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いとおしい

すきになった人はよく電話をかけてくる。
何気なく携帯をみてるときに、着信画面に変わると二つの意味でドキドキする。

ちょっとコールを流しておいてから出ると「よお」と言った。高くも低くもない耳馴染みのある声が聞こえ、少し遅れて私も「もしもし」と答える。

途中で寝てしまったのかイヤホン越しに寝息が聞こえる。なんだか堪らなく愛おしくなった。

もしこの人が泣いていたら「笑って」と困った顔でお願いしてしまうだろう。
泣き顔より笑った顔がみたいと思えるような人が隣にいてくれている。

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