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現代アート11-F エクトール・サモラ
作家情報
1974年、メキシコシティ生まれ。サンパウロ在住。インスタレーション、彫刻、ドローイング、ビデオ、パフォーマンスといった表現言語を横断しながら、エクトール・サモラは、建築とりわけ建築的な構築物への関心と、人間の行為に対する絶妙な注釈とを組み合わせてい く。その際、公的で厳正なアプローチを経た具体的な物証を用いるが、 けっして独断的な形式主義に陥ることはない。こうして彼の作品は、社会的構造と芸術的な構成が、互いに関連しあうことを立証するのである。
紹介作品
〈Lattice Detour / 格子の迂回路〉2020年
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導入
メトロポリタン美術館で展示され、ラテンアメリカ美術のキュレーターであるイリア・カンデラが企画した作品。これは、1987年に初めて一般公開されたメトロポリタン美術館のカンタールーフガーデンの8回目のサイトスペシフィックコミッション。
屋上庭園に大きな壁を設置するのはシンプルなジェスチャーです。今では私たちの文化の一部となっているものでもあります。壁の層がメキシコ人やラテンアメリカ人によって作られたのは偶然ではありません。この特定の時代に非常に象徴的で、重要なことなのです
効果・意図
この作品は、トランプ政権がメキシコとの国境に沿って建設すると約束した悪名高い壁。移民を巡る社会の分裂と同時に、我々は皆とつながっていることも示している。タイルの特徴である明確なフォルムで、広がっている。しかし、それはバリケードだけではなく、乗り越えられ、曲線は緩やかだ。それにもかかわらず、その存在は紛れもなく邪魔であり、空間を不均一に切り裂き、その外側の面でテラスの周囲により密接に押し付けられ、循環がさらに狭くなるため、一種の制御された通路に私たちをさらす。
素材
国同士の政治的関係性(ここでは、アメリカ政府が作家の母国であるメキシコとの国境に壁を建設しているという政治背景)
メキシコ原産の粘土から焼成された、格子状のテラコッタレンガ
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引用まとめ
メトロポリタン美術館 展示会・イベントページ 2025/2/1現在
Studio International ウェブページ 2025/2/1現在