雑食系Audibleリスナーの週末~Audibleで出会ったNPOたち
Audibleでは雑食系リスナーとして、気になったタイトルを手当たり次第聴いている。最近聞いたものにNPOが登場することがあったので、メモとして残しておく。
中山千里『境界線』~フロント企業としてのNPO
これは作品自体はおススメ。東日本大震災で家族を失った警官。もともと持っていなかったものの行く末。「東日本大震災」という同じ経験をしても、「境界線」ができている。今でいうところの「親ガチャ」から、何とか生きていこうとしているところでのうまくいかなさ。読んでいて重いし、楽にはならないけれど、このひとたちがなんとかハッピーエンドとまでは行かなくても落ち着きどころを見出していかないかと、週末一気に聞き終えた。
本作に登場するNPOについては、フロント企業的な書き方をされていた。はた補助金詐欺のことについても触れており、NPOにはネガティブな印象をもっているようである。NPO法人の要件や信頼性については、作者の誤解もある。「NPO法人は社員10人で成立するというが、事務所には1人しか社員がいない」は、構成員としての社員と従業員としての社員を混同している。
このNPOの活動内容は被災者支援ではあるのだが、詳しく書くと小説の本質的なネタバレにつながるのでここまで。
『最後の晩ごはん 兄弟とプリンアラモード』
こちらはハートフル&美味しいは正義。
親・兄夫婦の養子縁組、特別養子縁組、グリーフケアなどが物語に入ってくる。直接、NPO団体が出てくるわけではないのだけれど、そこで関係する人たちのなかにみえかくれするものがある。
ということで、週末はリラックスタイムでした。