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清水建設・グルーヴノーツとGEOTRAが推進する都市課題解消のためのビッグデータ活用Webセミナーレポート(24/2/27 開催)


はじめに

こんにちは!インターン生の持松です。
今回は、2月27日に開催した清水建設×グルーヴノーツ×GEOTRAのWebセミナーの概要をご紹介します。

本セミナーでは、都市計画から設計・施工、まちの運営サービスまで、自治体と連携したまちづくりを推進する清水建設様と、AIや量子コンピュータを活用できるクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を提供するグルーヴノーツ様にご登壇いただきました。

交通・防災・観光の最適化に寄与するデータ分析プラットフォーム構築の取り組みを中心に、都市×人流データの活用についてご紹介いただきました。
また、パネルディスカッションやQ&Aセッションなどを通して、まちづくり×データのポイントや今後の展望について議論しました。

アーカイブ動画はこちらから!

取り組みの背景

清水建設様では、社会課題や顧客ニーズの変化に対応するため、従来型の建築・土木の設計・施工に加え、都市計画から維持管理・運営までのサービスを提供すべく、データプラットフォームの構築に取り組んでいます。
このプラットフォームはフィジカル空間とデジタル空間のデータを統合し、シミュレーションや分析に活用する「デジタルツイン構想」の下、都市のリスク管理や交通インフラの再構築など、防災・交通・観光観点での様々な社会課題の解決を目指しています。

図1:清水建設様のバリューチェーン
出典:清水建設様資料より引用

取り組みの体制と目的

清水建設様、グルーヴノーツ様、GEOTRAの3社が持つ強みを掛け合わせ、プラットフォームの構築に取り組んでいます。

図2:取り組みの構築体制
出典:清水建設様資料より引用

そこに、大学の分析助言や国・自治体のオープンデータ等を組み合わせることで、産官学一体となった取り組み体制を構築しています。

取り組みの内容

交通・防災・観光というまちづくりの課題を解決すべく、データ分析プラットフォームの活用に取り組んでいます。
東京都江東区、北海道苫小牧市、広島県呉市などで実際にプラットフォームを活用した実証的な取り組みを開始しています。

図3:呉市でのプラットフォーム構築例
出典:清水建設様資料より引用

交通・防災・観光データ分析プラットフォームはスマートシティの実現に向けてどのような「まち」の実現を目指しているのでしょうか?具体的な事例を交えてご説明していきます。

交通

快適なまちづくりに向けては「ウォーカブルなまち」や「行きたいところにストレスなく移動できる街」等の交通観点での施策も重要であり、昨今の公共交通網の再編やバス・タクシー等の運転手不足など、社会課題に対応したまちづくりが重要となっています。
グルーヴノーツ様の作るクラウドプラットフォーム上で、GEOTRAの生成した仮想トリップデータを用いることで、豊洲の移動状況の可視化や交通需要を分析し、最適な交通網の再編や新ルートの提案への活用を目指します。

下図のように人の移動量(需要)やバスの運行本数(供給)をエリア別に可視化し、各エリアの接続性の強弱を分析することで、地域交通整備への示唆につなげています。

図4:交通分野でのプラットフォームの活用例
出典:清水建設様資料より引用

防災

災害の多い日本では、都市直下型地震や水害に対するレジリエントなまちづくりも重要な観点となっています。

「事前に災害を想定した計画が策定されているまち」や「災害発生後も迅速に復興できるまち」の設計を進めるために、実際に豪雨被害にあった地域を対象に、災害時に通行止めとなった道路の復旧の優先順位評価や事前に設定した避難経路の可視化など、被害を最小限にとどめるための分析シミュレーションを実施しました。

図5:防災分野でのプラットフォームの活用例
出典:清水建設様資料より引用

観光

観光領域では「回遊していて楽しいまち」や「リアルタイムでつながり魅力あふれるまち」の設計が進められています。

観光地へのアクセスや流入手段、スポット間の周遊や回遊性など、人流データを用いて観光客の動向をプラットフォーム上で分析・把握することで、観光客に求められる地域づくりへの取り組みを実施しています。

図6:観光分野でのプラットフォームを用いた分析例
出典:清水建設様資料より引用

3社協力の意義とは?

日本経済新聞等のメディアでも注目されているように、都市計画や開発に関する知見やビッグデータ解析・シミュレーションに関する知識やノウハウを掛け合わせて、プラットフォームの構築に取り組むべく、それぞれの領域で強みを持つ3社が協働し、交通・防災・観光などの都市課題の解決を図っていきます。

3社代表者でのパネルディスカッション

パネルディスカッションでは、以下のテーマを中心に、清水建設様、グルーヴノーツ様、GEOTRAで議論を展開しました。

ディスカッションでは日本の都市計画の潮流に触れ、シミュレーションや分析がより必要とされるなど、各社の視点から活発な議論がなされました。

図7:パネルディスカッションテーマ
当社作成

詳細に関しては、ぜひ本セミナーのアーカイブ動画をご覧ください!

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございました。

本セミナーでは、3社協力によるスマートシティ作りのための取り組み、そして今後の展望について、具体的な事例を交えてご紹介しました。

GEOTRAでは、独自の個人情報保護技術により、人々の動きや行動目的などが高粒度に可視化された人流データGEOTRA Activity Dataをご提供しています。更に人流データのご提供に留まらず位置情報データ全般に関する利活用促進のためのご支援を行っております。

図8:当社事業概要
当社作成

noteでは、引き続きGEOTRAの事例紹介や活動報告、GEOTRAに関連するテーマの特集や事例研究を掲載していきます。

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