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NPOにおける資金管理の実践 ~ 任せることの安心とリスク回避のために ~」セミナー準備中
下記のセミナーのお申し込みが予想以上に早く進み、また、見覚えのないお名前の方からもお申し込みがあり驚いています。
私がこのセミナーを企画した背景には、以下の問題意識があります。
代表やコアメンバーが「こんな大変なこと、人に頼めない」と抱え込んでしまう状況を改善したい。
一方で、「私、会計できますよ」と名乗り出た方に依存し、業務を丸投げすることで会計がブラックボックス化してしまうことを防ぎたい。担当者以外が、会計のことがわからないから物が言えないのは問題だと感じています。
若いころ、NPOの会計担当者をしていたときのこと。ある案件を良かれと思い進めようとしたところ、事務局長にこう言われました。
「決めるのは理事会、あなたの仕事は意思決定のための材料を提供することです。A案、B案、C案を出して、選択できるようにしてくださいね。」
会計を担当していると、自分が権力や決定権を持っているような錯覚に陥ることがあります。「会計のことは私が一番よくわかっているから」と思い、良かれと思って行動しようとしましたが、指摘されて初めて越権行為であることに気づき、恥ずかしくなりました。
事務局長が任せきりにすることなく、どの機関で誰が決定するのかをしっかりとハンドリングしていたのは、さすがだと感じました。
この経験を通じて、会計担当者に任せきりにせず、会計の専門家でなくても、役割を持った役職員がきちんとかかわる仕組みを作る必要性を強く意識するようになりました。
また、会計担当者に対しては、自分の役割の範囲を意識してもらうように心掛けるようになりました。
会計専門家として、「これ、団体から支出しても大丈夫ですか?」と尋ねられることもありますが、権限のない私には決定できません。活動に必要な経費の支出については、誰が最終的に承認するのか、担当者レベルで決めるのか、担当理事や事務局長が決めるのか、それとも理事会にかけるのか。それぞれの団体でルールを明確にしておく必要があります。
そんなことを思い出しながら、当日準備を進めています。日常の中で問題が起こらないように、当たり前のことを当たり前に実行するという内容のお話です。ということで、そんなにすごい話じゃないので・・・とハードルを下げておきます。