不動産投資開始から10年経過しました。 そして次の10年を思う。
2013年7月31日に、初めての中古1棟物件を購入し、不動産投資、不動産賃貸事業に参入してから、10年が経過しました。
感慨深いというか、10年も経ってしまったという感覚の中で、当時からは想像を絶する領域にいること、不動産の力を今でもなお感じている今日この頃です。
今日は、11年目に突入した、僕の不動産事業に関して過去を少し振り返りながら、ここまできたこと、そして10年目を境に、次の10年をどのように物語を作るかをイメージしつつ、準備してきた内容も少し書いてみようと思います。
自己資金30万円、借金3000万円の当時から、現在は・・・・
2013年 熊本の中古物件から始まった僕の不動産投資から、現在までの軌跡。
稀な出来事が重なり、半年の苦悩の末、購入できた熊本中古物件は、様々な経験を与えてくれました。
手入れ、入居者との関わり、不動産業界への見識を持つ出来事、近隣への対応、金融機関との付き合い、
そして、地震被害からの心境から、投資ではない、これは人の命、人生の一部を建物で預かる事業と感じた瞬間。
1棟目取得の物語は、こちらから読んでみてください。
2013年 2棟目は単身者物件、環境をどう改善するかに学びを得た物件。
熊本物件から4ヶ月後に購入、こちらも中古物件であり、築年数も30年程度経っていたことから、建物の手入れ、住まわれる建物環境をどのように保つのが良いかなど、運営に対してかなり良き経験を得た物件でした。
入居も苦労したけど、管理会社が地元の不動産会社から嫌われていたこと、大規模修繕費用、オール電化をガス化、郊外単身者物件の運営など、全てに、熊本物件と違った経験を得られた。
2014初の新築RCを不動産投資開始から半年で建設するが、すぐに売却という選択を選んだ。
買えない時期から、半年で3棟の購入。 この新築は、その3棟目であり、僕が昔一人暮らしを行っていた博多区のマンションの斜め前の土地に立てる機会を得た。借り入れ合計が、半年で4億弱とったが、この物件の借入の内容に問題があり、
妻の大きな助言、一言もあって決断。
なんと建設途中に売却を決意した。
完成後に売却を終えて、手元資金を大幅に増やすことに成功し、ここから怒涛の建設ラッシュが始まってゆきました。
2015年 初の新築APを建設、そして同年2つの計画を水面下で動く。
新築RCマンションの売却から、信用組合の理解を得て、新築APを同年完成。RCマンションは完成後すぐに売ってしまったけど、APは室内に少しだけ施主支給で、色々と付けた。 入居もよかったけど、室内、デザイン面では、何かが違うと、どこかで感じていた僕は、他の誰とも違うようなモノづくりを行うには・・・を意識し始めていました。
そして、同年別の新築アパートの融資、そして新築RCマンションに再びチャレンジする機会を得て、水面下で進めていた案件は、翌年に完成します。
2016年 新築AP、新築RCの2棟の物件を完成させる。
昨年完成のAPから、思いを形にできる機会がないだろうかと考え、いくつかのAPメーカーとのやり取りの末、夏の終わりに新しいAPを完成させました。
デザイン、室内、アイデアなど、当時の浅い経験の中でも、自分らしいものづくりができた一例となった。
そして前年から土地取得、着工と進めていたRCマンションも完成。
RCマンションは建設中の工程会議など、APと建設過程が全て違っていて、理解度が増してゆきますが、ゼネコンのパッケージ商品のため、自由度がほぼなく、出来上がった物件は、いろいろな点で良い物件を作るには、何が必要なのかを深く学べる機会となった。
僕は1室を事務所として開設して、同年サラリーマンを卒業し、事業者として専念することとなった。
ここまで不動産投資開始から、3年と少し、なんという劇的な歩み(今思えば)
そしてこの年、大きな出来事として、熊本地震があり、事業者として様々な点で考えを一変した大転換の一年であった。
そして、このAP、RCの完成の裏で、さらにもう1棟の大型RCマンションの建設、そしてさらに2棟を進めていました。
なんと無茶苦茶な計画。当時信じてない人が多かったと思う。
2017年 なんと同年3棟のRCマンションを完成させる。
サラリーマン卒業、そして水面下で進めていた、新築RCマンションが春先完成。実は2016年完成予定だったのですが、埋蔵文化財が発掘され半年の工期遅れによって、ようやく完成した。
この時に、実はさらに2棟の新築RCマンションも同時に建設を開始していました。
2016-2017年は新築建設のラッシュ。同時に3棟を並行して2年間建てづづけていた僕は、建てるごとに、思いが強まり、またアイデア、設備、独自価値に対して学びを加速させていたことで、誰とも違う価値観の物件作りに注力し始めていました。
ここまでの建設を一気に行ってきた投資家を見たことがないと、金融機関、不動産投資家さんらから多くの声をいただきました。
同年までに、初期の、熊本の中古RC物件、2棟目の中古RC、3棟目の新築RCマンション、そして2015年に建設した新築APまでを売却し、手持ち資金を増額し、僕は次のステージに進む機会を掴みました。
ここまでで購入した物件は、9棟。 借入は17億円を超えるレベルに到達。
不動産投資開始から、わずか3年半での出来事でした。
2018年 郊外の街並みから作る戸建賃貸、まちづくりの事業に参入してゆきます。
稀な出会いは加速し、著名デザイナーの師匠と初めての取り組みが形になります。
マンションばかり建てていた僕にとって、上に上げるより、横に広げる素晴らしさを経験できたプロジェクト。
地域の価値を高めるという側面を強く感じた僕の開発主眼、ブランドマーケティングという戦略を加速させた環境開発事業を意識した年でした。
師匠のデザイン、施工、そして環境を司る空気感を肌で実際に感じた僕は
僕自身が作るマンションにおいても、師匠のエッセンスを受け継ぐものとなってゆきます。
2019年 2つの大型プロジェクトが完成。 ブランド価値を表現する意味を自分で強く感じた一年。
師匠の考える建物、環境は異次元だった。僕はそれを強く感じたことで、僕が作るマンションも大きく変化を遂げることとなった。
師匠のガレージRC住宅は、全く誰も見たことのない構造体であり、様々な建築家の方が街並みと合わせて見学に来られた。
そして自分の作るマンション住宅が、師匠の作った作品に負けないように、これまでの経験を全てぶつけて、一つの答えを表現する物件を完成させた。
将来の汚れ、劣化を抑制することがデザインにも求められることを理解した僕は、僕独自のアイデア、差別化、心理的要素に加え、師匠の教えを僕なりの解釈を行い、当時最大規模のマンションを完成させました。 420坪 1LDK10 2LDK20の30世帯。 一般のマンション建設から、自由設計化し、完全オリジナルの構成とし、僕自身の経験を思いっきり表現したマンションとなった。
そして、秋口、新しい価値観の建物を師匠がまたしても表現し
大きな影響を受けた。
商業一体賃貸住宅としての思想を完成させるために、街並みから作る戸建賃貸住宅環境に特別に作り上げた意匠の師匠の作品を落とし込みました。
この建物こそ、シンプルでありながら、多様性を秘めた、真の環境構築のための種となった。現在も弊社施設のコア環境であり、この場所のためだけに作られた
特別な建築。
2020年 郊外型戸建開発は、環境開発分野の成功体験をいくつも経験した。
僕は、より郊外に行こうと感じていた時に出会った土地で2019年から開発をスタート。完成はコロナ禍であったが、想像以上のレベルの高い完成領域。そして驚くような入居促進の強さを感じた。 環境を作り上げることは、物件力を上げる以上に、地域に良き影響を与えることを実感し、僕はより自社の開発においても、このレベルの差を自分でも埋めなければいけなくなり、心理的なハードルを感じていました。
そして翌年の完成に向けて、完全自社開発のマンションのデザイン、環境開発の意味を表現する機会を得ました。
2021年 完全自社開発のRCマンションが完成し、一定の評価を得られ、ブランドの強さを自分でも実感。
師匠の価値観を、これまで覗き、経験し、僕なりの解釈でマンションを独自に作り上げる機会を得ました。
そして完成したマンションは、新機軸が多数内部にあり、外構デザイン、設備、間取りに至っても妥協せず取り組んだ結果、完成3ヶ月前に80%、完成1ヶ月前に満室、その直後、問い合わせが激増し、どこで次作るのか?などの質問が増えた。
この頃から、空室が出ても退去前に決まる流れが確立しており、2016年以後、新築計画は、月平均の入居率100%を維持しています。
驚くのは、募集率が非常に低い点であり、価値づくりを師匠と共に目指してきた
結果が、一定の評価として感じられた一年、開発であった。
2022年 原点に戻ることで次の10年をどんな経験とすべきかを考えた。
2020年から水面下で取り組んでいた、前半10年前に取り組んだ計画。
土地の状態が厳しい立地を見事なまでにプランニングできた、環境開発の一つの答えを表現しました。
前年のマンション建設から、どのように進歩し、進化したか1年の歩みを表現するのは大変厳しいところでしたが、僕は新しい価値観のアイデアをさらに生み出し、投下し、着工前に50%申し込み、募集率20%まで抑え込んだ実績を生み出しました。
そんなブランド価値の高いものづくりを行うことができた案件は、他の物件含めて建てるごとにブランドのファンを増幅できてきた結果を知ることとなり、過去作ってきたマンションを2020-2023年に売却し、未来の価値づくりのための資金を作ってゆきました。
2023年 開発4件と、未来の価値づくりのために、資産の入れ替えを行なっています。
2023.7.31 10年目までに、これまで取得してきた(建設してきた)案件は
全部で16物件(案件) うち売却したのは9棟(案件) となっており
これまで売却した物件で生まれた余剰金は全て、未来の自社開発に注がれています。
過去作ってきた物件が、これからの価値づくりの種として支えてくれています。
自己資金30万円、借金3000万円の僕が、この10年で築いてきたものは、物件ではなく、収益でもなく、価値であり、地域への影響であり、人様の人生に大きな影響をも与えるようなモノづくりでした。
そして、11年目の今年は、すでに
2案件の次世代型、前例の無い新築RC(住宅:店舗)を今月着工、そして来年3月に全くの新機軸のRCマンションを開発します。
おそらくその開発で、僕のマンション開発は最後となり、これ以後は、
誰も見たことのない次世代開発3.4弾を通して、価値の高い未来型住宅を世に見せることになろうかと思います。
10年を通して学んだこと。
人を助けるために始めた不動産投資から、地震被害を経験し、
環境が人に与える素晴らしさ、大切さ、重要性を紐解き、
独自価値の開発、施設運営を通して、事業者としての歩みを
僕は不動産から教えられたと感じています。
次の10年は僕の終わりも含まれている。
次世代開発と同時に、僕は妻の夢を叶える住宅開発も行います。
そして自社の価値を高める事業の進出。
人の能力、人の持つ魅力を活かした仕事づくりを行なってゆきます。
そして、僕の事業者としての終わりも設定しており
この10年はどんな変化を進化を見せられるかに、過去の10年が生きると感じています。
不動産投資から、事業者へ、ブランド会社としてのあゆみは
僕らしい10年の結果でありました。
今日の話は大変長いものでしたが、いかがでしたでしょうか。
不動産投資は儲かるための事業かもしれないけど
僕はそうではなかった、取得だけが全てではなく、運営、経験を通して
成長を表現するものづくりでもあった訳です。
これも僕なりの表現ですが、皆さんにとってどんな不動産投資を行うのか
心の問いかけてみてほしいと思います。
成長の見える生き方を、不動産を通して行えるのであれば
それはとても素晴らしいことだと感じます☺️