画廊に行くようになって気がついたこと その39
日本の教育は、何をしたいかより、何ができるかで、若者の進路を割り振る形です。芸大にはいるのには、まず、デッサンの技術の習得が求められます。
でも、生涯をかけて関わるものへの選択は、才能や技術でもないはずです。
聞いた話によると、ヨーロッパの方の美術学校では、デッサンの技術などには、入学にはあまり重きを置かれず、何を描いてるか、何をしたいのか、そういうことが重要視されるようです。
能力、素材として選ばれるのではなく、動機が重んじられるのです。
アーティストに対して、好きでやってるんだから、という言い方がありますが、わが国では、その〈好きで〉という選択を大切にはしてない。
学びを大切にするのでなく、業界への就職試験に、意識が近いのかもしれません。