見出し画像

父の心得

「よつばと!」というマンガが好き。
1番好きなマンガは何?と聞かれると、ここ15年近くそう答えている。

とくに不思議なことも起こらない、ゆっくりと丁寧に子供の成長を描いた日常系マンガ。
登場人物も多くなく、主要メンツほぼ固定で物語は進行していく。

セリフはシンプルなのだが、主人公よつばの子供目線の言葉のチョイスが秀逸。シンプルであることで想像の余地を持たせながらも、キャラクターの内面描写や背景がしっかり描かれており、作品の世界観が高解像度で形成されている。

大人の登場人物もその世界観を壊すことなく、上手に役割を果たしている。
叱る時は正しく叱り、楽しい時は素直に乗っかる。
子供を育てる上で大切なことがすべて詰まっている。ような気がする。

巻ごとにキャチコピーが設定されており、物語の外側から奥行きを生み出す。

1巻 いつでも今日が、いちばん楽しい日。
2巻 ただ、ここにいるだけのしあわせ。
3巻 どこかで見た、どこにもない場所へ。
4巻 いつかおとなになるこども。と、かつてこどもだったおとな。かわらないまいにち。
5巻 おわらない夏のおわり。
6巻 今日も世界はひろがっていく。
7巻 こどもが走れば、おとなも走る。
8巻 平日、休日、祭日、毎日。
9巻  変わっていく季節、変わらない毎日。
10巻 毎日という宝箱を、今日も開ける
11巻 世界は見つけられるのを待っている。
12巻 目の前には実物大の世界地図。
13巻 そして今日も、日々は続く。
14巻 世界vs子供

ライティングは苺ましまろの「かわいいは、正義!」も手掛けた里見英樹さん。
さすが、匠のしごと。

画像1

何度も読み返しているが、よつばの世界に触れているときの幸福感はいつも変わらない。
このバイブルを参考にしながら子育てを楽しんでいきたい所存。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?