展示感想: 『或る物語についてのエッセイ』明壁美幸・松岡円香・吉田奈保子三人展 Gallery子の星
代官山、Gallery子の星での三人展『或る物語についてのエッセイ』に行ってきました。
開店したばかりのプラントベースのハンバーガーVEGs代官山やら、パンケーキの店やら、代官山は、やはりオシャレな街ですが、Gallery子の星は、その中で瞬くようにフッと現れるギャラリーでした。
当日、在廊していたのは、松岡円香さんだけでしたが、同窓による三人の作品は、モノゴトの本質に迫ろうとするひとりひとりの試みがよくあらわれていました。
松岡さんは、土台としての下地をキッチリ塗りあげた上に、細やかな形を加えていきます。それは、意味の上に、表情を加えていくような表現です。
写真では、わかりにくいですが、図像の段差や地と図の多層性の狭間にある隙間から薫る風情が、作者の無言の語りをしめしているようです。
明壁さんは、抽象と具象の二系統の作品をだしています。
抽象性が、具材の物質感をより強く浮き立たせています。直に見ると迫力がある作品でした。
吉田さんは、版画の手法を組み込みながら新しい表現を試しています。
表現の違いが、アトリビュートと並走してるあたり、これからの可能性を感じます。
蔓延防止も終わりました。オシャレな代官山を散策しながら、のぞかれることをお勧めします。