見出し画像

猫を抱えて街を出ろ!!  序文

あれからふた月。早いものでもう10月半ばにさしかかろうとしている。
私は1匹の猫と暮らすバツ2の女である。

趣味は料理、活け花、チマチマした小物を作ったり本を読んでみたりしていて一貫性はない。

今年の夏、13年半一緒に暮らした男と正式に離婚した。いわゆるDVによる苦しみと葛藤から逃げたしたのだ。私のよき理解者は1匹のマンチカンだ。

猫は正直だと小さな頭を撫でながら考える毎日が過ぎていく。

幼い頃から生き物が大好きでまだ言葉を話せない頃、私はご近所の飼い犬に顔をペロペロなめさせてニコニコしていたときいている。

私は周りからみて「変わった女の子」だった。たくさんの玩具、お人形、お菓子。常に誰か同じ年の頃の女の子たちがうちにはきていたが一緒に遊んだりはせずひとりで本を読んでいたらしい。

記憶は曖昧ではあるが、リカちゃんハウスの遊び方がわからずひどく困り、ひろげたリカちゃんハウスをしまえずに母から叱られた覚えがある。

私が2度の結婚に失敗したことは私がいたらなかったのだと考えているし、亡くなった父に、そしてひとり娘に大変申し訳なく思っている。

2度の結婚の失敗、そしてDVからの脱出についてはあとから書いていくが端からみたらまるでAVみたいな人生かもしれない。

私は今年8月にたいしたお金や計画もなく猫を抱えてマンションから出ていった。今、ここから出なければ私も元配偶者である彼もダメになると考え、そして多くの方々にお世話になり、心配と迷惑をかけてしまったと思う。

現在、桃源郷のような土地で暮らし、毎日、見た目は穏やかにすごしている。私の相方「ちゃーちゃん」は私の最後の猫だと考えて大切にしていきたい。私の泣いている姿を一番身近でみてきて私を母みたく慕うかけがえのない茶トラのマンチカンである。茶トラの猫は飼うのは2匹目で、お姉ちゃん猫の雑種の「りりこ」の癌闘病に付き合ってくれた私の心の支えだ。りりこは今年の2月、寒い朝に旅立ってしまい私の心はかなりのダメージをくらったがそれを救ってくれたのはちゃーちゃんとたくさんの人々の優しさである。

住み慣れた街を離れて知らない土地での生活にちゃーちゃんははじめはストレスがかなりあったと思うが現在私が経済も住まいもすべてにおいて生活のことや生きていく力をくれたR氏に可愛がられてなついて健康になり幸せだと思う。

私は花を活けるのが好きだが活け花を再開したのは今年の春からである。人間にはそうでもなくても猫には猛毒の草花はたくさんあるし、切り花は贅沢品である。そして長い間のブランクがあり華道は素人同然である。花を活けるのも私も自由で良いかな、って流派にはあまりこだわらすに素直にやりたいって思っている。

現在の住まいを提供してくださっているR氏に感謝と言葉では表現できない思いを綴りながらつらつらと、「私の生きてきた過程と時間」を、母として女として、そして猫飼いとしての毎日を書いていきたい。

これはフィクションではない。猫を抱えて家出をした私の半生を回想しながら一人親家庭の母親が女として生きてきた半生、猫が教えてくれた大切なことを綴った回想録である。

サポート誠にありがとうございます。励みになります。私の記事から愛が届きますように。