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表現再考:ふと、虫の鳴く音に心休まり

 寒露の末候は、「蟋蟀在戸」、きりぎりすとにありで、ついつい「アリとキリギリス」を思い出してしまうような言葉です。

 でも<蟋蟀>は、秋に鳴く虫のことで、コオロギなどのことのようですが、昔は、コオロギをキリギリスと呼んでいたそうです。

 街の暮らしでは、見かけることは少ないはずですが、帰宅の途中で、どこからか虫の鳴く音が聞こえてくることがあります。どこにいるのか、わかりませぬが、いろんな形で土に紛れ込んだ卵が孵って鳴いているのかもしれません。


 「アリとキリギリス」の話を思い浮かべると、アリの巣の前で、助けを求めるキリギリスが、夏に飛び跳ねるキリギリスなのか、冬を前にして鳴くコオロギなのか、それとも、キリギリスとコオロギは、ひとつのもので、季節に応じて姿を変えたのか、興味深いです。

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