展示感想:〈ボンヤリするなかの蠢き〉12人のアーティストによるはがきサイズの作品展 Gallery Face to Face
12人のアーティストによるはがきサイズの作品展、行ってきました。
千川裕子さんは、色彩を施したメゾチントに、銅版のモノタイプです。
色彩による乾き、もしくは湿り気が、陰影より、大地の感覚がたかまります。
メゾチントは、闇に照らされて浮かぶような物質感が特徴ですが、色彩は別の物質の感じをしめしています。
伊藤加織さんもメゾチントですが、形態に寄りがちなメゾチントを、動きを加えることで、認識が、視覚から触感に遷移するようです。
坂本麻由里さんは、墨を使った試みをだしています。岩絵具の色彩とモノトーンがベースの作品が、外殻と内実のコントラストをなしているようで、千川さんと伊藤さんの対比にもつながるようです。