展示感想:Gallery Face to Face 見逃しセレクション展-PART1
見逃しセレクション展、行ってきました。
浅野井春奈さんのこの作品、見たことあるはずなんですが、記憶に残ってません。
浅野井さんの作品の流れの中では必ずしも主流では、ないような感じはするのですが、今回のイベントでは、印象的でした。
見逃しというと、見落とされて、蔵に一度いれたものを、表にだす、そんな印象があるのですが、オーナーの話では、シチュエーションがかわることで、輝きなおす作品の個性とあらためて出会い直すきっかけにもなるということです。
この作品は、以前の個展で展示されたときは、「どう、わたしは」と前に出てくる印象があったのですが、今回は、練習が終わってひとり残った佇まいを感じました。
置き方、周囲の作品との関わりで、作品の意味は大きく変化したのでしょう。
確かに言われる通り、気が付かなかったものの中に輝けるような逸品があります。
たださんの作品は、彼女の情感が作る世界のなかで、かたちを結ぶわたしという印象があります。
今回だされた作品の中で、この一品は、ミニアチュール展でだされたものでしょうが、目をひきました。
並べられたミニアチュールの中で、後ろにさがるように気がつかれにくかったものが、単品として、出てくると、その情感が破れた表情から、溢れ出してくるようです。
坂本麻由里さんは、最近、彼女の描く作品の世界が急速に広がってきているようです。
乾いた空気が、スーッと過ぎ去るような間隙を感じます。家を中心に描いていた彼女のテリトリーが、豊かになっているようです。
新しい、画材、具材の活用が、新しい質感を高めているようです。
坂本さんは、本当にこれからが楽しみです。
木床さんの作品の特徴は、刺繍のような細かいパーツを組み合わせたものです。
今回の出品は、わりと小振りのものですが、額装の効果も加わり、パーツと色彩の手法による作品の力強さがあらわれているようです。
見逃していた、作家たちの可能性をあらためて発見したように思います。