展示感想:戸賀崎珠穂展、JINEN GALLERY
戸賀崎珠穂展行ってきました。今回の作品群は、個別の領域を表す色彩が、どこか安定していました。
過度な強調、アクセントがなく、風景の静止感がありました。
その分、観るものの方に緩やかな時が流れているようです。
新しいジネンギャラリーは、入り口側のB室と奥のA室という構造ですが、戸賀崎さんは、入り口のB室で、ギャラリーに踏み込みながら、そのまま、今なお暗い早朝の街に踏み出すようでした。
A室は、乱立するビルの一室で、模造品を作るような奥谷葵さんの展示でした。
これは、貼りつけた画像ではなく、すべて油絵で描かれたものです。
このテープすら描かれたものです。
部屋の中の偽造品づくり、そして、それを知らずか、動き続ける街、そんなコントラストが、面白かったです。