憧れの先輩
12年前、この地へ流れて初めての8月
子供のころ憧れていた、習い事の先輩が
亡くなったと、連絡があった。
その時のことを、思い出した。
習い事の先生の周年パーティーで
会ったのが最後となった。
インドに行く。と話していた。
ヨガの修行に行く、と。
その時も変わらない存在感があった。
威圧感はないけど
近寄りがたい。
その時も、話しかけることはできず
挨拶だけして、目に焼き付けた。
彼女が中学生の頃から
色白で、美人な顔っていうわけではないけれど、
纏う空気感は美しくて
センスの塊で、あらゆるファッションを
着こなしていた
誰とも群れず、属さず
凛と、存在していた。
かっこよくて、賢くて、憧れていた。
永遠の32歳。
とっくに、年齢は追い越してしまった。
私の生涯使っても、彼女には
追いつかないんだろうな。
8月に見送った人が多い。
ふと、思い出したら
しっかり思い出して
味わおう。