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展示感想:林明日美 高橋岳人 展 5.24Fri. 〜6.2Sun. Gallery Face to FACE
Gallery Face to FACEの林明日美 高橋岳人 展行ってきました。技法は違う二人ですが、どこかに、浮かび上がるような想世界を描こうとしている風情が、良かったです。
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高橋さんは、独学で、絵を学んだ方です。紙というのは、繊維を集めて幾重にも重ねて作られています。
そこを鉄筆で、削ったり、部分的に剥いで、そこに油彩やアクリルなど具材をのせて、その後に拭き取ります。
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窪みに残った色彩が、版画とも描画とも異なる印象を持たせます。
孤独に表現を模索されていた方ですから、さまざまなやり方に取り組まれています。
自作のカーボン紙のようなものを当てて上から擦るように作画をしたり、先に説明した方法をつかい版画のように転写したりもしているようです。
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モチーフは、イコン画、宗教画に通じるものがありますが、その中に幾何学的な記号も書き込まれてもいます。
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天上界の神のつかさどる摂理とわたしの精神、その二つの由来が、質量、形相のモチーフのようにあらわれるのでしょう。
これまでを彫り出すような高橋さんの作品に対して、林明日美さんの作品は、浮きあがるようです。
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それは、日常の中で気づくことができる情愛に繋がっているようです。
二人ともある見方では、トレースですが、高橋さんが過去、理由を探ろうとしているとしたら、林さんは、未来につながる雪道を踏みつつ出会う小さな今の震えを表しているのかもしれません。
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