

車両などOSのところはアンコントローラブルで、それをOEM的に輸入して日本の地方で走らせていくみたいな、それでソリューションを解決させることをやっていました。

高柳:そこのアプリケーションをDeNAとして開発、POCで実装していくところを担当していたという事ですね。

渡邉:まさに仰る通りです。

高柳:それとても面白そうですね!それをどのくらいされていたのですか?

渡邉:結局DeNAは1年弱しかいなくて、入ってすぐ1~2ヶ月社内ニートしてそこから7ヶ月くらいやって、正社員の会社としては転職することになりました。

高柳:その次は?

渡邉:そうですね。いま正社員の会社では外資系のIT企業でお世話になっています。そこは僕の上司の人もアメリカにいるんですよね。なので13時間の時差があり基本的にリアルタイムでやりとり出来ないので、それこそ自律駆動というか性善説というか、そういうプロトコルで仕事をしています。

高柳:外資系は初めてですよね?言語は何でやるんですか?

渡邉:基本的には全部英語でやってますね。

高柳:格好いい!元々英語が出来る素地があったんですか?

渡邉:大学が早稲田の国際教養学部で、1年間海外留学をして単位を取る学部だったんですよね。これまた何もやりたい事が無かったので、当時リベラルアーツみたいなものが流行っていて、その文脈でその学部に少し勉強を頑張って入って留学したのですが、本当にイチローとスタバが好きという理由だけでシアトルを選んで(笑)

1年間あまり日本人と接しない環境で現地の人とコミュニケーションを取る隔離生活を送っていたら、ある程度は喋れる様になりました。

高柳:それは外資系のIT企業に入った時点で、普段の業務でも使えるレベルの英語になっていたという事ですか?

渡邉:僕が思うのはビジネス英語は全然難しくなくて、むしろ日常会話の方が難しいんですよ。

高柳:そうなんですね!

渡邉:アメリカは現地にしかないコンテキストで皆喋るので、僕らがそのコンテキストを知らないから単語が聞き取れても「何言ってんだ?」となることがあります。

高柳:日本語程ではないですが、コンテキストは共有しておかないと英語でも難しいんですね。

渡邉:そうなんですよね。例えば、この間読んだ出木場さん(リクルートホールディングス代表取締役社長 兼 CEO)の記事にあったのですが、「自分がダビデだとしてゴリアテは誰だ?」みないな質問を出木場さんがされるんですよね。要は「競合は誰だ?」と言いたいだけなのですが「それなんだよ」みたいな(笑)

高柳:確かに、難しいですね(笑)

渡邉:だから日常会話の方が難しいなと思っていて、ビジネス英語はなんとかなりますね。

高柳:なるほど。そういう変遷を辿ってきて、207にJoinして頂いたきっかけは何でしたか?

渡邉:1年前を振り返ると、何かで高柳さんとマッチングしたんですよね。

高柳:そうですね。確かYentaですよね。

渡邉:そうだそうだ。それで高柳さんと話をしましたね。当時、自動運転などもやっていたのでその文脈で物流も興味があるというお話をしていて、高柳さんはラストワンマイルの領域でこういう事をやろうというお話をしてくださっていましたね。その領域は全然経験が無くてすごく面白そうだと思ったのもそうですが、僕は実は高柳さんの人柄に惹かれて入ったかなと思っています。

すごく誠実で説明が分かりやすくて「この人の下で働くんだったら面白そうだな」と思って関わらせて頂きました。

高柳:ありがとうございます!すごく嬉しいです!そこから1年くらい経って207は結構変わったと思いますが、侑さんが関わられてから変わったなと思うポイントはありますか?

渡邉:いっぱいあって、例えば僕が入った初期に開発チームのタスクの優先度を決める定例がありましたよね?あれはとても景色が変わったと思っています。

全然悪く言うつもりは無いですが、もっと効率化出来る事がいっぱいあるなというところを、外部から来た人間が「こういう事やりたい」と言うと「なんだこいつ」と最初は思われたかもしれませんが、少しずつ変わっていって。

信頼を獲得する事に時間を使った事もありましたが、結構景色が変わって今すごく早い開発スピードになりましたね。

高柳:絶対誰も思ってないですけどね(笑)開発スピードすごく早いですよね!207も副業として関わって頂いて、それ以外も結構色々やられていると思いますが、聞ける範囲でどういう事をやっているか教えて頂けますか?

渡邉:大きく5つくらいあります。1つが外資系のIT会社でFP&A(ファイナンスプランニング&アナリシス)という部署で、売り上げの分析をするところでアナリストをやっています。且つ細かいプロジェクトマネージャーもやっています。2つ目がこの207のチーフPodcastオフィサーを銘打ってやらせて頂いています。そもそもそれは何でかと言うと、僕自身がPodcastを1年以上やっているというバックグラウンドがあるので、それで担当していますね。

高柳:Podcastは仕事なんですか?

渡邉:いや、違います。ボランティアです。自分がやっているテーマというところで言うと2つ目がそれです。3つ目が207ですね。4つ目が新宿のとある上場している会社さんの、プロダクトオーナーみたいな肩書でやっているものがあります。

これはSaaSのプロダクトを10個くらい持っている会社さんで、Webマーケティングをもう少し簡素にして初心者の人でも気軽にWebマーケティングが出来る時代を作りたいというところから、PaaSっぽいものを作っているところがあり、そこのプロダクトオーナーという形でやっています。

最後がいま僕が住んでいる千葉県流山市の市議の人と最近仲良くなり、行政のプロジェクトみたいなものをゆるい感じでやっていますね。

高柳:幅広い!4つ目に答えて頂いたプロダクトオーナーは、副業で入るプロダクトオーナーのイメージがあまり無いのですがワークするんですか?

渡邉:とても良いポイントで、僕も絶対ワークしないと思っていたんですよね。何なら最初ちょっと断った感じでしたが、今ワークしているのはすごく分業が進んでいるからなんですよね。具体的に言うとまず組織構造として、事業責任者がいてプロダクトオーナーがいてスクラムマスターがいて開発チームがいる感じなんですよ。

上からいくと、事業責任者が「何でこれをやるんだっけ?」というWhyを決める人で、それを基に僕が解像度を上げて「直近何をやるべきか」というWhatを決める人で、その細かい要件定義のHowを決めるのがスクラムマスター・ディレクターと呼ばれている人がいて、それを基に開発チームが開発をしていく形なんですよね。

極度に分業が進んでいるので、僕はWhatだけやれば良いんですよね。そんな感じでなんとか出来ていますが、例えばベンチャーのプロダクトオーナーやプロダクトマネージャーみたいなロールだと全然代替効かないかなと思っていますね。

高柳:なるほど。確かに。スピード感という意味でも、守備範囲のイメージも幅広く持っておかないとキャッチアップ出来なそうですよね。

渡邉:仰る通りです。

高柳:行政もやっているんですね。面白いですね!

渡邉:そうですね(笑)元々僕はずっとIT畑で8年くらい働いてきて、すごく面白いんですが大体同じ様な議論になるなと思っているんです。例えば、KGIはこれでKPIはこれ、これを上げる為に施策を洗い出して、という感じで、それは勿論業界によってベストプラクティスは違えど似たり寄ったりになっていて、思考が偏ってくる事があるんですよね。

それを取っ払う為に、全然普段話さない人と仕事が出来たら良いなという思いがあり、今やっているのは流山市の市営図書館があるのですが、この図書館の人気図書が58週待ちとか、すごく待ち行列が出来ている感じなんですよ。

そこに、例えば行政の良さが無くても、子供たちに毎月1000円くらい寄付したい人達がいるんじゃないかと。それは何かと言うとクラウドファンディングみたいな、IT界隈では割と普通なプロジェクトだと思いますが、ナレッジやノウハウがパブリックセクターには全く無いんですよね。

高柳:要は引き出しが無いから詰まっている感じなんですね。

渡邉:そうなんですよ。言う事が大体刺さるし、且つ、それでちょっとでも喜んでくれるのであれば、それはすごく面白いなと今のフェーズでは思ってやらせて頂いている感じですね。

高柳:バンバン提案が刺さりそうで、やっている身としては気持ち良さそうですね。

渡邉:そうなんですよね。

(後編へつづく

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