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展示感想:木村桃子個展

 木村桃子展に行ってきました。Face to Faceではグループ展だったので、小ぶりの作品だったのですが、今回は、会場全部を使える個展だったので、どのような作品がでてくるのか楽しみでした。


 時空を超えて、通い合うもの、その流れや道筋が彼女のテーマですが、それは、生命の光脈でもあるのでしょう。
 見出しの写真にある木の枝は、幾つもの木の端材を組み合わせてあたかも一本の枝のようになっていますが、その中には、光を通すファイバーが通されています。

 ファイバーを通る光は、生命の命脈となって、命脈が纏う木材の新しい生命を与えているようです。



 今回、出品した手のひらの造形は、合わせて一つでもあるし、一つでも成立する作品でもあるようで、それは、作品の一種の運命でもあると考えるべきかもしれません。
 手のひらの指の隙間を通り光は、さまざまな意味を含みながら、線となって顕れる、そんな感じかもしれません。

 彼女の完成しているような、未完成のような作品は、時の経過や運命と共に変化する、生命の姿をも表しているのかもしれません。





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