展示感想:石塚桜子展「始原の原子」 3/11金~ 3/20日 Gallery Face to Face
石塚桜子展、「始原の原子」に行ってきました。前の個展に比べると、勢いの創のような要素が落ち着いて、より物質的な要素に収斂しています。
琥珀の中に封じ込められた虫のように、生の瞬間が、永い時間と限りない空間というカンバスの中で、永遠と果てのない空間の瞬間に閉じ込められているようでした。
彼女の作品は、あたかもタルコフスキーの『アンドレイ・ルブリョフ』のなかの鐘のようであり、戦乱で破壊される聖遺物のようにも思えました。
その表現の無作為さは、観念性さえ、物質化するようです。
時代に媚びる作品が、増えて行くなかで、パラドキシカルにも、清潔さを覚えます。