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紹介「博多のロックバンド」ーー「思想の科学研究会 年報」ーー

連載記事「博多のロックバンド」


 『思想の科学研究会 年報』では、いくつか、連載的な記事を掲載しています。わたしの「美の街道」、山本英政さんの「なぜハワイ」もそうですが、橘正博さんの「博多のロックバンド」もそうです。

橘正博さんのこと

「博多のロックバンド」の執筆者の橘さんについて紹介します。
 橘さんとは、不思議な縁で知り合ったのですが、彼は「本当の詩人になりたい」というブログをやっていました。本当の詩を書きたいなら、ブログやネットでなく、何かに残るような形のところに書いた方がいいし、この人が読むんだという緊張感をもって書いた方がいいといって、思想の科学研究会の有志がやっている同人誌にお誘いしました。
 その後、研究会に参加するのですが、詩も文章も、しまってきた感じになりました。

「博多のロックバンド」

「年報」の企画の段階で、美術と音楽の関係での記事を連載したいとそうだんしたところ、博多のロックバンドの文化を伝える記事を書いてくれることになりました。

 冒頭の部分を一部、引用します。

ーーー 一九七〇年代から八〇年代にかけて、博多はロック・ミュージックで、沸騰しそうに「熱い熱気」を帯びていた。サン・ハウスに始まり、シーナ&ロケッツ、ロッカーズ、モッズ、ルースターズ、ヒートウエーブ、YAMAZENこと山部善次郎、アクシデンツ、フル・ノイズ、ルーズ、ギャングウォー、ゴジラ、キング・ビー、博多・ザ・ブリスコや先述のThe kids、The highなどなど、数多くのバンドが生まれ、巣立ち、群雄割拠の様相をなしていた。後にメディアは、それら博多のバンドを総称して、「明太ロック」と呼んだ。ーーー

フルノイズ

  橘さんは、博多で今でも活動を続けるバンドに取材をして、それを形にしています。そこにある自分たちの文化のオリジナリティと誇りに裏打ちされたものだと思います。

KING BEE

ーーー「博多のバンドは、他とは違う」と、多くの博多のバンドマンたちが、多少の誇張と自惚れも含めて語る。実際のところ、どうなのだろうか? 間違いなく言えることは、そこには容赦のない観客たちがいたということだ。「生半可であること」や「観客に甘える態度」に対して厳しく、それでいて「良いものは良い」と賛辞を惜しまない観客たちがそこにいた。この観客たちは、本当に怖かった。それでいて、とても優しかった。だからこそ、それに応える「本物の天才」が、少ないながらも確実に存在した。高い志に裏打ちされた「創造世界」、「圧倒的な存在感」。そして「伝播する力」。この「伝播する力」に多くの人がやられた。もちろん限られた天才たちだけではやれることは少なかったはずだ。しかし、彼らの才能に粋を感じ、「ヤーアッ」と博多祇園山笠の神輿を担ぎあげるように、多くのバンドマンが天才に感化され成長していったのだ。ーーー

博多・ザ・ブリスコ

よかったら読んでみてください。

橘さんの自己紹介


最後に橘さんの自己紹介を『思想の科学研究会 年報』創刊号DISPLAYの巻末の執筆者紹介から転載しておきます。
橘 正博(たちばな まさひろ)
【現職または主になさっていること】
職業としてはペットボルトのリサイクル工場で働いる会社員です。それとは別に、詩やコラムめいたものをブログにあげたりしていますが、仕事とは関係ありません
【現在大きく関心を持っていること】
いまだ多くの人が言語化できずにいる「時代の大きなうねり」のようなもの、つまり「 手つかずの危険なうごめき」にどう向き合うかがもっぱらの関心です
【思想の科学で今後やろうと思うこと】
思想の科学では、僕は全くの「遅れてきた新参者」です。大したことができるとは思まえせんが、皆さんからの多くの刺激に触発されながら、「いま」をどう捉え生きていくかを、考えながら発していければと思っています

年報は研究会のWEBSITEから閲覧可能です。



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