指環
あんまり寂しくて、薬指にリングがない、それだけで悲しくて指環を買いました。
ダイヤモンドです。もちろん、ジルコニアとかではありません。かなり無理して自分で買いました。
なぜ、ずっと左手薬指に指環をしていたのに。それがシルバーのポージーリングでも昨年夏まで薬指に指環をしていたのに。
あまりに唐突に悲しくなり、いつもお世話になっている宝飾店へとフラフラ行きまして、つい、すでに引退している前のご主人と話していて「自分のために良いジュエリーを買おう、そして私は私と結婚してやる」とズラリと並んだダイヤモンドのリングを眺めていて今の私には身分不相応の指環を購入しました。
クオリティの高いダイヤモンドの周りには小さな小さなダイヤモンドが並んでいて繊細なデザインのを選び、7号に直していただきました。
もう、お年を召した宝飾店のご主人が言ってくれました。 やはりあなたにはダイヤモンドですね、お似合いですよ。
素直に嬉しくてしばらく太陽の光に煌めく小さな指環を見つめていました。
10月18日 亡くなった母の誕生日。亡くなった母はいつも言っていました。
あんたは宝石ならダイヤなのよ。
なぜ、私をいつもダイヤに喩えていたのかわかりませんが、その煌めき、硬度、なのに火で燃えてしまうダイヤモンド。そして、硬いくせにもろく割れやすい宝石。 確かにぴったりかもしれないな、でした。
ダイヤモンドは父が買ってくれたのが1個あればいいや、って思っていましたが。
結婚願望。
もう諦めた、って思っていました。今のお相手とも丸一日ケンカの日曜日でした。
あんなに必死に仲良くしましょうと努力してきたのに私はやはりR氏のおかあさんから疎まれるようになりました。
もう、庭先の花を切って活けるのもやめました。必死に好かれたい、地域になじもうと努力もしました。
けれど。 地域性もあるのかもしれませんが私はやはり「招かれざる客 黒いひつじ」だと考えさせられることが続きました。
いけないとは思いますが R氏がこういう度に悲しくなります。
何?貴女、いろんな外食して贅沢したんだね?
元夫とつい、比べてしまう。
彼は暴力的でしたがアルコールは一切飲みませんでしたし、お酒にかかるようなお金は私へのねぎらいに「休みの日には出かけよう」「友人たちと酒に遣う金なら貯めて2泊3日でも旅行いこうか」「たまには外食しようか?」などお酒にかかるような費用は二人のお休みに楽しみとして彼は彼なりに工夫してくれていました。
今でも籍を入れるときに泣きそうな顔で
俺、指環が買えない って言ったのを悲しく、そして嬉しかったと思い出します。
比べちゃいけない。 わかっていますが。 缶ビールの空き缶、酒類、数日で無くなるウイスキーやブランデー。
月に換算したら。 いくらお酒に遣うのか? 怖くなりました。
以前にも書きましたがお酒は最低なドラッグの一つで、胃腸、肝臓、更には脳を壊します。
少し前にR氏は もうしばらくはのまない!酒は飲まないから!って言ったにも関わらず、やはり翌々日は知らん顔して
ビールが腐るかもしれないから、と情けない顔をしています。飲めばいいわ、と諦めました。
もう、なんにも言わないことにしました。そして彼の将来も関知しないし、具合悪くなろうが放っておこうと決めました。
妻ではありませんし、他人です。次の瞬間、私が言ったことすら忘れますし、仕事柄、騒音のせいで耳が遠くなっていますから無理に大きな声を出さねばなりません。
彼のことは好きですが、今の私はただの居候みたいなものですからいつ出て行け!ってなるかもしれない不安定な存在です。若気のいたりの同棲とは違います。
誰のものにもなりたくないから私は私の花嫁になろうと思いましたし、このままなら彼のご両親になにかあれば私にお鉢が回ってきます。
友人や医師は 別れなさい って皆言います。 都合がいいんだよ、そこそこ可愛くて飯が上手くて何時でも抱ける わからないんだ、彼もゆーさんも! 確かにそうかもしれません。
寂しくて寂しくて。 泣いて。 なぜ? 私の左手薬指。 指環をしてない。 誰も愛を誓ってくれたりはしない。 さみしい。 さみしい。
キラキラ光るダイヤモンドは現在のわたしには贅沢ですが。 私の中に有る煌めきをとりもどす、私を癒やすにはジュエリーを自分に、私に喩えて母がいつも言っていたダイヤモンドを私に・・・・ がふさわしいのです。私はクリスチャンではありませんがよく祈りに行くカソリック教会の礼拝堂で一人で誓いました。
私は 誰のものにもならないから。私は私。 私にふさわしいのは私だけだから私は私に愛を誓います。 って。
神様 願いを叶えてください。
私が私でありますように。 自立して再び心からの笑顔や喜びを取り戻せますように。
ゆー。