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人を支援する仕事の畏れ多さ
今日の朝ドラ、『虎に翼』。美佐江さんの遺書ともとれる手帳が放映されましたね。
『特別な私』ではなく、
『どんな私も私』『ただ私であること』
『私が私を愛し、そして誰かを愛して生きていくこと』
そういったことを、美佐江さんが気づき、選び取るきっかけになったかもしれない寅子さんとの出逢いだった。
実現せずに終わってしまった。
美佐江さんは、『特別な私』で居続けることを選んだ。
寅子さんが美佐江さんに関わらなくても、いずれは美佐江さんは死を選んだかもしれない。寅子さんが関わらなければ、もっと酷い悪事を働き続けたかもしれない。
ですが、あのとき、美佐江さんよりも娘の優未を優先したことは事実で、それが美佐江さんとの心の隔たりを決定的なものにしてしまった。
そしてそのことが、美佐江さんに何らかの影を落として、将来的な自死に繋がった可能性は捨てきれない。
私が寅子さんだったらそう考えて、間違いなく自分を責めるだろうな、と思いながら観ていました。
寅子の表情には力がある。寅子の言葉には力がある。
それは、対人支援職の大きな武器だけれど、諸刃の剣であるなと思います。
人の心に杭を打つかのような、あなたや私の「関わり」は、相手に一生の傷を残す可能性もあるということ。
しかし、それを懼れていては、人は人と生きていくことができない。
自信の無さや不安を抱えながら、それでも、人を想い、人と関わる。
そうやって生きていこうとしているのだ、と改めて思いました。
私も含め、人と関わる(支援する)ことを生業としている人は、その仕事の素晴らしさと畏れ多さを全身で受け止めながら、自らの誠実さを問い続けることが求められているのかもしれません。
★「愛してあげられなくてごめんね」と、母親に言葉を遺された美雪さん。彼女にどのような言葉をかけたら良いのか… 今の私には答えを見つけられません。
寅子さんが今後、美雪さんに対して(そして、逝去してしまった美佐江さんに対して)どのように関わるのかを見届けたいと思います。