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【強迫の治療】入院13日目

入院12日目はこちらです

疲れがとれたという感覚をキャッチ


娘から『おはよう』とLINEが来たのですぐに電話をかけました。
「おはよう 保護室から戻ったのね。ゆっくり眠れた?」

「うん、お母さん聞いてくれる?薬を飲んだからかもしれないけど、夜中に一度も中途覚醒しなかったんだよ。これってすごく珍しいよね!」

娘は過活動膀胱のため 夜中に必ず目を覚ましてトイレに行く習慣があります。朝まで目が覚めずにしっかり眠れたことがほとんどないため、中途覚醒しなかっただけで 我が家では大ニュースになるのです。

「えっほんとに?一度も?すごいね!じゃあ結構長い時間眠れたんだ。」

「うん そうなの。だからかな 今日はなんだか足が楽に動かせるような気がするの。これがお母さんが言ってた『疲れがとれた』っていう事なの?」

「そうそう!その感覚を忘れないでほしいな。」

「忘れそうだなぁ・・今すごくお腹がすいてるから朝ご飯食べて来る。電話くれたのにごめんね。」

朝ご飯もしっかり食べられるようになったので、よほどの事がない限り退院が延びることはないでしょう。


いじめの後遺症

昼の定時連絡は、強迫症ではなく視線恐怖症のことがメイン。
結構長い時間LINEでやりとりをしました。

小・中学校時代のいじめの後遺症で、不安定になると極端に人の視線が怖くなる娘。

今回は 入院友達から「私、あの子に悪口言われてるんだ」と聞いたことがきっかけで「私もきっと悪口を言われている」と怖くなり視線恐怖症が発動。

悪口を言っている人から「常に睨まれている」と感じるようになってしまったようです。

状況を詳しく知るためにいくつか質問しました。

実際に娘の悪口を言っているところを見たのかと聞くと「見ていない」
入院友達の悪口を言っているところは見たのかと聞くと「聞いただけ」

自分が何かされたから視線が怖くなったわけではなさそうです。

『相手が睨んでいるのがわかるって事は、(いつものように)相手をガン見しているからじゃないの?』

『絶対見ていないよ!だって私は背中を向けてたんだから!』

娘は見ていないと言い張りますが 実際はチラチラと様子をうかがっています。おそらく無意識なのでしょうが・・💧

『見てないのに睨んでるのがわかるって、どう考えても目玉が背中についてないと無理やで?』

あ、返事がとまっちゃった。

『ちなみにその人と話をしたことある?』

『あるよ。あの子が来たばかりの時に一度何か質問されて答えたことある。その時は普通だった。』

子?と聞くと、睨んでくる(らしい)のは 娘が苦手意識をもっている中学生男子のようです。やっぱり思い込みの可能性が高いなぁ💧

『一度カームダウンしておいで。その子が視界に入るところから一旦離れよう。落ち着いたらまたみんながいるところへ行けばいいからね』


とてもありがたい入院友達の存在

夕方の定時連絡は電話でのやりとりになりました。

この頃にはもう普段通り話せるようになっていました。
入院初期の頃のような ぎこちなさはもうどこにもありません。

雑談をしているうちに、複数の入院友達と日中とても楽しく過ごせていることがわかってきました。

あと驚いたのが入院2日目にケガをさせてきた男性から再び暴力を受けていたことです。

「なぜ言わなかったの?💦」

「今回はケガしなかったから看護師さんに言わなかったの。それに入院友達が大丈夫?ってそばに来てくれたから安心できたの。」

娘を心配してくれて・・ありがたいなぁ

「そういえば一時期せっかくできた入院友達を怖いって遠ざけていたよね。もしかしたらそのまま疎遠になっていた可能性もあったんだよ。自分の思い込みでせっかくの縁がきれてしまうのはもったいないよね?」

「うんそれはすごく感じてる。入院友達と今でも話をしていない状態だったら つらすぎて退院したくなってたと思う。あとね 朝に睨んでくると言ってた子とさっき少しだけ話をしたけど 全然普通だった。今はその子が近くにいても全然平気になったよ。」

やっぱり一方的な思い込みだったんだね💦

視線恐怖症対策にカームダウンさせるのってけっこう有効なのかも。
これはしっかりメモしておこう。


泣いても笑っても娘が入院友達と一緒にいられるのはあと3日。

病院の規定で連絡先の交換は禁止されているので、退院すればそのまま疎遠になってしまいます。

『今のうちにたくさん思い出をつくるんだよ・・』
そう思いながら、夜の定時連絡を終えました。



ここまでお読みいただきありがとうございました。
いつもスキをありがとうございます。
とても励みになっています✨


娘は入院先と通院先の病院が違うので、退院したらもう入院友達に会う機会がありません。仮にまた入院したとしても入院友達と会える確率はほぼないに等しいでしょう。

まさに一期一会の出会いでした。

今も時々、入院中のことを懐かしそうに話すことがあります。

入院友達と過ごした時間が娘にとって忘れられない大事な思い出になっているのでしょうね。

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